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  • 2025/5/7

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トランスクリプション
00:00今年8月、がんに倒れた尾長武前沖縄県知事
00:06生前、しばしば口にしていたことがあります
00:11日米地位協定とか、あるいは日米合同委員会の競技が不透明でありますので
00:17日米合同委員会が国会の上にあると
00:20国会は国権の最高機関にして、日本唯一の立法機関
00:28その上にある、と尾長氏が言い切った日米合同委員会とは
00:35一体どのようなものなのでしょう
00:38日米合同委員会に関する書籍はわずかです
00:46そしてそこでは、謎の権力構造、密約製造マシンといった
00:52怪しげな表現で紹介されることがほとんどです
00:56日米合同委員会の会合は、意外な場所で行われていました
01:03東京南アザブ
01:08おしゃれなレストランやカフェが軒を連ねる交差点の近くに
01:13一軒のホテルがあります
01:15ザ・ニュー・サンノー
01:18アメリカ海軍の施設で、事実上、地外保険の敷地内では
01:25ものものしい警備体制が敷かれています
01:28ここが日米合同委員会の会場なのです
01:35ホテルのホームページには、リゾート地を思わせるプールに
01:41ゴージャスなレストランなど
01:43都心の一等地にあるホテルは、軍の階級に応じて宿泊料金が定められ
01:51若い軍人の場合、一泊およそ6000円でシングルルームに泊まれます
01:58ただし、アメリカ軍の施設であるため
02:02軍人や大使館の関係者が同伴しない限り
02:07日本人もアメリカ人も立ち入れません
02:10今回JNNは、在日アメリカ軍を通して内部の撮影を申請しましたが
02:17許可はおりませんでした
02:21原則、非公開で行われている日米合同委員会
02:25そこでは一体、何が話し合われているのでしょうか
02:301950年、朝鮮戦争勃発
02:42南北に分かれた朝鮮は、激しい戦闘を繰り広げます
02:50日本は朝鮮特殊に沸き
02:52この戦争を足掛かりに、奇跡ともいわれる経済成長を果たしました
02:58一方でアメリカは、日本を共産主義陣営に対する前線基地と位置づけ、重視します
03:06朝鮮戦争の最中に交わした日米安保条約で
03:13中流軍を在日アメリカ軍と言い換え、そのまま日本に据え置いたのです
03:19在日アメリカ軍の法的な特権を定めているのが、日米地位協定
03:28外務省のホームページを見ると
03:32日米合同委員会は、日米地位協定の実施に関する協議期間と簡潔に記されています
03:40これは、1996年に撮影された合同委員会です
03:48軍服に身を包んでいるアメリカ側の出席者に対し、日本側は全員が背広姿
03:56理由があります
03:58合同委員会は、ニューサンノーホテルの会議室と
04:04外務省など、日本の施設で交互に行われ、頻度は月に2回ほど
04:10アメリカ側は、大使館の関係者1人を除けば
04:15代表の在日アメリカ軍司令部の副司令官2課、全員が軍の幹部
04:21かたや日本側は、外務省北米局長を代表に
04:27法務省や農水省などの官僚が出席します
04:31アメリカの軍人と日本の官僚という組み合わせで開かれているのが
04:38日米合同委員会なのです
04:43アメリカ軍の内部資料には、次のように書かれていました
04:48公式な議事録は、両政府にとって公式な文書とみなされ
04:55相互の合意なしには公開されないものとする
04:58合同委員会での合意事項は、日米両政府を拘束する
05:08つまり、合同委員会で何がどのように合意されたのか
05:13ほとんど私たちは知ることができないのです
05:16国会の上にある、と尾長知事が揶揄したゆえんです
05:22森本聡氏元防衛大臣は、かつて外務官僚として
05:30日米合同委員会に出席していました
05:33双方の国益がぶつかることがありますので
05:38相当シリアスな交渉になることがあります
05:41国家の権利と権利がぶつかっているところで
05:45調整する調整の機能を誰がやっているか
05:47それは日米合同委員会がやっていると
05:50議事録も原則非公開
05:54公表してしまうと、アメリカ側の活動が世界に分かってしまう
06:02そういう内容を含んでいるときは
06:04適切でないと判断をして
06:07合意を非文書にして公表しないということがあります
06:12一方、国民にきちっと知らせた方がいいという場合には
06:15公表されます
06:17結局、日米地位協定もほとんど見直されないまま続けられている
06:25日米合同委員会
06:27こうして軍事面をコントロールしてきたアメリカですが
06:34日本経済を制御することはできませんでした
06:38昭和が終わろうとする頃
06:40レーガン大統領は日本の経済成長を危惧しています
06:45日本との経済問題が極めて突出しており
06:50国家の安全保障戦略上見逃せないものになっている
06:54日本の対米貿易区次額は容認できるものではなく
06:59政治的対立の原因である
07:02米相冷戦か
07:05アメリカは日本を国益を脅かす
07:09非軍事的脅威と見ていたのです
07:111989年1月
07:17平成がスタートしました
07:20この年アメリカでは
07:23レーガン大統領はブッシュ大統領に交代
07:27日本でも竹下総理から宇野総理へ
07:32そして海部総理へ
07:3511月にはベルリンの壁が崩壊
07:42ドイツは東西統一に歩み出しました
07:47翌月
07:51ブッシュ大統領とソ連のゴルバチョフ書記書による
07:55マルタ会談が実現
07:57冷戦の時代が終わったのです昭和から平成にかけてさまざまな対米交渉でアメリカからタフネゴシエーターと呼ばれた小沢一郎氏は平成元年をこう振り返ります
08:13これはソ連の崩壊ということだったわけですけれどもこれによっていい平和ないい時代が来ると思った人が結構いたんじゃないかと思いますが実はそうではありませんで世界的に言いますと東西の統制が緩んだものですから紛争が多発しました今なおそれが続いております
08:43冷戦の終結は日本をも翻弄しました
08:48日本の国内で言いますと冷戦時代は自由主義陣営の特にアメリカ日米関係の中で共産主義の防波堤として日本の役割がありましたから非常にアメリカの保護の形が日本にいい結果をもたらしてきた
09:10経済の発展政治も経済もアメリカにおんぶしていれば大丈夫だったという時代だったわけですが冷戦が終わりましてからもうその役割がなくなっちゃった
09:24アメリカの対日姿勢も大きく変化します
09:30それで日本に対して自分自身で自立をしろと政治も経済も自分たちできっちりと考えて自分の力で自分の考えで今後国を運営していけと
09:49そういう自立を求められる時代に突入したこれまた今なおその時代が続いているということだと思います
09:59平成元年アメリカの一強体制が生まれ日米関係は新たな局面を迎えたのです
10:09ご視聴ありがとうございました

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