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  • 2025/5/15

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ニュース
トランスクリプション
00:00パーティーやっぱり
00:02楽しい
00:03総合1月10日夜10時45分
00:06今年1月
00:14事件は真冬の寒空の下で起きました
00:18一人の男性が凍える川に入り
00:25自殺を図りました
00:26日本社会は伝統を軽視しているなどと
00:44鋭く批判
00:45保守派の論客として
00:48テレビや雑誌で発言してきました
00:50自殺には西部さんの思想に共鳴する
01:062人の男が関与
01:08自殺報助の疑いで逮捕されました
01:11西部さんの死は
01:17日本社会に失望した末の
01:20思想的な自殺ではないかという声も上がりました
01:23しかしその死には
01:28西部さんの秘められた思いがあることが
01:31分かってきました
01:32一緒に暮らしていた娘の里子さんが
01:38重い口を開きました
01:41私たちには迷惑かけたくなかった
01:45どうしても早めにという風な気持ちに
01:49決めてしまったんだろうな
01:50実は家族は西部さんから自殺の意思を
01:57何度も聞かされてきました
01:59しかし息子の和明さんは
02:04かける言葉を見つけられませんでした
02:07一生懸命止めてきたつもりではいますけど
02:11決定的な止め方というか
02:17その方法が分からなかったですからね
02:19西部さんはなぜ自ら死を選んだのか
02:26そして娘と息子は
02:34死にたいという父とどう向き合ったのか
02:38西部進さんと家族
02:43その知られざる心の奇跡です
02:45西部進さんの娘
03:03佐藤子さんです
03:05進さんと一緒に暮らし
03:17執筆をサポートするなど
03:19講師ともに支えてきました
03:21父親の死後
03:44佐藤子さんは何度となくアルバムを見返すようになりました
03:48厳しい言葉を放つ論客としてのイメージとは違い
03:58家族の前では優しい父親だったといいます
04:02小松は飼えるのとか上手だったらしいですよ
04:07あやすのも
04:09佐藤子は俺が育てたって言い張ってますね
04:14子供思いだった父親が
04:22なぜ自分たちを残して自殺したのか
04:26全部母が取ってたんですね
04:38こういうのとかは
04:39この1年
04:45佐藤子さんは膨大な原稿を読み直し
04:49父親とのやりとりを思い返してきました
04:52その中に父親の自殺の意思を強く感じた原稿があります
05:08殺して殺して殺して
05:12母が殺してって言ったっていうことを後で聞いて
05:184年前に
05:20がんで亡くなった妻の糖病生活が書かれていました
05:24西部さんの妻
05:30町子さん
05:31同じ北海道出身
05:34高校の同級生で
05:3625歳で結婚しました
05:38講演会などで出張するときはいつも一緒
05:47原稿に最初に目を通し
05:50感想を言ってくれました
05:51そんな町子さんの最後は
06:00モルヒネで意識が朦朧となり
06:02殺してと叫ぶほど
06:05痛ましいものでした
06:07薬のせいだと思われるのだが
06:14妻の死に顔は
06:16特に死後にあって
06:19時々刻々と
06:21無惨と呼ぶのに
06:23ふさわしいものに
06:24変貌していった
06:2616歳で
06:30ふるさとで知り合い
06:3250年間連れ添った妻が
06:34ふるさとの代わりであった
06:37その喪失は
06:42自分の心身の
06:44少なくとも半分が
06:46崩落するという感覚を
06:49僕にもたらす
06:50町子さんの死後
06:57進さんは自分の死に方について
07:01繰り返し語るようになっていました
07:03人間生きていればいいってもんじゃないし
07:08自分がこれ以上生きていたら
07:10社会に何の貢献もできない
07:13死に方ぐらい自分で選ぶ
07:15町子さんを亡くした喪失感が
07:22自殺に向かうきっかけとなったことを
07:25佐藤子さんは
07:27改めて感じました
07:28寂しくてしょうがないっていうのもあるだろうし
07:34悲しかっただろうなと
07:36母は何ですかね
07:39いるだけできっと早かったんでしょうね
07:41すすむさんの死について
07:59考え続けてきた家族がもう一人います
08:02息子の和明さんです
08:05自殺の理由について
08:08事件後初めて知った事実がありました
08:12きっかけは母であるのは間違いがないし
08:20もう一個ぐらい理由がないと
08:23しかも決定的なね
08:26父親の存在をプレッシャーと感じつつも
08:33誇りにしていた和明さん
08:38父親とは違う道を求め
08:42海外で料理の仕事に打ち込んできました
08:46自殺したいと直接告げられたのは
08:56去年1月頃でした
08:57事件の後
09:15警察や弁護士に話を聞いてきた和明さん
09:19司法解剖の結果を知らされた時
09:23衝撃を受けました
09:26すすむさんの脳に
09:33若干の萎縮が確認されたというのです
09:37文章を書き
09:40社会に発言を続けてきた父親にとって
09:44重大なことだったのではないか
09:46自分の脳が壊れていく
09:50頭が壊れていくその様を見るなんて
09:52やはり頭で生きてきた
09:55頭だけで生きてきたね
09:57父にとってはやっぱり
09:59そのことを考えると
10:02恐ろしかったんじゃないですかね
10:03妻を失った喪失感と
10:13自らの老い
10:15その中で
10:17自殺への意思を強めていった理由がありました
10:21それは
10:24我が子に対する思いでした
10:26私は
10:33自分の娘に
10:35自分の死に行く際の
10:37身体的な苦しみを
10:39いわんや
10:41精神的な苦しみなどは
10:44つまり
10:45すでにその天末を
10:48母親において
10:49十分に見ているのに
10:51それに輪をかけて
10:53見せるというようなことは
10:55できるだけしたくない
11:03娘のためにという言葉を
11:07さとこさんは複雑な思いで受け止めました
11:10母親の壮絶な最後を
11:14父親と共に見届けたからです
11:17最後の何週間が
11:20強烈に思い出すことができるようになってしまう
11:25ということは
11:26母の時によくわかったので
11:28どうしても早めにというふうな
11:32気持ちに決めてしまったんだろうな
11:34というのは分かるかなと思っています
11:36父の気持ちはありがたいとも思いますけど
11:40もう少しは違った形がなかったのかなって
11:44自殺の半年前
11:51さとこさんは父親からあることを
11:55頼まれるようになりました
11:56すすむさんの話す内容を
12:03文章に書き起こす
12:05口述筆記です
12:07頸椎が神経を圧迫して
12:12手がしびれ
12:13思うように文章を書けなくなっていたのです
12:16すごく愉快そうだったので
12:23そういうことも含めて
12:25娘に迷惑になるとか
12:27いうふうになっていっちゃってたのかなって
12:29口述筆記の中ですすむさんは
12:36しばしば自殺の意思を明かしてきました
12:39しかしさとこさんはその度に聞き流してきたといいます
12:45そして去年10月
12:51ある本の後書きで
12:54これまでにない強い意思を聞かされます
12:57娘さとこに
13:00口述筆記の謝辞を述べるのは
13:03これで2回目と思うが
13:053回目は断じてないので
13:08安心してくれと言っておきたい
13:12この後書きの場を借りて
13:15グッドバイ
13:16そしてグッドラックと言わせていただく
13:21妻の死に続いて
13:27自らの老いに直面していたすすむさん
13:31その姿を目にしていたさとこさんは
13:35自殺を思いとどまらせる言葉を
13:38見つけることができませんでした
13:41止めたかったっていう思うのは
13:46一方であるんですけれどももちろん
13:49きっとそれは父のためにならなかったんだろうな
13:53っていうのも分かってます
13:55そこは父の気持ちなんて関係なくて
13:58やるってやり方もあったとは思うんですけど
14:01そこはせなかったですね
14:11ご視聴ありがとうございました
14:41ご視聴ありがとうございました
15:11ご視聴ありがとうございました
15:41ご視聴ありがとうございました
16:11ご視聴ありがとうございました
16:13ご視聴ありがとうございました
16:15ご視聴ありがとうございました
16:45なぜ他人に手伝わせたのか
16:47私は納得できませんでした
16:49彼らに頼んだことによって
16:54私たちには迷惑かけたくなかったって言うんですけど
16:58全然私たちのためにはなってないので
17:02彼らには申し訳ないとしか思えないし
17:06私は私は父は申し訳ないとしか思えないので
17:08私は父間違えたと思ってますけどね
17:10私は父間違えたと思ってますけどね
17:11佐藤さんが特に悩みの声で
17:41火でも飲まないか
17:43里子さんはもう遅いからと言って
17:51ベッドまで連れて行きました
17:53今思えば
17:57父はあの時何か話したかったのではないか
18:03やり直すことができたら
18:06いくらでもやり直したい
18:08もうちょっとあの時に起きてきて
18:12コーヒーでも飲みながら何か聞けば
18:13また違ったのかなとも思うんですけど
18:16ちょっとあんまりしなかったんですよね
18:23それはちょっともうちょっと話しておけば
18:28よかったなと思っています
18:29和明さんもまた後悔していることがありました
18:41今年の正月
18:44最後にすすむさんの家を訪れた時のことでした
18:53里子さんも含め家族で暖覧している最中
18:57すすむさんは強い口調で切り出しました
19:04もう俺は死ぬ
19:06自殺したら人に迷惑がかかると
19:13説得した和明さん
19:15それでも意思を曲げない父親に
19:20声を荒げてしまいました
19:22人に迷惑かける死んでみろじゃないんですけど
19:27言葉を吐いたわけじゃないんですか
19:32私は
19:33喧嘩したって何も進まないのは
19:37僕も分かってますけど
19:38ただやみくもにね
19:39やめてくれって言うぐらいのことしか
19:42できなかったってことですよね
19:46結局のところ
19:47この日は喧嘩別れに終わり
19:54その後電話もしませんでした
19:57すすむさんの自殺は
20:01それから間もなくのことでした
20:042週間余りですか
20:07失敗しましたね
20:19もう一度会いたかったかな
20:23あれを私はもっともっと真剣に考えて
20:292週間もね
20:31会いに行かないみたいな
20:33そんなことせずに
20:34すぐさま
20:36いつものように
20:40お会いしきたよって
20:43行くべきだったのかもしれないね
20:45そしたら何かが変わったのかもしれない
20:47カズアキさんには
21:01どうしても直接会って
21:03話したい人がいました
21:14自殺を手伝い
21:15執行猶予付きの有罪判決を受けた男性です
21:20進さんを死体
21:2720年以上活動を支えてきた男性
21:30事件のことを後悔していました
21:34あなたにとったって忘れられないことかもしれないけど
21:39家族のことだけを考えて
21:42頑張ってもらいたいな
21:44息子として
21:49伝えなければならない思いがありました
21:53本当に
21:58最後の最後は
22:01寂しくてね
22:04そばにいてもらいたかったんじゃないのかな
22:07誰かに
22:08やっぱりね
22:10最後までそばにいてくれてありがとう
22:13っていうね
22:13そういう気持ちはね
22:16やっぱり
22:17分かってもらえなかったとしても
22:20僕の中にはやっぱりあるんです
22:21父親の死から間もなく1年
22:39
22:42佐都子さんは
22:44進さんとの思い出の場所を巡っています
22:47こんにちは
22:55こんにちは
22:55こんにちは
22:56とまるしかない
23:00まるで動けないからだ
23:05夜の街で
23:08瞳が追う
23:11赤く瞬く飛翔灯
23:16それは何かを
23:20また壊して
23:22また作り直すサイン
23:27変わらないでって
23:31誓い立ててって
23:33ねえちゃんとありがとうございましたとか
23:35そういうことは
23:36言っとけばよかったなとは
23:39いつも思いますけど
23:40なかなかでも
23:41母にもしてなかったなと思って
23:43反省したのに
23:44結局は父にもしなかったので
23:46なんとなく
23:48そういう会話はしない
23:50親子ってことになっちゃったなと思ってます
23:55言っとけばよかったことはたくさんあるんですけど
24:05でもありがとうとか言っても父聞いてなさそうだし
24:12難しいですよね
24:14相手の気持ちにちゃんと入る言葉をかけるっていう
24:18朝日に溶けてゆく
24:22この悲しみだって
24:26この切なさだって
24:28光の中
24:30溶けてゆくから
24:34事件の涙
24:38ことし9月
24:54ことし9月
24:56九州大学で起きた
24:57放火自殺とみられる事件
24:59その死が投げかけるものとは
25:01総合28日夜10時45分
25:05さくらさくらさくらさくら

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