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00:00米澤さん
00:21ん?
00:23これは杉下警部
00:25昼食ですか?
00:26ええ
00:27There was a video that was done with the safety of the video.
00:32It was hard for me to do this job.
00:36I don't know if it's time for me.
00:38But it's a job for me.
00:40But it's a job for me.
00:42I don't know if it's a job for me.
00:45What are you watching?
00:47It's a job for me.
00:54What is this?
00:55It's a job for me.
00:57It's a job for me.
00:59I'm so sorry.
01:01It's a job for me.
01:03I'm so sorry.
01:05This is a job for me.
01:07I can't believe you.
01:09I don't talk about that.
01:10I can't believe that you're shooting.
01:14But you can't believe that?
01:16I can't believe that you're doing it.
01:19That's why you're so funny.
01:21I don't think that's all.
01:23You may be aware of this, but it's a big deal of the time.
01:27It's a big deal of the time.
01:31It's a big deal.
01:33Just...
01:43The movie is the 5th May 9th May 16th.
01:48It's a big deal.
01:50長谷川杉下警部、分かっていただけますか?
01:53ええ。
01:54実に興味深い。
01:585年前の9月16日のことです。
02:01国土建設省の官僚三島明さんが、仕事中に突然姿を消し、
02:07翌17日、同じ霞ヶ関の外れのビルの谷間で、
02:12転落死体として発見されたという出来事がありました。
02:16屋上に本人の靴が並んで置かれていたことから、
02:20自殺と考えられましたが、
02:22一方で、遺体に原因不明の擦り傷があり、
02:25いつも身につけていた国土省のバッジが発見されなかったことなど、
02:29いくつか不審な点がありましてね。
02:31事件性を探る捜査が行われました。
02:33しかし、確たる証拠を見つけることができずに、
02:36多少の疑問を残したまま捜査は打ち切られた。
02:39いわゆる三島事件ですな。
02:41ええ。
02:42ちょっと、何ですか、突然。
02:45この方が、その三島明さんです。
02:52当時、三島さんは、失踪現場である国土建設省から直接、
02:59遺体発見現場であるビルへ向かい、自殺したものと考えられていた。
03:01当時、三島さんは、失踪現場である国土建設省から直接、
03:13遺体発見現場であるビルへ向かい、自殺したものと考えられていた。
03:16国土省から遺体発見現場までは、わずか700メートルしか離れていませんから、
03:22当時は妥当な判断とされました。
03:24ところが、今回三島さんが写っていた間宮駅は、そこから60キロ以上離れています。
03:31失踪から自殺の間に、なぜそんな場所に。
03:33当時の捜査では、思いも寄らなかった場所です。
03:36実に不可解かつ、興味深い。
03:39暇か?
03:42暇か?
03:43どうも。
03:46あれ?
03:48なんだよお前。コーヒー切れてんじゃな。
03:51え?それ僕の役目なんですか?
03:53当たり前だろ?
03:54え?
03:55ダメだよ。警部殿もちゃんと教えといてくんないと。
03:58これは失礼。僕はあまりコーヒーを飲まないものですから。
04:01僕もないならないで別に。
04:03なんなら、あれ、持ってきます?
04:06ここで飲むからうまいんじゃない。
04:08釣れないこと言わないでお前入れてくれよ。
04:11はーい。
04:14何調べてんのよ。
04:16三島事件。覚えてらっしゃいますか?
04:19三島事件?
04:22あの、国土省絡みの?
04:24え?ご存知なんですね。
04:26おいおい。やばいんじゃないの?
04:28やばいって?
04:29なんだよ。知らないのか。
04:32この山にはね、うちとしても蓋をしておきたい事情があるんだよ。
04:36うちって警視庁がですか?
04:38うん。ちょうどこの頃、国会じゃ道路工団民営化の話が出ててな。
04:44政権じゃ公共事業にまつわる談合がやり玉に上がってた。
04:48いわゆる官製談合ですね。
04:50うん。で、警視庁としてもそのタイミングで何か暴こうと二課の連中が動き出してな。
04:56目をつけたのがこの三島明だったんだよ。
05:00ところが、追い回しの最中に急に死なれちまったな。
05:05つまり、追い回しが自殺の原因となったってことですか。
05:09分かるだろ下手につつくとやぶひびになるぞ他人の空にじゃないんですか?
05:22無論、まだその可能性も否定はできませんが。
05:25だったらその可能性っていうのをもう少し見極めてから来ていただけませんかね。
05:30この件は捜査本部で一度結論が出てる。
05:33八王の国を拾わされるのはごめんです。
05:37なんです?人の顔をじろじろと。
05:40いえ、見てませんか。
05:42すみませんね。私ら元警視殿と違って二階級も落とされたら階級なくなっちゃうんで。
05:48分かりました。お忙しいところすみませんでしたね。
05:51はい、はい。
05:56なんでわざわざ店に来たんです?
05:59やぶへびというのはどの程度のものなのか多少興味がありましてね。
06:04どの程度か分かったら辞めるんですか?
06:07いえ。
06:09ですよね。
06:12三島さんのことを聞くのに、どうして高速道路の担当者と会うんですか?
06:16三島さんは当時、橋梁建設計画に携わっていて、同時に複数の橋を担当していました。
06:23新西多摩橋、二良山橋、第二関谷立橋、その中の新西多摩橋は新しくできる高速道路、第二関越につながっています。
06:26そして、第二関越は間宮駅付近を通過する。
06:33第二関越といえば必要のない道路として疑問視されている道路ですよね。
06:36ええ。
06:37はい。
06:38はい。
06:39お渡ししました。
06:40第二関越を担当しております。片倉と申します。
06:45警視庁特命係の杉下と申します。
06:48同じく勘弁です。
06:49どうぞ。
06:50えっと、お電話では5年前のことを聞きたいとお伺いしましたが、どうして今頃になって。
06:57実は失踪当日、三島さんが妙な場所にいらっしゃった可能性が出てきました。
07:03何か、どうぞ。
07:04何か。
07:05何か。
07:06何か。
07:07何か。
07:08何か。
07:09何か。
07:10何か。
07:11何か。
07:12何か。
07:13何か。
07:14何か。
07:15何か。
07:16何か。
07:17三島さんが妙な場所にいらっしゃった可能性が出てきまして。
07:20妙な場所。
07:26これは、間宮駅ですか。
07:29よくお分かりですね。
07:31それはまあ、仕事で担当してましたから。
07:33なるほど。
07:35本当に三島でしょうか。
07:37違いますか。
07:39まあ、似てなくはないですけど。
07:42お仕事で担当しているとおっしゃいましたが、片倉さんはこの日、
07:46間宮駅付近にはいらっしゃったんでしょうか。
07:49三島が発見された前日ですよね。
07:52いえ、行ってないと思います。
07:54その日は都内で打ち合わせがありましたから。
07:57そうですか。
07:58はい。
07:59どうもありがとうございました。
08:01どうもお力になれずに。
08:02どうも。
08:03最後にもう一つ。
08:04何でしょう。
08:05三島さんが最後に目撃された場所を拝見できますか。
08:09分かりました。
08:11案内させます。
08:12介入室は予約制になっているんですが、
08:15あの日、三島さん急ぎで作らなくちゃならない資料ができたとかで、
08:19一人でここに籠もったんです。
08:21何時ごろ。
08:22午前中11時ごろだったでしょうか。
08:34体調時間の午後6時になっても出てこなかったんで、
08:37様子を見に来たんですが。
08:40突然と姿を消してしまった。
08:43その前後、三島さんを見たという人はいないんですよね。
08:46何でも監視カメラにも写っていないとか。
08:49そう聞いてます。
08:50沢村さんは直属の部下だったそうですが、
08:53自殺の動機に何か心当たりなどはありませんか。
08:57さあ、それがこれといって、
09:00強いて言うなら、
09:02昇進が少し遅れていたことでしょうか。
09:05昇進ですか。
09:07三島さんまっすぐすぎるというか、
09:09あんまり器用なタイプじゃなかったもんですから、
09:11上司の受けも良くなくて。
09:14それに、ちょうどその頃、
09:16同期の片倉さんが課長補佐になったりしたもんですから。
09:19それも引き金になっているんじゃないかと。
09:23まあ、本人じゃないのでわかりませんが。
09:31三島さんは、
09:33不正を行う人物像とは程遠いようですね。
09:36官僚を表の顔だけで判断するのはいかがでしょう。
09:40潔白な人間ほど裏が見えないっていうのが相場のような…
09:43ちょっと、7階ですよここ。
09:44エレベーター使いましょうよ。
09:47四角をたどれば、会議室からここまで。
09:50監視カメラに映らずに、外に出ることができるようですね。
09:55まあ、三島さんにもそれは可能でしょうけど、何のために?
09:58国土賞を出たことを誰にも知られたくなかったとしたら、どうでしょう。
10:03三島さんが会議室にこもったのも、はじめからアリバイを作るためだったとしたら、
10:08納得がいきます。
10:10人目をしのんで、団子を相手にでも会いに行ったんでしょうか。
10:135年前の9月17日、三島さんはここで発見されました。
10:27ビルの谷間だったせいで、発見が1日遅れたってわけですね。
10:31前の晩に降った大雨で、落下痕などは流されてしまっていたそうですね。
10:36長所によると、亡くなったバッジはここから落ちたと解釈された。
10:39まあ見たところ、十分考えられる位置ですけど。
10:44どうかしました?
10:46ビルとビルの間は存外に広いんですね。
10:49それが何か?
10:51遺体の擦り傷は、飛び降りた際に外壁で擦った後だとされていましたが。
10:56うん、まあ、壁スレスレに飛び降りれば、ないとは言い切れませんけど。
11:02君なら、そんな飛び降り方をしますか?
11:04いえ、それ以前に飛び降りません。 遺体の嫌いなので。
11:06三島さんは、本当にここで死んだのでしょうかね。
11:12えっ、どこかで死んでからここに運ばれたと言いたいんですか?
11:17ちょっと、行ってみましょうか。
11:19あっ、どこに?
11:29あっ、ちょっと、そこに立ってみてください。
11:37三島さんは、そこで何をしていたのでしょう?
11:41えっ、駅で立ってるんだから、電車を待つ以外にないと思いますが。
11:50見覚えないですね。
11:52国土省の人なら、その頃から何度もいらっしゃってますけど。
11:53えっ、ひょっとして片倉さんですか。
11:54えっ、そこで何をしていたのでしょう。
11:55えっ、駅で立ってるんだから、電車を待つ以外にないと思いますが。
11:56駅で立ってるんだから、電車を待つ以外にないと思いますが。
11:57見覚えないですね。
12:11国土省の人なら、その頃から何度もいらっしゃってますけど。
12:16えっ、ひょっとして片倉さんですか。
12:20えっ、その片倉さんも9月16日にはいらっしゃってませんね。
12:29そうですか。
12:31これが建設予定の第二関越高速ですか。
12:35そうです。
12:37立ち抜きで揉めたところもありましたけど、ようやく全部落ち着いて、来年には着工する予定です。
12:44なるほど。
12:46あと何件もある気ですか。
12:48疲れたなら、帰ってもらっても一向に構いませんよ。
12:52いや、ここまで追っても、全く痕跡が出てこないとなると、三島さんは来てないっていう線もあるんじゃないかなと。
12:59では、あの映像に映っていたのは誰だというのでしょう。
13:02うん、他人の空に?っていうのは認めたくなさそうですね。
13:07つまり君は三島さんの自殺に疑念はないと。
13:10いや、そうは言いませんが、杉下警部。
13:13はい。
13:14気づけませんか。
13:17この村には転落死できるほど高い建物もないように思いますが。
13:21君、いいところに目をつけますね。
13:24どうも。
13:26どうでしょう。ここらで一度、思い込みを捨ててみては。
13:31聞いてます?
13:34もしかよ。
13:36帰っちゃおうかな、本当に。
13:45こんにちは。
13:47お水やりですか?
13:49ああ。
13:54いくらあげでも咲かない。
13:57せっかく息子が持ってきてくれた木だってのにね。
14:03そうですか。これは何という木ですか?
14:06ここは、私の家です。
14:14どこへも行きやしません。
14:17話を聞くの。
14:19無理みたいですね。
14:20それじゃあ、早々にお願いしますよ。
14:23はい。
14:24いくら水をあげても、花が咲くわけじゃないってもう、何とも言ってるんですけどね。
14:26息子が持ってきてくれた木だそうですね。
14:28ああ。
14:34いくら水をあげても、花が咲くわけじゃないってもう、何とも言ってるんですけどね。
14:37息子さんが持ってきてくれた木だそうですね。
14:40あ、息子だって誰のことなんだか。
14:43木にいるとみんな息子ですから。
14:48あ。
14:50それに、あの木は森村さんのために、うちで植えたものなんですよ。
14:54あのおばあちゃんのためにですか?
14:55新しい入居者が来るたびに植えてるんです所長のアイデアなんですけどねここに根っこを張ってくださいっていう意味でなるほどでも立ち退けしたら全部引っこ抜かれてしまうんでしょうねこんなところに高速道路なんていらないの?
15:19やっと見つかりましたすみませんねこれがないとよく見えないもんねお願いしますいやごめんなさいやっぱり見覚えないですね国土省の三島さんという方なんですが国土省の人なら何度も交渉で来てますけども三島さんじゃなくて片倉さんって方ですよ
15:49ですよねありがとうございました立ち退きのことが記事にもなってるんですね
15:55それですね記者の人が乗っけてくれたんですよそんな風に周りも応援してくれたんでちょっとは踏ん張っても見たんですが結局は立ち退き決定です
16:08しかし施設を開設してすぐに建設予定地になってしまうとは不運でしたね
16:14結局先を読む目がなかったってことですからまあこれは自分が仕方ないとしても入居している人たちが気の毒で
16:24うちはね家族に見放された形で来たい人ばっかりなんですよだからここが自分の家だと思ってもらいたくて頑張ってきたんですけどね
16:37裁判になった時のために今までの交渉記録も取ってたのに
16:41むなしいですね
16:43ちょっとよろしいですか
16:46失礼
16:525年前の9月16日
17:02来館者に国土省職員とありますね
17:07書いてあればその通りだと思いますけど
17:10片倉さんのはちょくちょく言ってたよね
17:12うん
17:20今日は何でしょうかあまり時間がないんですが
17:245年前の9月16日ですがあなたは間宮村へ行ってらっしゃいますね
17:30慶養園という施設の交渉記録に記載がありましたよ
17:36慶養園
17:38ああ
17:40ひょっとしたら打ち合わせの後に寄ったかもしれません
17:43あそこは立ち抜き交渉が難航しましたから当時はたびたび
17:47ではなぜ先日は行ってないとおっしゃったのでしょう
17:51どうもすいませんでした
17:53何せ5年前のことなので記憶が
17:56ああでも三島にあってないということに変わりはありませんよ
17:59若者
18:03我々がやっとの思いで塞いだ穴をほじくるような真似をして
18:07国土省からもクレームが来てる
18:09これをきっかけにかつてのニカのことなど問われてみろ
18:13とんでもなく面倒なことになるんだぞ
18:15とんでもなく面倒なことになるんだぞ
18:17どうしてそんなに蓋をしたがるんでしょうか
18:19何
18:21確かに三島さんの自殺は避けるべきだったかもしれません
18:24しかし不正の疑いがある限り
18:27ニカが追及するのは当然では
18:29お前たちは何にも分かってない
18:32かつてのニカの捜査は多少強引で行き過ぎな点もある
18:36若者
18:37こいつらにそんな説明をする必要はない
18:40何度も言うが匿名には捜査権などない
18:44おとなしく引っ込んでろ
18:48国土省からのクレームって片倉さんからですよね
18:51そのようですね
18:53うーん、間宮村に行ってないって話も怪しいしな
18:58お待ちしておりました
19:01どうかなさいましたか
19:03実は三島事件の資料をお渡ししてからというものを
19:07背中に悪意ある三人組の視線を感じておりまして
19:10おやおや
19:11ところで、例のものが手に入ったとか
19:15果たしてこのようなものでお返しになるかどうかは分かりませんが
19:20おお、ゾロ目の発見番号のこれ切符ですか
19:24えへへへ
19:25鉄分が高い
19:26え、結構なもの
19:27ありがとうございます
19:28いやいや
19:29鉄分?
19:30てっちゃん
19:31すなわち鉄道ファンの血を沸かせる成分といった意味でしょうか
19:35人に頼んで切符だけ手に入れるなど
19:38鉄道ファンとしてはこれ邪道極まれないのですが
19:41何分にも東海市線は一度乗ると最低でも2時間は戻ってこられないもんですからね
19:46仕事の合間にというわけには
19:48今、何とおっしゃいました?
19:52うん
19:53東海市線は一度乗ると最低でも2時間は帰ってこられないと
19:57なるほど
19:59なるほど
20:00米澤さん、どうもありがとう
20:04東海市線は単線です
20:10つまり一両の電車が往復する形で運行されています
20:15ええ、それが?
20:16これまで三島さんがホームにいたのは東京に帰る電車を待つためとばかり思い込んでいました
20:22それ以外何を待つっていうんですか?
20:25神戸君
20:26はい
20:27時計を見てください
20:303時7分
20:32ダイヤを見ると3時に来るのは下りの電車です
20:37つまり三島さんは上りではなく下りの電車を待っていた
20:42三島さんがホームにいたのは東京から来る誰かを待っていたんですよ
20:47ええ、誰かって?
20:49え、誰かって?
20:51見つけました
20:52見つけました
20:53おう
20:54おう
20:55おう
20:56おう
20:57おう
20:58Oh, oh, oh, oh.
21:28片倉さん、たびたびすみませんね。
21:41今度は何ですか?
21:43これが最後ですので。
21:48これ片倉さんですよね。
21:50本当は天宮村にいらしたところか三島さんと会っていた。
21:53どうして嘘ついたんです?
21:56それは…
21:58当時は道路工団の民営化で揺れてた頃だ。
22:03そんな時に完成団子を暴かれるのは税書きでも避けたいですよね。
22:09事実、三島さんの自殺で二河は追及をやめている。
22:15ちょっと都合が良すぎやしませんか?
22:18団子を絡みで自殺者が出たって聞くと、私はいつも思うんですわ。
22:23トカゲの尻尾にされたんじゃないかってね。
22:25だとしたら、尻尾切りの役は必要ですよね。
22:29あんた、疾走から死亡までの間、内密にあっていた人間だ。
22:35しかもそれを隠していた。疑うなってほうが無理でしょう。
22:40進言しても相手にされず、いざ成果が上がりそうになると油揚げをさらわれる。
22:50これが匿名係ってわけですか。
22:52おかげで手間が省けました。
22:54肩暮らしの件は一家にお任せしましょう。
22:57負け惜しみに聞こえなくもないですが。
22:59どう聞こうと君の勝手ですが、我々にはまだ確かめるべきことがあります。
23:04は?
23:05三島さんが間宮村にいたとするならば、もう一人、嘘の証言をした人物がいます。
23:12もう一人?
23:13慶応園の江藤さんです。
23:16三島さんは来てないと言ってましたよね。
23:19いやでも、間宮駅にいたからといって、三島さんが慶応園にも行ったとは限らないじゃん。
23:25これを見てください。
23:30ここ。
23:32葉っぱ?
23:33この植物はカクレミノという品種で、苗木と青木では随分と葉の形が違うそうです。
23:40それは苗木の状態。そして、5年後にはこのようになります。
23:48あ、これ確か。
23:49森村さんのおばあさんが水をやっていた木の葉と同じものです。
23:56確かあの時、息子さんが持ってきてくれた木だとおっしゃってましたね。
24:02おばあさんが息子だと勘違いしていたのは三島さんだった?
24:06ええ、だとするならば、やはり江藤さんは嘘をついていたことになりますね。
24:12失礼します。
24:20あれ?
24:22いらっしゃらないようですね。
24:25うわっ!
24:27あ、失礼。江藤さんは?
24:30あ、所長なら病院に行きましたけど。
24:32失礼します。
24:33あ、はい。
24:34ケイさん、どうも。
24:35お聞きしました。大変でしたね。
24:36はい。
24:37すぐに見つけたんで、大事には。
24:39でも、どうして首を吊ろうとなんて。
24:41なかなか次の受け入れ先を、見つけてあげることができなかったせいです。
24:45家からも施設からも追い出されて、あんなおばちゃんだって分かるんですよ。
24:52自分が厄介者扱いされてるってことぐらい。
24:55実は、お聞きしたいことはあるのですか。
24:58あ、はい。
25:00そうですね。
25:02あれ、おばあちゃんだって分かるんですよ。
25:06自分が厄介者扱いされてるってことぐらい。
25:08実は、お聞きしたいことはあるのですか。
25:12あ、はい。
25:14そうですか。
25:16こんなものから分かってしまうと。
25:18捜査は、自殺から殺人事件に移りつつあります。
25:22下手に隠さず、事実をありのまま話すことをお勧めしますよ。
25:26言い逃れできそうにありませんね。
25:29では、やはり。
25:32おっしゃるとおり、三島さんは何度かうちに来ています。
25:37どうして嘘をついたんですか。
25:41それが三島さんとの約束だったからです。
25:45約束とは、5年前、立ち退きを迫られたときです。
25:51明藤さん。
25:53明藤さん、ちょっと。
25:55息子がね、会いに来てくれた。
25:59ええ。
26:00あの、来るなんて聞いてないけど。
26:02だって本当だもん。
26:04お庭にいるんだよ。
26:05お庭にいるんだよ。
26:07何?
26:15もしもし。
26:17どちらさんでしょう?
26:18国土省の三島といます。
26:21何だ。
26:22国土省ならもう、片倉さんと人とは話しました。
26:27何人来られてもうちは、はい。
26:28そうじゃなく、お手伝いさせてもらいたいんです。
26:32この施設が立ち退かないで済むように。
26:34官僚が立ち退き反対を手伝う。
26:38私も始まった、戸惑ったんですが。
26:42三島さんは、若い頃にこの立ち退き案件を担当したことがあったそうなんですが。
26:52それが相当ひどいものだったらしくて。
26:55同じことを繰り返すのは、こう、真っ平たってこう言ってました。
27:015年前の9月16日も、三島さんはこちらにいらっしゃってたんですね。
27:05三島さんには申し訳ないんだけど、もう疲れました。
27:09もう疲れました。
27:13やっぱりここ手放したほうがいいのかな。
27:16しっかりしてください。
27:18そうやって気持ちを弱らせるのが、向こうの思惑なんですから。
27:22でも、ここ立ち退かない限り、こんな状態が続くかと思うと。
27:29続くかと思うと。
27:39これ、あのおばあさんに渡してあげてください。
27:44一度根付いた木は、簡単には動かすことができない。
27:49人も同じなんですよ。
27:52三島さんなりに元気づけようとしてくれたんでしょうが。
27:56これで全部です。
27:57三島さんがやっていたことが、配信行為にあたるってことぐらい。
28:03私にだってわかります。
28:07亡くながられたからこそ、余計言えなかった。
28:12立ち退き反対っていっても、いつまでもというわけにはいかないでしょう。
28:17応じなければ強制収容が執行されるはずです。
28:20それを、三島さんがわかっていなかったとは思えませんが。
28:24さあ、とりあえず私には立ち抜き拒否をし続けてくれ。
28:31その間に三島さんが動くという話でした。
28:34動くとおっしゃいますと。
28:38いや、そこまでは。
28:40いい加減何かしゃべってもらえませんかね。
28:50はい。
28:52はい。
28:54ああ、もう何です。
28:56今取り調べ中なんですがね。
28:58僕らも立ち合わせてください。
28:59あっ。
29:00真顔で何言ってるんです。
29:01ダメに決まってるでしょ。
29:02僕も、無駄だと言ったんですがね。
29:05何でですか。
29:06この件はこっちがさ。
29:07ああ、なるほど。
29:08警部補殿は、まだ匿名係がお分かりになってないようですね。
29:12いいですか。匿名係という。
29:14まあ、彼もまだ来たばかりですから。
29:17ここは一つどうでしょう。
29:19彼の井戸祝いに少しお時間をいただくというのは。
29:23今度は笑顔で何言い出すんです。
29:255分で結構なんですが。
29:27井戸祝いが5分ですか。
29:293分にしてください。
29:31当然我々も同席します。
29:33結構です。
29:36では。
29:37どうぞ。
29:44慶応園の江藤さんにお聞きしました。
29:48亡くなった三島さんは国土省の職員でありながら、
29:51施設立ち抜き反対に協力なさっていたそうですね。
29:56官僚が反対住民に協力?
30:00これは、その三島さんがお持ちになっていた領収書です。
30:06しかし、よく見てください。
30:10普通ならここは主肉で押されているはずですよね。
30:14つまりこの領収書はコピーだということなんです。
30:19コピー、なんでわざわざ。
30:21ええ。
30:22三島さんにとってこれは、
30:24告発の証拠品だったんですよ。
30:27第二関越をめぐる、
30:30官製団合の。
30:32なるほど。
30:34団合をやってたのは、
30:36あんただったってわけか。
30:38当時は、
30:40道路工団民営課の檻です。
30:42三島さんは、
30:43団合を明るみに出すことによって、
30:46第二関越の建設計画そのものを、
30:49見直させようとしていたのではありませんか。
30:52あの日、三島の部下からあいつが間宮村へ向かったと聞きました。
31:04よくここにいるのがわかったな。
31:07沢村から聞いたんだ。
31:10沢村から?
31:13もうお前にはついていけないと言ってた。
31:16まあ当然だろ。
31:19三島、お前自分がやろうとしてることをわかってるのか。
31:25重大な配信行為だぞ。
31:28ここまでやって、わかってないはずがないだろ。
31:35一緒に写っているのは、道路工団と竹井建設の人間だ。
31:42団合があったことは明らかだ。
31:46お前、これをどうするつもりだ。
31:51第二関越の未着工区間の事業費は、1兆600億だぞ。
31:58こんな道路誰も望んでない。
32:00望んでるのは、利権に絡む人間だけだ。
32:03お前本当は、俺を蹴落としたいだけなんじゃないのか。
32:08そんな言葉、昔のお前なら、思いつきもしなかっただろうな。
32:18片倉、お前は本当に変わったよ。
32:25三島とは、入賞したばかりの頃、よく官僚の理想について話し合いました。
32:33ただ、私はあいつみたいに、不器用なままではいられなかった。
32:40このようなままではいられなかった。
32:47江藤さん。
32:54江藤さん。
33:08あっ、刑事さん。
33:12とうとう、立ち退きになりました。
33:15ご入居者の方々は、どうなりました?
33:18知り知りです。
33:21でも、僕にはどうしようもない。
33:25先日は、ご協力ありがとうございました。
33:28頂いた情報によって、今、国土省の人間が取り調べを受けています。
33:32国土省ってまさか?
33:34片倉さん。
33:36ああ、そうですか。
33:38恐ろしい話ですが、三島さんがやっていたことを知ったとすると、あり得るのかもしれませんね。
33:45ただ、一つだけ。
33:48どうしてもわからないことがありましてね。
33:51何度かお会いしたい印象では、彼は大変慎重な人間です。
33:55殺人がどれだけリスクの高いことかぐらい、十分わかっているはずです。
33:59その彼が、自ら手を下したとは思えないんですよ。
34:04ひょっとして、誰かにやらせたんじゃないでしょうか。
34:10誰かとおっしゃいますと。
34:13例えば、竹井建設の連中とか。
34:17ああ、建設業者ですか。
34:20あいつら、うちに対しても脅迫に近いやり方でした。
34:24もう、まるで暴力団です。
34:26それに、片倉さんとも親しいようでした。
34:29なるほど。それは考えてもおみませんでした。
34:32だとすると、三島さんは転落死体として、霞ヶ関で発見されています。
34:37一体、どんな手口だったのでしょう。
34:40いや、そんなことは想像したくもありません。
34:43例えば、この施設のどこかで転落死させてから運んだ。
34:49というのはどうでしょう。
34:51ここでですか。
34:53ええ、その場合、三島さんが秘密裏にここに出入りしていたことは実に都合がいい。
35:00あの、おっしゃっている意味がよくわからないんですけど。
35:05つい、まわりくどい言い方をしてしまうのが僕の悪い癖。
35:11つまり、三島さんを殺害したのはあなただと言っているんですよ。
35:17どうして私が三島さんを殺さなきゃならないんです?
35:29どうして私が三島さんを殺さなきゃならないんです?
35:33前にも話したでしょ。
35:35三島さんはむしろ私らの味方だったんですよ。
35:39確かに三島さんはお年寄りたちの味方だったのでしょう。
35:44では、あなたはなぜ施設の開設にあたりこの土地を選んだのでしょう。
35:51いや、それは値段が安かったからですよ。
35:53このような場所じゃないと敷地が用意できなかったんですよ。
35:56果たしてそうでしょうか。
35:58何がです?
36:00人の盾。
36:026年前、何らかの方法でこの場所が高速道路の建設予定地になっているという情報を得たあなたは、
36:12この土地を買い老人福祉施設を開きました。
36:17国の強引な政策に第二の故郷を奪われる老人たち、その構図を作り上げてしまえば、世間はあなたに味方しますからね。
36:26あなたの目的は、お年寄りを利用して立ち抜き量を跳ね上げることにあったんですよ。
36:33いや、何よ、馬鹿な話をされてるんですか。
36:36国土建設省で確認しました。
36:39慶応園の立ち抜き量として5億円に近い値段がついている。
36:43これは通常の保証査定額の2.5倍にあたります。
36:46随分とごねたようですね。
36:49庭に木を植えたのも、ここを第二の家だと思い込ませたのも。
36:56お年寄りたちの心をこの施設に根付かせるための、あなたの演出にすぎません。
37:02そんなあなたの前に現れたのが三島さんでした。
37:05将の内情を漏らしてくれる彼は、当初あなたにとって好都合でした。
37:09ところが三島さんの目的が、第二関越の建設計画見直しにあるということが分かり、
37:15途端に邪魔になったというわけですよ。
37:19建設計画そのものがなくなってしまえば、あなたは立ち抜き量を受け取ることができなくなってしまいますからね。
37:265年前、あなたは殺すつもりで三島さんを呼んだ。
37:32無論、彼が内密に出てくることも承知の上で。
37:41これまで懸命にやってきたことが、怪我されたような気分です。
37:45だいたいこの施設、あの、見ての通りの平屋ですよ。
37:49このようなところでどうやって転落しさせるっていうんですか。
37:53悪いけど、もう話す気にならない。
37:56ケラあれ。
37:57失礼します。
37:58いくら水をやっても、花の咲かない木。
38:03森村さんのおばあさんの言葉が、ヒントを与えてくれました。
38:12何やってんだよ!
38:22やめろ!
38:24道理で花が咲かないはずです。
38:30この木は根付いてなどいなかったのですから。
38:33この施設の測量見積もりを見せてもらいました。
38:365年前、ここには枯れ井戸があったんですよね。
38:40あなたはそれを隠すために、鉄板で覆い、その上に木を植えたんですよ。
38:50三島さんは、この枯れ井戸に落ちて死んだんです。
38:56あなたが突き落としたんですよ。
39:01あなたは、三島さんの遺体を引き上げ、霞や関へ運びました。
39:08その夜降った雨も、あなたに味方しました。
39:18いや、あらかじめ調べておいたのかもしれませんが、
39:23三島さんの遺体からは、国土省のバッジがなくなっていました。
39:28おそらく、この井戸の底に落ちているんじゃありませんかね。
39:38国土省のバッジがなくなっていました。
39:40おそらく、この井戸の底に落ちているんじゃありませんかね。
39:45おそらく、この井戸の底に落ちているんじゃありませんかね。
39:57ああ、あのよ!
40:015年も待ってたのによ!
40:08この土地を手に入れるために、
40:12あちこちから随分な融資を受けられていますよね。
40:16事前に建設予定地の情報を得たことに関しても、
40:19あなた一人でできたとは思えない。
40:21例えば?
40:22道路属議員の知り合いがいれば、別ですけど。
40:25そのあたりは、ゆっくり話していただくとしましょう。
40:30なに?
40:32施設を守って。
40:36あんな奴さえ出てこなきゃ。
40:39うまくいってたのよ。
40:42三島さんのことをおっしゃっているのですか?
40:46どうしてもの、やる気ですか。
40:50計画を見直させるなんて、普通できることじゃない。
40:54民営化が叫ばれている今が、千座一号のチャンスなんです。
40:58今更、後には引けません。
40:59あなたの馬鹿が一番嫌いなんだよ。
41:03大義名分で酔いしれるのは結構だけどよ。
41:08世の中、そんな風にできてねえんだよ。俺にはよくわかるんだよ。
41:12お前なのかわかってるんだろ。
41:14お前なのかわかってるんだろ。
41:20我々がわかっているのは、あなたには、三島さん殺しの罰が下るということです。
41:26それも、情状の余地もない、重い罰が。
41:33お前なのかわかってるんだよ。
41:49ORGAN PLAYS
42:19おや、偶然ですね
42:25お互い職場が近いですからね
42:30ああ、結局お認めになったのは竹井建設の一件だけだそうですね
42:37認めるも何もそれ以外に事実はありません
42:41まあいずれにしても団合材の時効は3年
42:45我々にはもう追及しようもないのですか
42:49私だって無傷ではありませんよ
42:52今回の一件で任意を解かれて今では係長です
42:57そしてほとぼりが冷めたら課長に特診ですか
43:01よくご存知ですね
43:04あれから私も少しは考えました
43:09やはり残念ながら私は三島にはなれないようです
43:15行きましょう
43:16失礼します
43:19ああ、一つだけ
43:26慶応園に三島さんが植えた木ですが
43:33間宮村の村役場の庭に植え替えてもらいました
43:37いつか花を咲かせるかもしれません
43:40なぜ私にそんなことを
43:43いずれ見る機会があればと思いまして
43:46結局、アダバナに終わったということですかね
43:59アダバナ
44:00たとえ咲いても実を結ばない花ですか
44:05ミニイカがどうなったかはご存知でしょう
44:08法案は骨抜きにされ
44:109342キロの道路は全て作られる
44:13もちろん第2関越部です
44:16結局何も変わらないんですよ
44:19三島さんが相手にしようとしてたのは
44:23官僚という強固の組織が作った100年の体系です
44:27その前で一人の人間がどんなに抗ったって
44:31どうにもならないんだ
44:33誰もがそう思うからこそ
44:35誰かが抗わねばならない
44:37それが三島さんの思いだったんじゃありませんかね
44:40杉下警部も同じ思いなんでしょうか
44:45はい
44:45この事件を暴こうとしたのは
44:49三島さんのように
44:51いえ、僕はただ
44:53真実に興味があっただけです
44:57変銃に見せかけた簡単に作れる自作の武器
45:12単独派
45:13君ならどう考えますか
45:15基地を爆破する計画を立てていた
45:18簡単
45:19はい
45:19ここから先は君の協力が必要です
45:22ご視聴ありがとうございました
45:27ご視聴ありがとうございました
45:29ご視聴ありがとうございました
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