- 2025/7/9
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ニューストランスクリプション
00:00男は1台で日本最大の医療グループを作った
00:09地域住民の要望に従って私たちは病院を作るべきだと思います
00:13日本を制覇し世界を制覇して
00:15オーダンの中のみたいなものでしょう
00:18男は神のごとく愛を説いた
00:24男はよく怒っていた
00:54男は本気で総理大臣を目指した
01:17男は呪文のようにある言葉を繰り返した
01:21生命だけはボイローだというご考えは今も私も共有していますので
01:32男の名は徳田虎夫
01:37評価の分かれる男だ
01:51鹿児島最南端の島
01:54ヨロン島
01:55人口およそ5000人のこの小さな島に病院がある
02:02ヨロン特集会病院
02:08ベッド数81
02:14CTMRIといった機器を完備し
02:1824時間365日
02:21患者を受け入れている
02:23ちょっと前に入院していたもので超閉塞で
02:37この病院のあるおかげさまでね
02:52もう沖縄に行かなくてもいいし
02:55沖縄に行くのはもうお金かかるでしょう
02:59病院のロビーに飾られている写真の男が
03:09特集会グループ創設者
03:12徳田虎夫だ
03:13徳田虎夫は昭和13年
03:25徳田徳千代松野長男として
03:28兵庫県高佐護市に生まれた
03:302歳の時
03:35両親のふるさと
03:37鹿児島県徳之島に移り住んだ
03:43徳野島はサトウキビの生産が盛んな
03:47甘み群島の島だ
03:49昔も今も決して裕福な島とは言えない
03:54島の人たちは少年時代の虎夫を
04:00よく覚えていた
04:01毎日勉強しておったです
04:0512時15分まで
04:07なんていうかに暖房みたいな
04:09あれでね
04:11燃やしておって
04:12それで喧嘩は強いし
04:16あんまり親しい友達もいなかったんだけどね
04:23自分勝手なことばかりする男だから
04:27人の言うことの聞き合わせんかったからあんまり
04:37虎夫が医師を目指したきっかけは
04:409歳の時に遡る
04:42ある晩3歳の弟が激しい下痢と音を繰り返した
04:49虎夫は母に頼まれ
05:00真っ暗闇の山道を走り
05:04医師に助けを求めた
05:11しかし医師はすぐには腰を上げず
05:14医師に避けたくなっていた
05:21なぜ先生来ないの
05:23母ちゃん
05:25この弟の死が医師を目指した原点だと
05:33トラウは後年まで繰り返し語った
05:40医師になるためトラウは徳之島を出て
05:44親戚を頼り大阪に移り住む
05:482年の浪人を経て昭和34年
05:52大阪大学医学部に入学した
05:55その年の夏休みには
05:59同居の一つ年下の秀子を大阪に呼び寄せ結婚した
06:07卒業後医師になったトラウは
06:1033歳の時に病院開設を計画する
06:14半大時代の同級生
06:20タタラ高蔵の下に相談に来た
06:23松原に80床100床を作るというわけですよ
06:29お前なと
06:30やっぱり30ぐらいから始めたらどうやと
06:33病院やりたいっていいけどもと
06:35私は言いましたよ
06:37そうすると彼はね
06:38俺は今からね
06:39100も200も病院作るんやと
06:4230床や50床というと言うなと
06:44病院というのは100床ぐらいないとね
06:4724時間365日のケアができないというわけですよ
06:51彼はそう
06:52もう当時からそう言うてますからね
06:54これには参りました
06:5524時間365日
07:01患者を受け入れる
07:04弟のような死を繰り返してはならない
07:07トラウの決意は固かった
07:10夫の計画を妻秀子は支えたが
07:19これといった財産のない徳だけに
07:21銀行は冷たかった
07:23なかなか貸してくれるところは
07:31そう甘くはなかったんですけどね
07:34私が普段は子供背負って
07:38馬車に子供乗せて
07:39八尾の商店街のある銀行
07:42全部回ったんです
07:43結局
07:46秀子が見つけた銀行で
07:48トラウは金を借りた
07:50担保は自らにかけた
07:541億7千万円余りの生命保険
07:57銀行でトラウは
08:00返せないときは自殺すると
08:03単価を切った
08:04そして昭和48年
08:12ついに最初の病院
08:15徳田病院がオープンした
08:17トラウは理想の医療を実現するため
08:25常識破りの運営方針を取った
08:30年中無休24時間オープン
08:33入院保証金なし
08:36患者からの贈り物は一切受け取らない
08:40これが当たった
08:43高度経済成長の終わり
08:50大都市圏でさえ
08:51休日夜間に空いている病院は極めて少なく
08:54救急患者のたらい回しが
08:57社会問題となった
08:58トラウはいわば
09:01現代の赤ひげとして
09:03庶民の心を掴んだのだ
09:05このとき夫婦には
09:11すでに7人の子供がいた
09:13徳田虎尾院長はこの裏側にするのってな
09:21子供が養鶏おったんですわ
09:24ここの家族がな
09:25一物菓子屋でやな
09:27徳田虎尾先生はな
09:29子供連れてやな
09:30この風船のくじ引きとかな
09:33あんなのを来とったんですわ
09:36なんかさっぱりした先生でしたよ
09:38昭和50年
09:42トラウは医療法人特集会を設立する
09:46特集とはそのまま
09:50ふるさと徳之島を意味する
09:52このときトラウはある理念を掲げた
09:57最初の病院開設からわずか5年で
10:16大阪に新たに3つの病院を建てた
10:19さらに病院を増やすため
10:23トラウは経営に専念することにした
10:26そのためには優秀な事務職が必要だった
10:32そこへ一人の男が現れる
10:36後に特集会の事務方トップとなる
10:48農総和幸
10:50偶然参加した大学の就職説明会で
10:54トラウに魅了された
10:56一見して普通の人間ではない
11:02いい意味の上記を意識している
11:05という風な感じを受けまして
11:07天才的なアジテーターと言っても
11:10いいかもしれませんけど
11:11我々有無な学生に対して言うわけです
11:15君たちは自分だけがいい目を見て
11:20金儲けをしたいのか
11:21多くの人の命を救いたいのか
11:24世の中に貢献したいのかどっちだと
11:26そこで言ってみれば
11:29一つのハードルを設けられて
11:33それをクリアさせられるわけですね
11:35就職から数ヶ月後
11:39トラウの運転手になった
11:41言い分かるとはちゃめちゃですよ
11:47青信号は問題なく渡れ
11:49黄色は急いで渡れ
11:52赤信号は左右見て渡れですからね
11:54悪いけどお前の1秒と俺の1秒の価値が何倍も違う
11:57その俺の1秒をどう削り出すかということに
12:02お前は注力しろと
12:03さすがに私も信号無視はですね
12:06徳田理事長に言ったんです
12:07やっぱり法治国家の日本にいる理事長
12:10法律を守った方がいいんじゃないですかと
12:12言った時に徳田理事長は
12:15お前のお母さんまたお父さんが
12:20行動事故で病院に運び込まれたと
12:22渋滞だという状況の時に
12:24信号が赤だった時に
12:26左右から車が来てない時に
12:27お前渡らないのか
12:28渡るだろうと
12:29俺は常にその精神だと
12:30世界中にまた日本中の患者さんを救うために
12:35俺は常に全力統計をやっている
12:37という風に言われるとね
12:39一瞬そうかなと思うわけですよ
12:42納得はしないけど理解できるから
12:43理解できる範囲ではですね
12:45最善を尽くそうという風に思って
12:48続いていきましたよね
12:50農総が就職した2年後
12:57今度は医師として
12:59虎尾の右腕になる男が現れる
13:02あの山浅間山なんだけど
13:05時々煙吹くから桜島かなと思っちゃうんだけど
13:08森岡雅宏は
13:12虎尾と同じ徳之島生まれ
13:15京都大学医学部在学中は
13:20学生運動の当初で
13:21卒業後アメリカの小児病院などで勤務し
13:25昭和56年特集会に入った
13:29あんなにこう気負ってベラベラと
13:34自分の思いの丈をしゃべるという
13:37世界から遠ざかってましたから
13:39それこそ10年ぶりぐらいに
13:43まだ学生運動を続けている人がいるみたいな
13:46印象がまず徳田先生に感じた
13:48私の印象ですね
13:49虎尾は森岡にも
13:54命だけは平等だという理念を厚く語った
13:57理念に共感した一方で
14:01森岡は抵抗も感じた
14:04適当な言葉かどうか分かりませんけど
14:08被害者意識に基づいたメッセージというのは
14:13僕は一方通行だと僕は感じたんです
14:16医療を提供する側も
14:19疲弊しないようなシステムを作るということが
14:22必要じゃないかと
14:23それこそ彼の言葉遣いは
14:25命だけは平等なんですから
14:27患者だけでなく医療を提供する側の命も守られるべきだ
14:36虎尾は森岡の考えを受け入れ
14:40特集会はより強固な組織になった
14:44この頃特集会は北は北海道から南は沖縄まで
14:52病院の数が11人まで増えている
14:54虎尾は全国展開のスピードを加速させたかった
15:03だがその前に大きな壁が立ちはだかった
15:08日本各地の医師会だ
15:14交渉や調整にも応じず
15:18年中無休の病院建設に邁進する特集会は
15:22医師会にとって秩序を生み出す集団に見えた
15:26医師会のやり方は露骨だった
15:32鹿児島県鹿屋市では
15:36医師会が市議会に特集会進出反対を訴え
15:40学校の健康診断をボイコットした
15:43医師会病院の特色というのは
15:48過剰診療と余計な患者の掘り起こしと
15:54そういうようなことで
15:57悪く言えば金儲け病院でしょう
15:59鹿児島市から380代80人ぐらいの急患が
16:05救急車でフェリーで鹿児島市内に来ているという現状ですから
16:12大隅半島に薩摩半島に負けない良い病院を作りたいと
16:17結局医師会の反発を仕切り
16:22大隅鹿児島病院は完成したが
16:24同様の事態は全国各地で起きた
16:32昭和50年代の週刊誌は
16:34虎夫と日本医師会の対立をあおっている
16:38虎夫を日本の医療を変える革命児
16:43ヒーローなどと持ち上げた
16:46虎夫は紙面で
16:50医者はこれまで偉らせみた
16:52意識を変えなければならないと
16:54行きまいている
16:55半大の同級生
17:00田田良幸三は
17:02医師会との対立を深める虎夫を諌めた
17:05日本医師会のことを悪く言いすぎるぞ
17:11日本の医者はそれで支えてるんじゃないか
17:13だから徳田もまあそれはそれなりに分かると
17:16しかしだたらと大のことは一つあるというわけです
17:20なんかそういう医者が脱床しみしてる時に
17:23俺の弟は死んだんやぞと
17:25だから人間には死ぬという現象があるんやと
17:29死んだらお前取り返しがつかんやないか
17:31だから俺は20日間365日
17:34日本医師会が反対すればするほど
17:37やるというわけです
17:38虎夫は思った
17:42もっと病院拡大のスピードを上げたい
17:46そのためには
17:47医師会を黙らせる武器が必要だ
17:50虎夫は政治の力を求めた
17:55この10年間は
18:01日本の医療が徳田虎を必要としてたから
18:04私は10年間日本の医療に命をかけてきた
18:06その次の10年間ではね
18:10国家が徳田虎を必要とする時期が来るわけですよ
18:14そうしたら5、6年ぐらいは
18:16内閣総理大臣を務めてあげないといけないんじゃないだろうか
18:20そして億単位の鐘が乱れ飛ぶ
18:29壮絶な選挙戦の幕が上がる
18:33昭和58年45歳の徳田虎夫は
18:44ついに政治の力で日本の医療を変えようと
18:48衆院選に立候補した
18:49選んだ部隊はふるさと奄美
18:54中選曲制の時代にあって
18:58奄美君と奥は全国唯一の一人区だった
19:02こんな厳しい時代に
19:05政治ができると思う認識そのものが
19:08政治的に全く根本的に分かっていない
19:12相手は大義士だった父から地盤を受け継ぎ
19:164期連続当選の安岡沖春
19:20後に安徳戦争の始まりだった
19:27脳僧は虎夫とともに奄美大島から与論島まで駆けずり回った
19:39そしてすぐに奄美の選挙の異様さに気づいた
19:44私のように内地の人間からするととんでもない選挙なんですね
19:53文化的に良い悪いというのは別にして
19:56やはり見返りがあるところに投票すると
20:00世間的には買収行為になるんでしょうけど
20:02いや俺をどのくらい評価するのと
20:05向こうは2万だったらお前はいくらだったらこういう感じですからね
20:09当時3億ぐらいですね3億ぐらいを用意して
20:12それがあっという間になくなるわけですよ
20:17脳僧によると裏金は億単位の医療機器を購入した
20:22代理店からのキックバックをグループの関連会社に回して作ったという
20:27ロッキード事件で政治への不信感が高まっていたこの時代
20:36トラオは田中派のプリンスとも呼ばれた相手候補を
20:42金券政治家などとこきおろしながら
20:45自らは金で票を買っていたことになる
20:48ロッキード裁判の弁護人が勝つか
20:54医療改革を唱えた徳田虎が勝つか
20:58このどこかねこれおかしいよ
21:00両親に災難を生まれるというか
21:02それはありますよね
21:03ただし理事の思いは純粋ですからね
21:06政治力を持つことが
21:08特集会の社会運動をよりスピードアップするということも
21:13概念としては分かってましたので
21:16先ほど言いました納得はしないけどですね
21:20理解はできるわけですよね
21:22戦い始めた以上は勝たなくちゃいけないですから
21:26安徳戦争が加熱した理由の一つが
21:32選挙賭博だ
21:33どちらの候補が勝利するか
21:38住民たちはギャンブルに興じた
21:41親子2代サラブレットの政治家対
21:46苦労人の叩き上げの意思
21:49ギャンブルの対象として
21:52これほど分かりやすい構図はなかった
21:55選挙には特集会の医療スタッフも借り出された
22:03東京大学医学部卒の医師高野義博は
22:08学生運動の続きのようで選挙が楽しかったと語る
22:13いや面白かったですね今思うとね
22:17皆さん選挙っていうのが
22:20徳田先生選挙
22:22一回どうのこうのって言われるけども
22:24やっぱり政治変えない限り
22:27やっぱり医療も何も変わらないっていうのは
22:29私たち普通に考えてましたから
22:31トラオは死に物狂いで戦った
22:56結果トラオは1105票差で敗れる
23:00そして次の衆院選でも敗れた
23:07前回以上に人、物、金を投じたにもかかわらず
23:17差は開いた
23:18しかしトラオは諦めるわけにはいかなかった
23:23年号が変わって平成2年
23:30安徳戦争第3ラウンドが始まった
23:34もう負けられないじゃないですか
23:39もう3度目負けたらおそらくもうないんじゃないかというような
23:43まあ切羽詰まった選挙でしたけど
23:442度目の選挙が終わった時に
23:47安徳戦争のところの安徳戦争の一部金庫番もやられたような方が
23:54寝返ってきた時にお話を聞いた時に
23:562回目で安徳戦争がおそらく総額30億ぐらいは使ったんじゃないかという話があって
24:02いやそれじゃあ十何個じゃ勝てるなと
24:05なると実は3回目はですね
24:07じゃあその30億を用意しなくて
24:08当時は飛行機便で送りますからね
24:12空港止めで羽田空港から現金を段ボールで詰めて送るわけです
24:23それを毎日のように送るわけですね
24:25ノウソウはトラオと抜き差しならない共犯関係を築いていた
24:33そしてついに
24:36トラオは初当選を果たした
24:40うーんまだね感想というよりもね実感はないんだけどね
24:56念願の金バッジを手に入れたトラオが浮かれる一方で
25:01特集会は大きな問題を抱えていた
25:07急速なグループ拡大
25:08莫大な選挙費用
25:11それにバブルの崩壊が追い打ちをかけ
25:16特集会は資金繰りに行き詰まっていた
25:19元特集会の医師山本利秀は
25:28初当選に受かれるトラオを
25:31苦々しい気持ちで見ていた
25:33どっちみち出たとしも人がせやと
25:37何もできないと
25:40いやそんなに彼の言い方はですね
25:44そんなことないわしは
25:452期目は厚生大臣
25:463期目は総理大臣
25:484期目は世界大統領です
25:49こういうことが平気でいいわけですね
25:52でも私らにしてみたら
25:55もう馬鹿げとるとしか言いようがないけどね
25:57選挙に反対する医師が
26:02次々と特集会を去った
26:05特集会内部の不協和音が
26:10次第に大きくなる中
26:11安徳戦争
26:13最大の戦いが始まる
26:16平成3年
26:34徳之島伊仙町の町長選挙
26:36徳田虎夫は
26:39次の自分の選挙に向け
26:41足場を固めようと
26:43特集会ナンバー2の医師で
26:45伊仙町出身の森岡雅宏を送り込んだ
26:49対する安岡派も候補者を立て
26:58伊仙町長選挙は
27:00安徳代理戦争になった
27:02この10年間
27:09徳田先生
27:12安岡先生と
27:13衆議院の激しい争いがありました
27:16その争いの中で
27:18どういうふるさとを作るのかということは
27:21頭の中にも心の中にも分かっています
27:24それを誰が実行するかです
27:26森岡は
27:30特集会のため
27:32ふるさとのため
27:33苦渋の決断の末
27:36立候補した
27:373回目の選挙の色の中での
27:42様子を見てた時に
27:44多くの人が
27:46これは大げさでなく
27:48生活をかけて
27:51命がけみたいな
27:53すごく荒れた
27:55荒んだ
27:56状況だったわけですよ
27:59徳田先生に期待して
28:00命がけで
28:01いろいろ親になった人の
28:03思いを
28:04徳田先生どんどん走るじゃないですか
28:06僕がとどまって
28:08一人一人お話を聞いて
28:10少しでも解決できないかという
28:12思いにいたと思います
28:15開票作業中
28:19問題が起きた
28:21安岡派の支持者が
28:24徳田派は
28:25不在者投票で不正を働き
28:27買い玉投票をしていると騒ぎ立て
28:29両派は揉み合いになった
28:31開票所に石が投げ込まれた
28:39先ほど複数の石が
28:45投票所の外から投げ込まれ
28:47窓ガラスが何枚か割れました
28:49城内は騒然としています
28:51これが天海の選挙の実態としたら
28:53あまりにも情けないことです
28:54対応いたしませんので
28:56そのつもりで
28:57行ってください
28:58宣伴長
29:01宣伴長
29:02ご姓があったことを言わんな
29:04事態はこれで終わらない
29:08公正であるべき立場の
29:11町の選挙管理委員長にまで
29:13替え玉投票に関与した疑いで
29:16逮捕状が出たのだ
29:17専管委員長は徳之島特集会病院に逃げ込んだ
29:24何のことはない専管委員長は徳田派だった
29:30警察の追手が迫る中
29:34特集会病院は専管委員長に緊急手術をした
29:39手術後当時の専管委員長吉見忠成は逮捕された
30:09結局混乱は1年半も続き森岡は選挙に敗れた
30:34自身の代理戦争であるはずのこの混乱を
30:41虎男が表立って収めようとした形跡は見られない
30:45私は一応何らかやろうとした
30:54でも僕はやっぱりどこか傲慢だったかもしれない
31:01だから受け入れられなかった
31:03おまけにその中で僕よりも優れた弟まで失ってしまった
31:10専管委員長への緊急手術を
31:15メディアは特集会が容疑者をかくまったと厳しく批判した
31:21失踏したのは立候補した森岡正弘の弟
31:37安昭だった
31:39批判の矢表に立ち続けた安昭は選挙の翌年
31:47伊仙町重縄の海で溺れ死亡した
31:5144歳だった
31:55死因は溺死とされたが過労死だったという人もいる
32:02森岡正弘が特集会の集中治療室に運び込まれた時
32:13虎夫は容態を見守る人に
32:17よろしくと言って国会議員の名刺を配ったという
32:21森岡は特集会を去ることを決意した
32:35長野県作市
32:42森岡正弘は今
32:45ふるさと徳之島から遠く離れたこの地で
32:49医療系の学校の理事長を務めている
32:52森岡は今
32:57徳田虎夫をどう思っているのか
33:00僕はいろんな大きな人
33:10優れた人にお会いして影響を受けました
33:15そういう中のお一人だと思います
33:17弟のことは
33:21これは私の中でいつもぐるぐる回ってますから
33:26どうすればよかったか
33:29ずっと回ってます
33:31もう弟と交わした言葉がピンピンと
33:36時々よみがえりますよ
33:38でもそのことと
33:41藤田先生とは
33:44全然別の問題です
33:45虎夫の欲望は止まらない
33:54平成5年再選を果たすと
33:58翌年政党自由連合を立ち上げる
34:01時代は非自民の連立政権が誕生した
34:07日本政治の激動機
34:09特集会の就勤力目当てに
34:17多くの政治家が群がった
34:19日本再生のためのね
34:25やっぱり政府をね
34:27作るべきじゃないかなと
34:29それがどうも今年は来るんじゃないかと
34:32この時トラウは体の異変に気づいていた
34:38医療と福祉を一生懸命頑張りながら
34:52政治的にもですね
34:54政界三変性の働きをしないといけない
34:57自由連合を代表として
35:01多忙な日々を送っていたある日
35:03徳田虎夫の体に異変が起きる
35:08メモマだったという虎夫の手帳
35:21己を鼓舞するためか
35:22立するためか
35:24強烈な言葉で
35:27びっしりと埋め尽くされている
35:29そのうちの一冊
35:35平成14年の手帳
35:383月30日の乱には
35:41左半身
35:46異常に気づく
35:47気分悪く
35:50自殺したくなる気持ち
35:52診断
35:56ALS
35:59ALS
36:05筋異粛清即作効果症とは
36:09全身の筋力が徐々に衰え
36:12最終的には全身不遂となる病だ
36:15年間10万人に1人の割合で発症する難病で
36:20有効な治療法は存在しない
36:24そしてこの病の特徴は
36:29全身の筋力を奪われながらも
36:32脳は正常であり続ける点だ
36:34静岡
36:36静岡
36:38あの
36:39ちくしょちくしょって
36:41主人は
36:42夜寝る前には
36:45そのようにもしておりましたね
36:46一時はもう
36:49それはもう何でもないけど
36:51私にも当たり散らしたり
36:52結構
36:54大変でしたけど
36:57でも徐々に
36:59やっぱりその病気を
37:01受け止めて
37:01それでもトランは
37:14周年で特集会グループの経営を続けた
37:18声を失っても文字盤を目で追うという方法で意思疎通をして
37:26全国の病院のベッドの稼働状況から
37:28患者の食事メニューまで細かくチェックし
37:32君臨し続けた
37:33一方で政治家を続けるには体力的に難しくなり
37:43後継者に次男武氏を指名した
37:46総理は愚か大臣にすらなれず
37:52トランは政界を去った
37:54ALS診断から10年後の平成24年
38:04ある意外な人物がトラオと面会している
38:08この方がおられなかったら
38:13僕は医師にならなかったかもしれないと
38:16iPS細胞の発見でノーベル賞を受賞した
38:21京都大学教授、山中真也
38:24山中は高校時代に
38:28トラオの命だけは平等だという言葉と本に触発されて
38:33医師を目指した
38:34もうALS発症されてからですけれども
38:41研究所訪問していただきまして
38:45僕にとってはですね
38:46自分が医学を目指したきっかけの方に
38:50初めて直接お会いして
38:52しかも自分たちがiPSで何とか治療法を作りたいと思っている
38:58最大の病気の一つがALSなんですけれども
39:01やはりこのALSという病気と戦うことが
39:05ある意味こう
39:08本命づけられていたのかなと
39:11徳田先生が唱えられた
39:13生命だけは平等だということは
39:15私自身、私たちの研究にも
39:18研究の上でも実現させていきたいと思っています
39:24ALSの進行は止まらない
39:31トラオは病院経営も難しくなっていた
39:36持ち上がったのが病院の後継者問題だった
39:48ALSになった徳田トラオの悩みは
39:50病院経営の後継者だった
39:5370を超える病院
39:57年賞4200億円余りという
40:00日本最大の医療集団
40:02特集会グループのトップを
40:04誰に譲るか
40:06問題を難しくしたのは
40:09トラオ自身が若い頃から発していた言葉だった
40:13最後高森言うたんだから
40:16命もいらず何もいらず
40:18会員もお金もいらぬというやつほど
40:20始末に困るやつやないと
40:21そういう始末に困るやつやないと
40:23観音を灯して国家の大業なし
40:25えなものだと最後高森言うたよ
40:27財産はいらない
40:30家族に相続はしない
40:34そう公言するからこそ
40:36トラオを信じ
40:37多くの職員はついてきた
40:39しかし
40:42時として病気は人を変える
40:45トラオの家族が一戦を超え
40:51特集会の経営の中枢になだれ込んできたのだ
40:55そして平成25年
41:01東京地検特捜部の係官らが
41:05特集会東京本部に入ります
41:07前の年鹿児島2区から出馬し当選した
41:12次男徳田武氏の衆院選を巡り
41:15東京地検特捜部は
41:17地方議員の買収資金6000万円を
41:20特集会グループの幹部職員に渡した疑いで
41:24親族らを逮捕した
41:26トラオ本人は
41:31ALSで公判に耐えられないとして
41:33基礎猶予処分となり
41:36徳田武氏は衆院議員を辞職した
41:39それまでも堂々と行われてきた
41:46特集会恒例の組織ぐるみの選挙
41:50選挙の内部資料を東京地検特捜部に持ち込んだのは
42:01元事務総長の農総だった
42:08ああいう病気になって動けない
42:12本当にしんどい病気ですよね
42:13その理事長の家族に対する愛情が強くなるのは
42:18自然の人間としては分かりますので
42:20ただし人間の情と経営とは
42:24やっぱりちょっと違う分があって
42:26今まで中で苦労した人じゃなくて
42:29いきなり外のファミリーが入ってくると
42:31絶対に舌が言うこと聞かないんですよ
42:34農総は特集会の後継者をめぐり
42:39水面下でファミリーと争った
42:41ファミリーにとって
42:44特集会と虎男の秘密を知りすぎた農総は
42:47もはやうとましい存在でしかなかった
42:54虎男は文字盤で農総にこう伝えた
42:57農総は懲戒解雇となった
43:11裏切られたと感じた農総の足は
43:15東京地検特捜部へ向かった
43:21そして農総自身も
43:22特集会グループの関連会社の資金を着服した
43:26業務上横領の疑いで逮捕される
43:29徳田虎男とその家族は
43:34混乱の責任を取る形で
43:37特集会グループを追われた
43:38ここに一枚の写真がある
43:49平成31年4月に撮影された
43:53徳田虎男だ
43:55もはや車椅子に乗ることも
43:59目で意思を伝えることも
44:01難しいという
44:02トラウは今何を思うのか
44:07精一杯私はやりきったと思っているんですけどね
44:13しかし主人はそうじゃないと思っています
44:16ちょっと変な表現ですけど
44:21全能の何かと
44:23まあ創造主と言ってもいいでしょう
44:26そういう神様と言ってもいいでしょうけど
44:29それと会話するような心境に行っているのか
44:32それとも
44:34実はもう完全に
44:37そういうことを
44:38捨てちゃっているのか
44:40ということはちょっとわからないです
44:41今のこの瞬間でも
44:47北海道から沖縄まで
44:49救急車が発動しました
44:5140代に1代は
44:52特集会に飛び込んでいるわけです
44:54逆に言葉を変えれば
44:57今もこの瞬間で
44:59徳田理事長が作った
45:00特集会で
45:01命が救われている人がいる
45:02これは徳田理事長の誇りだと思います
45:05はい
45:06徳田虎雄が残した
45:12最後の手帳
45:14ALSで急速に握力が衰え
45:19ページをめくるごとに空白が目立つ中
45:23虎雄が残した
45:25言葉とは
45:27何のために生きているか
45:35世界同時医療革命
45:40人類愛
45:46鹿児島最南端
45:53与論島にある
45:55与論特集会病院
45:57与論特集会病院
46:00生命を安心してあげる病院
46:02生命を安心してあげる病院
46:04健康と生活のままの病院
46:06健康と生活のままの病院
46:08年中休休20時間を
46:09年中休休20時間を
46:11この小さな島の病院も
46:1524時間365日
46:18明かりが消えることはない
46:20徳田虎雄は
46:24今も医療に従事する人の心を
46:28鼓舞している
46:29ご視聴ありがとうございました
46:42ご視聴ありがとうございました
46:44ご視聴ありがとうございました
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