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100分de名著 フッサール“超越論的現象学”(1)学問の「危機」とは何か 20250707
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教育
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00:00
20世紀を代表する哲学者 エドムント・フッサール
00:06
現象学を確立し 現代哲学に新たな潮流を生み出しました
00:14
そのフッサール最晩年の大著 ヨーロッパ諸学の危機と超越論的現象学
00:23
ナチスが台頭する中 ヨーロッパの行く末を憂いたフッサールは
00:31
自らの哲学の集大成として 密かにこの本を書き続けました
00:41
現象学から現代の私たちが学ぶべきものとは何か 読み解きます
00:47
100分で名著 司会の安倍晋子です
01:15
今月はこちら ドイツの哲学者フッサールによる
01:20
ヨーロッパ諸学の危機と超越論的現象学 という名著史上タイトル最も長い本でございます
01:26
そして中身もご想像のとおり 難解な書物ということです
01:32
スタッフから軽く報道されましたね
01:35
この番組史上 一番難しいを更新したのではないかという
02:11
カントとご解説いただいて 今回4回目なんですけれども
02:15
今回タイトルだけで挫折しそうなんですが
02:17
でもですね 実はこの本の副題がありまして
02:22
これは幻想学への入門というタイトルがついてます
02:27
結構難しいんですけれども
02:30
なんでこんな考え方しなきゃいけないのっていう
02:34
そのモチーフもよく書かれているので
02:36
面白い本だと思います
02:39
幻想学っていうのは
02:41
このフッサールっていう人が考えた
02:44
哲学の方法
02:46
思考法なんですけれども
02:48
徹底して一人一人の意識の世界
02:52
心の世界と言ってもいいですが
02:54
意識の世界を掘り下げていって考えていこうっていう
02:58
この方法が私たち一人一人が生きていく上でも
03:02
役立つものになるはずだっていうことで
03:05
これを今回お話しできればなと思ってます
03:07
では基本情報を見ていきましょう
03:09
まず著者はドイツの哲学者エドムント・フッサールですね
03:14
フッサールが人生をかけて打ち立てた
03:16
幻想学についての集大成的な著作で
03:20
副題は幻想学的哲学への入門です
03:23
ナチス政権下フッサールはユダヤ人ですので活動の制約を受けたんです
03:29
ですのでこの本も第1部第2部は国外の雑誌に発表
03:33
第3部は未完のままとなって死後に総行がまとめられているんですね
03:38
通称この本は危機書と呼ばれていて
03:42
この時代への危機意識が込められているという本だそうです
03:46
第1部はヨーロッパ学問がものすごく発展しているように見えるけれども
03:52
実は危機に陥っているんだという話をするんです
03:57
その上で第2部はその危機というのは一体どこから来たんだろうというのを
04:03
歴史をたどって説明します
04:05
そしてその第3部にとうとう幻想学とは何かという話をする段になって
04:11
フッサールが病気で倒れてしまって
04:15
あんまりまとまったものにならないままになってしまった
04:18
そういう意味で未完の著とも言えるわけですね
04:22
ちょっと突然の質問なんですが
04:24
伊集院さんは良いとか悪い善悪ですよね
04:28
善悪の価値観とか美酒好みみたいなもんですかね
04:33
そういうものについて誰もが納得できるような共通理解って
04:40
作れると思います
04:42
うわぁちょっと難しい質問
04:45
目指してるような気がするんですよねみんなね
04:48
それと言葉としては何か芸術作品を
04:51
普遍的な美であるとか絶対的な美であるみたいな
04:56
キャッチフレーズがついたものがいくつかあるような気がするので
05:01
できるできるっていうかやろうとしてる
05:05
すごいすごい答えだ
05:08
そうですか
05:09
というのはですね結構いろんな人に聞くと
05:12
無理でしょうと
05:13
善悪の基準つったらもうそれはもう
05:16
人によって国によっても多種多様じゃない
05:20
美しい見にくい人だったよね
05:22
当然じゃないっていう人割と多いんですよ
05:24
でもちょっと角度変えてみると
05:28
善悪という感覚を持つってことは
05:31
多分どんな人も持ってますよね
05:34
なるほどなるほど
05:35
これは悪いこれやっちゃいかんだろう
05:37
そういう感覚を持ってるってことを考えたら
05:40
かなりこれむしろ普遍的
05:42
今先生が当たらずとも遠からじみたいな反応をしてくれたのは
05:46
目指してるのは確かだと
05:48
いつも善はあるんだって悪はあるんだって
05:51
美はあるんだっていうのをみんな意識はしてるんだけど
05:55
じゃあそれが時代を変わっても
05:58
例えばじゃあ物の価値宗教観とか変わっても
06:01
揺るがないものがあるのかっていうと
06:04
この難しいっていう
06:05
そういうことですか
06:07
おっしゃるとおりです
06:09
減少学っていうのは
06:10
人間性に共通なものってやっぱりあるんじゃない
06:14
人としての思いってあるよねって
06:18
それってどういうものかっていうのは
06:19
お互いに確かめることを目指す
06:23
この共通理解を作る方法が
06:26
減少学なんですね
06:28
さあでは聞き書の内容に入る前に
06:31
こちらをご覧ください
06:32
1859年にフッサールはオーストリア帝国
06:39
現在のチェコのユダヤ人家庭に生まれました
06:44
大学では数学を学びますが
06:48
やがて哲学に転校
06:51
フッサールの目標は
06:54
哲学を厳密な学問として確立することでした
06:58
人間の認識はどうやって成り立つか
07:03
フッサールは意識と体験を見つめ直すことで
07:08
それを考えようとします
07:10
通常世界は広大で意識は小さいものだとされますが
07:18
幻想学では宇宙も世界も
07:23
一切が自分の意識に現れるものと捉えます
07:27
そしてその意識する体験を振り返ることで
07:32
あらゆる物事の意味と成り立ちを確かめることができる
07:37
この減少学の方法は大きな注目を集めフッサールのもとには世界中から若き研究者が集まりました
07:48
毎回思うんですけど哲学の回は特にアニメーションの担当の人が大変ですよ
07:57
なんかその具体的なことをドンって書くのはちょっと難しいから
08:02
ものすごい熟読して作ってくださってるんですけど
08:05
読むのも大変だったと思うんですよね
08:07
そもそもですけど減少学の考え方というのは具体的に言うとどういうことなんでしょうかはい例えばですね皆さんこれ現実だと思ってますよね今ここに阿部さんがいて伊集院さんいて何でこの今見てるこれが現実だっていうふうに思ってられるんですかね
08:28
はっきり見えてますし動いてますよ触れるし触れるしそれ結構ポイントなんですよ見たり触ったりできないとかあるなと思ってますかって抜けたらこれ夢かなとかホログラムか何かかなってことになりますよね少し精密にやるためにこのりんごでちょっと考えてみたいんですけどこのりんごがあるとお二人思っておられると思うんですが
08:57
このりんごがあるっていう認識はどうやって作られるとお考えですか
09:03
今現在僕はそれを持ってもいない触ってもいない状態ですよねでも明らかにそこにりんごはあるじゃないかと僕は思っていますCGとも思っていないしなんで俺はそれをこんなに当たり前に思ってるんだろうか別にそれあるの疑ってないのは何でなんだろう
09:20
え恥ずかしいな経験経験
09:23
ちょっとこういうのを見ていただきたいんですがもともとまずりんごはあるじゃんとここにいろいろと光が当たったりかなんかして最終的に認識が作られますよっていう風にこれ科学的に見ればだいたいこういう説明になりますよね
09:41
これが科学的な見方一般的と言いましたけど割と科学的な見方ですこれに対して現象学っていうのは意識の世界だけを見てそこを掘り下げるんですね
09:54
そうすると実はある種の色ね鮮やかなこの色とか匂いもこういう形が与えられることでここにりんごあるよと思ってる
10:07
当然ここには今までの経験があるからこういう判断をしてるってことになりますよね
10:13
こういう風なありありとした感覚ありあり感ってふっさり言うんですけどありあり感があるとこれ現実のりんごだよねっていう風に考えるって言うんですね
10:25
確信を言えば作ってるわけですけどその作ってるっていうのはどういうことかっていうと
10:31
イジュウインさんこれね見ると裏側もやっぱり丸いと思ってません?
10:37
そうですねそうですね見えてないけど見えてないけどで裏側もやっぱり赤いって思ってません思ってますね思ってますね
10:45
まさしくイジュウインさんが経験によってってことをおっしゃったけど経験を通じて見えてるのこれだけなんですよ
10:53
これ元に裏もこうだろうなっていう像を一瞬にして作っちゃってるんですねだから人間は何かあたかも目の前にあるものを忠実に受け取ってるような気がしてるけど実は与えられてる感覚を元にしてこれ3次元リッターじゃこうなってるよねっていうのをいつの間にか作っちゃってるわけですよ
11:15
どうしてここにリンゴがあると思いますかって言われたら普通はいやあるじゃんみたいな答えですよねその途中どういうこう工程を踏んでるかなんかいつもは考えないからいやあるもんはあるよ俺見えてるしっていう話だけど実はそれを分解していくとその今までの常識学習予測いろんなものが入った上でこれはあるんだっていうことに結びついている
11:43
ああおっしゃるとおりですこういうふうにこの我々が見ているいろんな対象とかこの現実そのもの世界そのものに至るまである意味で人間が意識の中で作ってるっていう見方をするんですね減少学はうんうんうんうん
12:00
1935年76歳を迎えたフッサールはウィーンとプラハで講演を行いました
12:09
時はナチス政権下
12:13
ユダヤ人迫害が激しさを増している頃
12:17
ユダヤ人への厳しい取り締まりによりフッサールは大学から除名され
12:25
校内への立ち入りさえ禁じられていました
12:28
国外で何とか行われた2つの講演は哲学者としての自らの総決算となりました
12:38
それらの講演をもとに書かれたのがヨーロッパ書学の危機と超越論的現象学です
12:50
この講演の題目そのものからしてすでに
12:59
異論を呼び起こすであろうことを
13:02
私は覚悟しておかねばになるまい
13:06
一体我々の学問そのものが危機に陥っているなどと
13:12
真面目に語られて良いものであろうか
13:15
今日よく耳にするこのような言い方は
13:20
あまりにも大げさに過ぎないだろうか
13:24
大げさではなく学問は確かに危機にひんしている
13:33
フッサールが生まれた19世紀後半近代科学の発展により人々の暮らしは大きく変わりました
13:45
夜の街を街灯が照らし巨大な建築物が作られ
13:53
万国博覧会では最新の技術に人々が歓喜した時代
13:58
しかし急速に発達した科学技術は
14:06
大量殺戮を可能にする兵器を生み出し
14:10
戦場で多くの人々の命を奪います
14:14
19世紀の後半には近代人の世界観全体が
14:22
もっぱら実証科学によって徹底的に規定され
14:27
また実証科学に追う繁栄によって徹底的に幻惑されていたが
14:33
その徹底性たるや
14:35
真の人間性にとって決定的な意味を持つ問題から
14:40
無関心に目をそらさせるほどのものであった
14:44
単なる事実学は
14:50
単なる事実人をしか作らない
14:54
このような傾向に対する一般的な評価の転換は
15:00
特に対戦後避けることのできないものとなったが
15:04
それが若い世代のうちに
15:08
次第にこのような傾向に対する
15:11
敵意に満ちた気分を引き起こすまでになった
15:15
第一次大戦に敗れたドイツは
15:22
巨額の戦後保障を突きつけられ
15:25
国民は物質的にも精神的にも追い詰められていました
15:31
理性や学問に対する敵意に満ちた気分が広がり合理主義よりも感情的な一体感を求める空気が社会に広がっていきます
15:44
そして若者たちはナチスの演出する熱狂に吸い込まれていくのです
15:53
科学が急速に発展して科学新法とかイコール学問信仰みたいなものがあったんだけどでも戦争も負けたし生活もきついし学問っていうものは俺たちを助けてはくれないんじゃないかっていうその空気の中っていうことなんですかね。
16:20
年表を用意したのでちょっと見ていきたいんですがまさにフッサールが生きたこの19世紀の終わりの方から20世紀の最初というのはこのように近代科学が急速に発展を遂げたんですね。
16:34
あのすごいですよね電話がまあねえっと使えるようになるとか電球ができればそれまでガス灯だったのが街灯もちゃんとつくようになるし無精鋭が放射能無線通信までものすごい勢いで発展するわけですよね。
16:53
だからみんながまさしくそれにウキウキしてた。ところがこの学問の成果が結局爆撃機戦車になっちゃって莫大な死者が生まれていくわけですよね。
17:06
だから科学への手放しの称賛みたいなのがあったのがもう一転してくる。しかもドイツは特に敗戦で全然食えなくなる。
17:15
そういう状況の中で結局その学問や理性というものを積み重ねていくと良い未来があるはずだみたいなそういう希望がボロボロに砕かれてですね。
17:26
学問や理性なんだよそんなものクソじゃないかみたいな感じがどうしても出てきちゃうんですよね学問なんかよりも感情が感情こそが真実だみたいなのが結構出てくるそういう一部はやっぱりナチの熱狂に飲み込まれるってこともやっぱり起こるわけです。
17:48
こういう時代のタイミングってだびだびあるような気がして新しい価値観が自分を幸せにしてくれると思って頑張ったり我慢したりしたんだけどもちっともよくなんねえじゃねえかっていう時に急にその新しい価値観みたいのもう嫌だっていう人が出てくる。
18:12
でいて例えば昔の価値観の方がよかったんですよとかあとさらに新しい極端なものに対してみんなが魅了されていくっていうのは今もそうなのかもしれないしたびたび起こってる。
18:26
思い出されるのはフッサールがユダヤ人として危機のさなかに生きていたということですよねはいドイツ国内での著作の刊行はもうダメですし大学の中で講演することももうダメになるでも雑誌の論文発表も何もかもできない実はですねその頃フライブルーク大学ではフッサールの学弟子がハイデガーマルティンハイデガーですね。
18:55
はいハイデガーが学長になるんですよでナチスに入党するんですそれでフッサールの現象学はまあちょっともう古いよねっていう感じのことを言い始めてた結局現象学っていうことでこうたくさんの人たちが集まってくるんだけどみんなハイデガー派になっちゃうんです。
19:18
でフッサールはもうなんかこうその中で忘れ去られそうになる中いやいやハイデガーたちは俺の言いたいこと全然分かってないんだよっていうんで晩年現象学ってこういうもんだよっていうのを書き連ねていった。
23:18
今世の中はないですねないけどだからだいたいのことはここまでに関しては容認できますよっていうのをすり合わせていくことしか俺はないと思うんですね。ちょっとこの後3夜で難しいと思いますけどもそのヒントみたいなものをもらいたい。
23:40
第2回以降も楽しみですね。はい頑張りますよ。はい。日産ありがとうございました。ありがとうございました。ありがとうございました。
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