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ニューストランスクリプション
00:002016年
00:03日米の歴史で初めての出来事がありました
00:08現職大統領の広島訪問
00:12それはある人物なくして実現しませんでした
00:21恋ダンスの動画でも注目されたキャロライン・ケメディ十一大使です
00:26広島訪問の舞台裏を今回初めて明かしてくれました
00:49オバマ大統領が任命した最初の中日大使
00:52ジョン・ルース氏
00:54大統領からこんな相談を受けていたといいます
01:00オバマ大統領は私に対して
01:05在任中に広島を訪問したいとおっしゃっていました
01:09戦争の犠牲者に敬意を表すだけではなく
01:14核なき世界という目標を前進させるためにも
01:192009年4月
01:22チェコの首都プラハで
01:25就任間もないオバマ大統領は
01:27世界にこう訴えました
01:30核兵器のない世界を掲げた大統領
01:43核兵器のない世界を掲げた大統領
01:55しかし広島訪問に向け
01:59アメリカ側には大きな懸念がありました
02:02大統領の被爆地訪問は
02:07原爆を投下したことへの謝罪にあたる
02:10そう考える国民が少なくなかったのです
02:14さらに日本の被爆者が
02:18原爆を投下した国のリーダーを歓迎してくれるだろうか
02:22そんな心配もありました
02:25実際にこんな声が
02:28アメリカはアメリカの言う部分はあるでしょうけれど
02:32しかし日本人として許せれんですね
02:37結局歴代の現職大統領は
02:42誰一人広島に足を運ぶことはなく
02:45オバマ政権もまた
02:49その懸念を拭うことができずにいたのです
02:53この人が登場するまでは
02:59ルース氏の次の中日大使となった
03:09キャロライン・ケネディ氏
03:11あのケネディ大統領の長女です
03:15広島への特別な思いがありました
03:21現在ニューヨークを拠点に
03:30大手航空会社の役員などを
03:32務めているケネディ氏
03:33今回取材に応じてくれました
03:37実は40年前に
03:41広島を訪問している彼女
03:44その時の日本のニュース映像を
03:47見てもらいました
03:49赤いコートを着ているのが
03:55当時20歳だった彼女
03:57公園のため広島を訪問した
04:01おじエドワード・ケネディ
04:03上院議員に同行し
04:05原爆資料館も訪れていました
04:08女性被爆者たちとも面会し
04:27火傷や放射線の後遺症に苦しむ姿を
04:31目の当たりにしました
04:33戦時中彼女たちは私と同じくらいの年齢で
04:39何年も後にお会いできて
04:42私の人生において
04:44平和を築いていく責任があると感じました
04:48そんな広島への思いを胸に
04:532013年11月
04:55彼女は大使として日本へ
04:59これから森林城法廷式に向かいます
05:05この後何度も広島へ足を運ぶのです
05:12平和式典にも参列しました
05:21何度も訪問することで
05:24大統領を受け入れてもらえるのかを
05:27確かめていったのです
05:292015年
05:33オバマ大統領の人気が少なくなるにつれ
05:38ケネディ氏の広島訪問は増えていきました
05:42こんなところに登場したことも
05:49広島カープの始球式です
05:52子どもたちにも会いに行きました
06:05そして大統領の人気が残り1年を切った
06:112016年4月
06:14機会が訪れました
06:19ケリー国務長官が
06:21G7の外相会合で広島にやってきたのです
06:26原爆慰霊碑に
06:30喧嘩
06:31さらに
06:34予定になかった原爆道具も視察した
06:38ケリー国務長官
06:40岸田外務大臣にこう尋ねたといいます
06:46もし大統領が訪問したら
06:49広島の市民の皆さんは
06:51どんな風に受け止めるだろうかという質問を
06:56私にしてきてかなり心の準備ができつつある
07:02こんなことをあのやりとりの中で感じました
07:06その後ケネディ氏はケリー国務長官と広島の街へ
07:12果たして市民の反応は
07:16すると
07:22ケネディ氏は
07:25ケネディ氏は確信しました
07:26これなら大丈夫
07:29ケリー国務長官の受けた印象が決定だとなりました
07:36ワシントンに戻ったケリー国務長官は
07:42大統領に広島訪問を強く進めたそうです
07:45ケリー長官にそれほど強い印象を与えたことが
07:50大統領の広島訪問を実現する
07:53大きな推進力になったと思います
07:56そして2016年5月27日
08:02ケネディ氏は
08:05伊勢島サミットを終えたオバマ大統領と
08:08まず山口県の岩国基地に入ります
08:19この時はまだ2人ともリラックスした表情でした
08:23そしていよいよ
08:26アメリカの原爆投下から71年
08:29現職のアメリカ大統領が
08:31初めて広島に降り立とうとしています
08:33歴史的な一歩を記したオバマ大統領
08:41この後平和公園に向かいます
08:53広島入りしたオバマ大統領
08:56同行していたケロライン・ケネディ氏は
08:59社内の様子を鮮明に覚えています
09:02平和公園までの道中は
09:06とても厳粛な雰囲気でした
09:08社内の誰もが
09:10この訪問がいかに重要か
09:12その意義について
09:14それぞれ思いを巡らせていました
09:16平和公園に
09:21初めて現職大統領がやってきました
09:26そして世界が注目したのがスピーチです
09:36被爆地でアメリカの大統領が何を語るのか
09:41それは予定を大幅に超え
09:4517分に及びました
09:47実はこのスピーチ
10:02もともと用意されていた原稿と
10:05違う部分があるといいます
10:07大統領は機内でも原稿を手直ししていました
10:15もともとは将来
10:17広島・長崎が核戦争の夜明けではなく
10:21終わった地として知られるようになることを願うでした
10:26それをこう変えたのです
10:30なぜ核戦争が終わった地ではなく
10:53道徳的な目覚めの地としたのでしょう
10:57オバマ大統領はこれからの時代の責任を我々に問いかけたのです
11:04平和への努力の責任は我々全員にあり
11:08広島を訪れることでそれを学び感じ取ることができるのです
11:14そして演説を終えると被爆者のもとへ歩み寄ったのです
11:21あの日鶴を追った二人
11:33ケネディ氏は大統領が平和を願う一人の市民に見えたといいます
11:40オバマ大統領は彼女にこう言いました
11:46人気中で最も重要な出来事の一つになった
11:53しかしまだこの世界から核兵器はなくなっていません