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ニューストランスクリプション
00:00かつての無人駅を利用するのは大勢の外国人
00:07毎朝地域の人たちが日本語学校に通う外国人を出迎えています
00:17遠くのお国から来ていただいててなんか本当にありがたいな
00:22本当によくぞ選んでいただいた
00:25今外国人労働者の争奪戦が全国の自治体で拡大
00:33次々と独自の支援策が打ち出されています
00:42しかし住民やSNSの間では反発の声も
00:46外国人労働者に日本社会はどう向き合うか
00:52加熱する地方の現場から考えます
00:56レストランや建設現場
01:04ビルの清掃に介護現場まで
01:07様々なところで働く外国人を見るようになりました
01:11背景にあるのが人手不足です
01:14国の資産では建設業や外食業など16の分野で
01:203年後に242万人の労働力が足りなくなるとされています
01:25それを補うために国は国内の高齢者や女性の雇用促進
01:32ロボットやAI活用で生産性を向上させるなどして
01:36合わせて160万人分を補おうとしていますが
01:41それでもなお82万人分の労働力が不足します
01:46そんな中で注目されている外国人労働者
01:51全国の地方自治体で獲得競争が始まっています
01:55外国人労働者で人手不足に対応している
02:01茨城県の金属加工の工場です
02:05従業員161人のうち11人がベトナム出身
02:12部品の生産ラインなどで働いています
02:21ここは研磨工程なので
02:23本当最終工程になってきます
02:26本当頑張ってくれています
02:29この会社では求人のために
02:35県内の高校を訪ね回りました
02:37しかし応募してくる若者はほとんどおらず
02:41人手が不足しています
02:48そのため生産ラインの一部を止めざるを得ないといいます
02:52茨城県ではこの20年で主な働き手となる生産年齢人口が2割減少
03:04企業から外国人労働者への期待の声が上がるようになりました
03:10そこで県は独自の取り組みを始めました
03:17インドやベトナムなど5カ国の国の機関などと
03:21人材の受け入れや送り出しに関する覚書を締結
03:25企業を現地に連れて行き説明会や交流会を実施してきました
03:35本県若者はどうしても大学進学を契機など
03:44他県、特に都内の大学などに進学して
03:47そのまま都内に就職して
03:48やはり外国人材の活用というのは欠かせないとは考えております
03:54この金属加工の会社でも
03:58県のサポートで新たに3人の外国人が来る予定です
04:03いいきっかけを作ってくれて
04:09とてもいいマッチングだと思っています
04:17しかし賛否の分かれる支援策も
04:25ベトナム出身の外国人が働く
04:31山梨県のビルメンテナンス会社
04:34従業員の支えは
04:39県が民間の保険会社に依頼して作った保険制度です
04:43この保険はベトナムに残した従業員の家族が
04:50けがや病気で入院などをした際に
04:53その医療費のおよそ9割をカバーするというもの
04:57企業はその保険料の4分の3以上を補助
05:04山梨県はその企業が負担した額の半分を
05:08別の制度で支援しています
05:10賃金水準が都市部より低い山梨県
05:17外国人労働者に賃金以外の魅力も感じてほしいと
05:23保険制度に注目しました
05:25ビルのメンテナンス会社で働くこの女性は
05:47母親を母国に残してきています
05:49こうした保険制度は日本で働き続ける上で
05:57安心材料になるといいます
05:59しかし山梨県で行われているこの取り組みに
06:27苦情など400件以上が殺到
06:29その多くは制度に関する誤解の声だったといいます
06:34ベトナム人の母国在住家族の医療費の9割を
06:43県が負担するのか
06:45日本の健康保険制度をベトナム人家族に適用するのか
06:54などというものです
06:56山梨県にこの状況について取材すると
07:03適正な労働環境づくりを推進しているとした上で
07:08ご意見・質問等の大半が
07:12SNS上の誤った情報に接した方から寄せられたものであったことから
07:17本制度を丁寧に分かりやすく説明を行うべきだったと答えました
07:23外国人労働者を受け入れるビルメンテナンス会社は
07:31意見が分かれる事態に戸惑いを隠せません
07:35外国人に対して何でそんなものを使うんだということをね
07:44言う人っていうのは分からないでもないとは思いますけども
07:48もっともっとやっぱり外国人と共生する社会を作らないと
07:52救護は成り立っていかない
07:54多くの外国人労働者が働く宮城県でも
08:02意見が分かれる事態に
08:04イスラム教徒が宗教上の理由から行う土葬に対し
08:16SNS上で批判的な意見が飛び交っています
08:22宮城県はインドネシアなどイスラム県の人が増える中
08:28去年から土葬墓地の整備を検討しています
08:32県といたしましては外国人だけでなく
08:37日本人も含めそれぞれの望む弔い方に対応できるようにすることも必要と考えております
08:43土葬は日本の法律では禁じられておらず
08:49国内ですでに整備されている場所もあります
08:52県は外国人労働者を呼び込むための施策ではないとするも
09:03非難の声が相次いでいます
09:05県内で働くイスラム教徒の中には
09:17日本社会は異なる文化への理解がまだ深まっていないと感じる人もいます
09:23イスラムは理解してほしい
09:27日本人はその優しい心を持っています
09:30マイノリティでも日本で税金も払っているし
09:36日本の経済に参加していますよ
09:38同じ人間の兄弟として見てほしい
09:42問題は私は宗教が違うだけだから
09:46どうすれば外国人労働者と地域住民が
09:53互いの理解を深められるのか
09:55新たな取り組みが始まっています
09:59宮城県大崎市が作った日本語学校
10:13外国人を受け入れ
10:17地域の活性化につなげるためのシンボルとして
10:20今年開設されました
10:223月に開校し28人の生徒が学んでいます
10:30この地域はもともと外国人が限られ
10:49外国人への住民の漠然とした不安があったといいます
10:53カリキュラムの中に地域住民と外国人が
11:02交流する機会が積極的に設けられています
11:05日本語で大丈夫だよ
11:14みんなね分かるから
11:16好きな動物は
11:19好きな動物は
11:21おにぎりを返します
11:23可愛いでしょ
11:25地域住民がおにぎりを差し入れるなど
11:36お互いの距離が少しずつ縮まっています
11:39今では毎朝のように地域住民が生徒を出迎えるように
11:51遠くのお国から来ていただいてて
11:59なんか本当にありがたいな
12:01顔と顔が見える関係を作らなければ
12:06外国人は地域を選び残ってはくれない
12:091日1日関係を作っていくことが大切だといいます
12:21ちょっと歓迎という方に
12:25なんかそういう流れに変わってきたな
12:29外国人に対するアレルギーというのも
12:33どんどんなくなると思うんですよね
12:34今後はそれが必要だと思うんですよ
12:37はいということで
12:40この自治体としては
12:42国内の人材の獲得が困難なんだ
12:44地元の企業が立ち行かないなどの理由で
12:47あの手この手で外国人労働者を迎え入れようとしていますけれども
12:51住民はといいますと
12:53ありがたいという声もありましたが
12:55税金の使い道に納得がいかない
12:57そもそも人手不足は本当なのなど
13:01受け止め様々なんですよね
13:03ここからは外国人の受け入れ政策に詳しい
13:06万丈名正男さんにお伺いしていきますけれども
13:09まずはこのそもそも人手不足って本当なの
13:13この声についてはどうでしょうか
13:16はい人手不足というのは本当です
13:18そうです
13:19人手不足感は1980年代後半の
13:22バブル期以降過去最高と言われています
13:27そうですか
13:28このような中で外国人の労働者を受け入れて
13:32労働力を維持しなければ
13:35介護バスなどの公共交通機関
13:39飲食業などのサービスが止まりかれない段階に
13:44来ているのではないかとさえ言われているわけです
13:47相当な危機感があるわけですね
13:48はい実際に民間の調査会社によりますと
13:52人手不足を理由に倒産した企業の件数というのが
13:58昨年度350件に上り2年連続で過去最多を記録しているんです
14:05そうですか
14:06こちらは企業国が出した人手不足に関する試算となっておりますけれども
14:133年後に工業製品の製造業で42万人
14:18農業で32万人が足りなくなる
14:23というのも日本で主な働き手となる
14:2715歳から64歳の生産年齢人口が
14:311995年をピークに減少しています
14:35そのために企業の外国人労働者への期待は大きく
14:40その企業のサポートのために
14:43自治体が外国人労働者の受け入れを
14:45積極的に進めているという背景があるんだと思います
14:49そして自治体が積極的に受け入れを進める
14:53もう一つの理由に
14:54日本を選んでもらえなくなるのではという危機感があるんですね
14:58こちらをご覧いただきたいんですが
15:00日本で働く外国人労働者の数
15:041位はベトナム
15:052位は中国となっていますけれども
15:08このベトナム、中国の方々の主な移動先を見てみますと
15:14ベトナムは2018年も2023年も1位、日本となっていますけれども
15:20中国は2018年は2位だったのが
15:232021年は8位にまで大きく順位を落としているんですね
15:27これどうしてなんでしょうか
15:30中国はかつては日本に多くの労働者を送り出していたわけですが
15:38近年の経済成長もあり
15:40国内での労働需要が高まる
15:44結果、日本に来たがる労働者が減っているということが
15:50その背景にあるわけです
15:52なるほど
15:53送り出し国は中国からベトナム
15:56そしてインドネシアやフィリピン
15:59またはインドといったような国にシフトしていくという傾向を見てながら
16:06日本で外国人の労働者が増えているという実情にあると思います
16:10そうすると受け入れる国が変わってくると
16:14私の受け入れ体制もやはり変化させていく必要がありますね
16:18はい、言語や食生活、宗教などの対応ということを考えながら
16:26日本の受け入れの企業、地域社会は
16:29外国人の受け入れに対応していかなければならない時代になっていると
16:33言えるというふうに思います
16:35あと、最近の傾向としては
16:37日本に来てもとどまらないというものもあるそうですね
16:41中にはオーストラリアに日本で就業した後に
16:47転職してしまうというようなケースもあるというふうに聞いております
16:52そうですか
16:53そうした中で本当に争奪戦が今盛んになっているということが言えますね
16:57はい
16:58このように外国人労働者のいわば争奪戦が世界中に広がる中で
17:03日本よりも早くから人手不足に直面し
17:06外国人労働者を積極的に受け入れてきたのが韓国です
17:10税金の完付について相談に来ました
17:16この書類に会社の印鑑と日付が必要です
17:21ここは自治体が運営する外国人労働者のための支援センター
17:28無料で生活の困りごとなどを相談できます
17:38この施設は国が資金をサポート
17:42税金や保険賃金未払いの相談に至るまで
17:46常時6カ国に対応しています
17:49国家資格を持った講師による韓国語の授業も無料で受けることができ
18:07こうした施設は全国に整備されています
18:11外国人労働者は言語の問題と
18:31法律の知識がないことで問題を自分で解決できません
18:37労働者が韓国社会にうまく定着し問題を解決するためには
18:43このようなセンターが無料でサポートする必要があります
18:48韓国が国を挙げて外国人労働者の支援を行う理由
18:55それは深刻な労働力不足にありました
18:591980年代の経済成長が著しい中で
19:10合計特殊出生率が大幅に低下
19:13その中で外国人労働者の受け入れを拡大していきました
19:23しかし当時、法律や制度が十分に整っておらず
19:28賃金の不払いなど悪質な労働環境が広がり
19:32社会問題となりました
19:34そこで2004年、制度を改正
19:42国が受け入れる人数を決めた上で
19:45企業が法令違反をしていないかなどをチェック
19:49有料企業から外国人労働者を優先的に割り当てる仕組みを作りました
19:56そして、法律も整備
20:03国や自治体は国民と外国人が互いを理解し尊重できるよう
20:09支援することが努力義務となりました
20:13この法律は、急速に増える外国人を道具として見るのではなく
20:25人権の観点から包括的に権利を保障しようというものです
20:32法律や制度の趣旨を体現しようと、国を挙げて始めたのが社会統合プログラム
20:47希望する人に、ゴミの捨て方や目上の人への接し方など
20:52韓国社会の習慣、さらには法律や選挙制度についても伝えます
21:02全国384箇所で受けられ、国から年間14億円以上の予算がついています
21:10一方で課題も
21:15在留期限が切れても、国に留まる外国人労働者が後を絶たず
21:21国民から不安の声が上がっています
21:29それでも、外国人労働者の国を挙げた受け入れは止められないといいます
21:35出生率が非常に低い国なので、外国人労働者を受け入れざるを得ません
21:47持続的な経済発展のためには、外国人労働者の受け入れが重要になります
21:55そのため、外国人労働者の権利を保障する必要があるのです
22:02韓国のような政策を行うところというのは、世界的に見てどうなんでしょうか
22:09特に韓国の政策の特徴というのは、外国人の労働者の権利を法律で報告し
22:17それをスピード感を持って行っているということだと思います
22:22これが、国を挙げた取り組みとして一定の成果を上げているのだと思います
22:28そうですか
22:29同じように、少子高齢化社会に直面する
22:34台湾においても、外国人労働者の受け入れが進んでいる状況にあります
22:41どれくらい進んでいるのですか
22:4215年前に比べて、その数は2倍ということで、外国人労働者の受け入れが拡大しているという状況にあります
22:53世界的にグローバル化の影響もあり、移民外国人が増える中において
23:00特にアジアにおいて、労働力の移動というのが活発になっているというのが、最近の傾向というふうに言えると思います
23:11そうした中で、世界の外国人労働者の獲得競争が加熱する中で、日本はどうしていけばいいのか
23:19日本は、これまでの技能実習制度に変わって、人材の育成や確保を目的とする育成就労制度の準備を今進めています
23:30大きく方針を大転換しているわけですけれども、こうした中で、国に求められることってどういうことでしょうか
23:39受け入れた後のサポートということで、企業や自治体任せにするのではなく
23:46国が主導して、日本語教育の場をさらに拡充したり、法律や社会の習慣を身につけてもらうような機会を
23:58より広く提供したりするといったようなことが必要だというふうに思います
24:04やはり来てもらって、メリットのある仕組みというのは率先して作っていかないといけないんですかね
24:10はい。今後は中長期にわたって、外国人が日本で就労する機会が広がっていくというふうに思います
24:19それゆえに、企業、地域の役割というのが大きくなり、それをいかに国がサポートできるのか
24:27そういうことが求められていくことになると思います
24:30はい。そして、自治体としてはどういう役割が求められるでしょうか
24:35はい。自治体は、外国人労働者の生活の困りごとの支援など
24:41きめ細やかな対応をすることが求められるようになると思います
24:47私たちが、全国で働く1600人以上の外国人の労働者の方々に対して行った調査においては
24:5548%が日ごろ頼りにしている日本人がいないと回答するほか
25:0436%が、母国の家族と離れて寂しいと回答しているんです
25:10そうですか
25:12身近な存在である地方の自治体、地域の社会が受け入れと同時に
25:18コミュニティづくりの支援などに力を入れていくということが
25:23一層求められるようになると思います
25:25そして、共に生きる私たちはどういうことが求められるでしょうか
25:31私は、日本人と外国人が共に働く職場を調査しているわけですけれども
25:40外国人が活躍する職場というのは
25:45日本人にとっても働きやすい職場なんだろうというふうに思います
25:52外国人労働者にまつわるような課題というのは
25:56そのまま日本社会の課題でもあると
25:59ある意味では、日本の社会を映し出す
26:03写し鏡のようなものではないかというふうに思っているわけです
26:07その意味で、困り事を抱える、抱えやすい外国人労働者が
26:15生きやすい社会をつくっていくということは
26:18日本人にとっても生きやすい社会につながっていくんだというふうに思います
26:25共に生きる共生社会、真の共生社会って
26:29マンジョメさんにとってどういうものですか
26:31日本人、外国人、国籍、文化の違いがあるわけですけれども
26:35それが個性となって
26:40お互いが活躍するような社会というのが
26:45真の共生社会ではないかというふうに思っております
26:48ありがとうございます
26:50では、自分では生活の中でどういう関わり方ができるのか
26:53考えていきたいなと感じます
26:55今日はありがとうございました
お勧め
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