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00:00ロシアとウクライナの戦いの裏であの国が存在感を増しています
00:06ロシア兵とともに戦う北朝鮮の兵士とされる映像
00:15実戦経験を積みロシアにとって欠かせない戦力になっているといいます
00:30さらに北朝鮮の兵器が戦場に次々と投入されている実態も
00:44NHKが入手したロシア軍のものとされる内部資料にはその知られざる能力が記されていました
00:51ロシアを支える北朝鮮
01:01その存在がウクライナそして世界に及ぼすものとは
01:06ロシアのクルスク州でウクライナ軍が撮影したドローン映像
01:22そこにいたのは北朝鮮の兵士です
01:31荷台に負傷者を乗せて運んでいるとみられます
01:34ウクライナ軍の攻撃を受け瞬時に分散
01:47攻撃が収まったとみりゃ
01:53再び負傷者の下に集まり運び始めました
01:56この映像を撮影した部隊に所属する兵士が取材に応じました
02:09統率の取れた北朝鮮の部隊に脅威を感じているといいます
02:16彼らはロシア軍と違い
02:21決して死者や負傷者を置き去りにしません
02:25北朝鮮の兵士は
02:29ロシア側よりはるかにレベルが高いといえます
02:33強靭でよく訓練されていて
02:37戦闘意欲も高いです
02:39実戦を通して戦術を改善していることも伺えます
02:46北朝鮮兵の遺品とされる四季です
02:53ドローンに対して3人1組で行動
02:581人が囮となり
03:01残りの2人が10メートルほどの距離から射撃するなど
03:04具体的な対応が記されています
03:07彼らは当初
03:14ドローンがどのようなものか分からず
03:17多くの犠牲を出しましたが
03:19経験を重ねる中で
03:21戦術を変えていきました
03:23彼らの戦術は効果的で
03:27ウクライナのドローンは撃墜されています
03:30北朝鮮から送り込まれたとされるのは
03:41精鋭部隊の特殊作戦軍を含む
03:45およそ1万5千人
03:47ウクライナから越境攻撃を受けていた
03:55ロシアのクルスク州に
03:57去年秋以降投入されたとみられています
04:00そして今年4月
04:08ロシアはクルスク州の奪還を宣言しました
04:11ウクライナ国防省は
04:19北朝鮮兵の動きに警戒を強めています
04:22北朝鮮の兵士がこの戦いで果たした役割は大きいです
04:31彼らはすでに現代の戦争を遂行するための
04:36知識、技術、能力を持っています
04:41今のところ北朝鮮兵が
04:46ウクライナの領内で活動している様子は
04:50確認されていませんが
04:52それはいつ起きても
04:55おかしくありません
04:56今ウクライナへの攻撃は
05:07ロシア軍は首都キーウなどに
05:23無人機やミサイルなどで
05:25大規模な攻撃を繰り返しています
05:28こうした攻撃を
05:34北朝鮮の兵器が支えている実態も
05:37浮かび上がってきました
05:39ウクライナ当局によれば
05:45北朝鮮は
05:47ロシア軍が用いる砲弾の
05:49およそ4割のほか
05:51ミサイルも供給しているといいます
05:53さらに今ウクライナ軍が
05:59警戒を強めているのが
06:01北朝鮮のある兵器です
06:04今年2月
06:11クルスク州で撮られた映像には
06:14自走砲と呼ばれる
06:16移動式の大砲が映し出されていました
06:18この兵器が
06:23ロシア軍の攻撃の起点となって
06:26勢いを与えています
06:27我々が何度破壊しても
06:32次から次へと現れます
06:34今回NHKは
06:42ロシア軍が作成したとされる
06:44自走砲の操作マニュアルを
06:46ウクライナ軍の情報機関から
06:49入手しました
06:50兵器の名前は
06:56シュチェホー
06:57その特徴は
07:02最大54キロメートル先まで届く
07:05射程の長さです
07:06大型で
07:08強力な火力を持つ兵器だとされています
07:11北朝鮮の軍事パレードで披露された
07:20シュチェホー
07:21国家の指導理念
07:23シュチェ思想から名付けられたとみられています
07:26北朝鮮軍の元少佐で
07:4011年前に韓国に亡命した
07:43チャ・リヒョクさんです
07:45砲兵部隊を指揮していました
07:47射程の長いシュチェホーは
07:56北朝鮮の領内から
07:58韓国の首都ソウルを狙うことができ
08:01韓国を牽制する役割を果たしてきたといいます
08:04北朝鮮の目標は
08:11ソウルを火の海にすることです
08:14シュチェホーであれば
08:16遠くの敵に大きな打撃を与えることができます
08:20北朝鮮にとって重要な大砲を
08:24ロシアに送ったことは
08:26驚くべきことです
08:28シュチェホーのマニュアルとされる資料を
08:34検証していたシャさん
08:35ある箇所に着目しました
08:38シャ氷と呼ばれる計算表
08:52気温や風速など
08:56様々な条件から
08:58砲弾の軌道を計算するためのもので
09:01長年蓄積されたデータに基づく
09:05北朝鮮軍の重要な機密だといいます
09:07これは砲兵にとって
09:13いわば心臓です
09:15なくてはならないものです
09:17これが国外に出たということは
09:21シュチェホーの全てのデータが
09:23渡されたということです
09:25ロシアの軍事に詳しい小泉優さん
09:33砂票の提供はロシアが
09:36チチェホーを本格的に運用しようとしていることを
09:39示しているといいます
09:40これは単に
09:46例えばサンプルとして
09:48大砲1問2問挙げましたとかって話ではなくて
09:51オタクの国の軍隊で
09:52これを兵器として実戦で運用するんですよね
09:55というところまで
09:56想定して
09:58マニュアルをもらっているという風にしか見えない
10:01ドローンによって
10:07常に監視されている
10:09ウクライナの戦場
10:10小泉さんは
10:15遠くから相手の陣地を破壊できる
10:18チチェホーの役割は大きいといいます
10:20攻撃に出ようとすると
10:24必ずその瞬間から見つかって
10:26激しく攻撃を受けるから
10:29敵にその消耗を強いるために
10:31ものすごい火力を使うとか
10:33そういう戦争にならざるを得ないわけですよね
10:35でその意味で言うと
10:37この種の射程が長くて
10:40爆発力も相当大きいんだろうと思います
10:43そういうものを戦場に投入できる
10:46しかも射程が長いということは
10:49ロシア軍にとってもありがたいんだろうと思います
10:515月
11:00ロシアで行われた
11:02第二次世界大戦での勝利を祝う式典
11:05プーチン大統領は
11:13ロシアでの作戦を率いているとみられる
11:15北朝鮮の軍高官に
11:18直接感謝を伝えました
11:20プーチン政権の軍事政策に詳しい専門家は
11:33ロシアは北朝鮮の支援なくして
11:36戦闘を継続することができなくなっているといいます
11:402024年まで
11:47ロシアの軍事産業の生産力は大きく伸び
11:51侵攻前の数倍に達しました
11:53しかしさらなる増産に当たっては
11:59深刻な問題に直面しています
12:01製造拠点設備労働力が足りず
12:06これ以上の増産は非常に難しいのです
12:10北朝鮮と取引して手に入れるしかありません
12:16この戦争が続く限り
12:21ロシアと北朝鮮の関係はさらに強まるはずです
12:26少なくともロシアはそれを求めるでしょう
12:31今夜はロシアの安全保障に詳しい
12:36山添博さんをお招きしています
12:38よろしくお願いいたします
12:39今お伝えしたように
12:41北朝鮮からは
12:43兵士、砲弾、自走砲など
12:45こうしたものの支援を受けているということでしたけれども
12:48これがロシアの戦闘に
12:50どれほど影響力を与えていると
12:52見ていらっしゃいますか
12:53兵士はですね
12:55まずこの昨年11月の時点で
12:58ウクライナによると
12:595万人の兵力がクルスク州の戦線にあって
13:03そのうち1万人ほどが北朝鮮兵であったということですから
13:07やはり2割ありまして
13:10ロシアの戦い方はすごく損耗が大きいので
13:14その損耗を北朝鮮が引き受けて
13:184000人とか6000人とかの死傷者と言われていますけれども
13:22その分はロシアが兵力を温存できていた
13:27その意味はあると思います
13:29私はもっと大きいと思っているのは
13:34この砲弾ですね
13:36先ほど自走砲、自走砲もありましたけれども
13:38火力がロシアの戦い方、戦術において非常に重要です
13:44これを撃ち続けることによって
13:46ウクライナ軍が対応できなくなって
13:49それで前線を押していくということです
13:52今全体の4割という見積もりがあるわけですけれども
13:57先ほどあったように
13:58このロシアの生産力も限られている
14:01その中で北朝鮮がなければ6割
14:05今の6割なんであれば
14:08このようにドネツク州や
14:10ザポリジョ州もありますけれども
14:13ドネツク州の正面の前線で
14:15今かなり前線を押していっているわけですけれども
14:18そのようなペースで進めることが
14:21この北朝鮮からの砲弾供給がなければ
14:24不可能だということになるわけで
14:26これはロシアが
14:27この戦争全体をどうやって進めるかということに
14:30ではなぜ北朝鮮はこれほどまで積極的にロシアを支援するのか
14:38すでに大きな見返りを得ている可能性が見えてきています
14:42金総書記が娘とともに見守る中
14:56披露されたのは新型の駆逐艦
15:00北朝鮮の軍艦の中で
15:06最大規模の5000トン級とされています
15:09中型や小型の艦艇が中心で
15:37老朽化も進んでいると言われている
15:40北朝鮮の海軍
15:41この駆逐艦について
15:46韓国の軍事専門家は
15:49北朝鮮の技術だけで完成させることは
15:52難しかったと見ています
15:54一朝一夕には絶対に作れません
16:00ウクライナ侵攻をきっかけに
16:03ロシアと協力できたことで
16:05非常に早く建造できたのです
16:09それを裏付けるというのが
16:13この防空システムと見られる装備
16:16ロシアの軍艦の装備に
16:22形状がよく似ています
16:23さらにロシア製のものを参考にしたと見られる
16:32ミサイルの垂直発射装置もあると言います
16:35海上からの核ミサイルの発射が可能になれば
16:42大きな脅威だと指摘します
16:44北朝鮮が海上などでも
16:49自らの力を発揮できるようになれば
16:53脅威は広がるばかりです
16:55北朝鮮が宣伝しているような性能を
16:59すぐに発揮できるかは分かりませんが
17:025、6年後には一定の戦闘力を持つ
17:05艦艇となる可能性が高いでしょう
17:07北朝鮮がロシアの技術供与を
17:14いかに重視しているかを
17:16物語る出来事もあったと言います
17:185月に行われた2隻目の駆逐艦の浸水式で
17:26船体が横倒しとなる事故が発生
17:29この時国営メディアは
17:36金総書記が事故を厳しく批判し
17:39複数の責任者を拘束したと伝えたのです
17:42北朝鮮は多額の金をかけて
17:48駆逐艦を2隻も建造し
17:51我々には海軍力があるから
17:54さらに協力してほしいと
17:56ロシアに提案したのです
17:57しかし船が横転したことで
18:00北朝鮮との協力はまだ早いという印象を
18:04ロシアに与えかねません
18:05だから金総書記は激怒したのです
18:10北朝鮮は戦争に参加し
18:13血を流し
18:15ロシアが認めるほどよく戦った
18:17その対価はすでに支払われ始めていると思います
18:22先月末
18:29ロシア政府の高官なども招いて
18:32兵士を讃える講演が行われました
18:35今金総書記は両国の関係を
18:48共に血を流して戦った
18:51決命関係と表現し
18:53絆を強調しています
18:55しかし戦場では
19:02国民には決して知らされない
19:04悲惨な現実が広がっています
19:06ウクライナ兵が撮影した映像です
19:14林の中に横たわる何人もの遺体
19:18戦闘で死亡した北朝鮮の兵士たちです
19:23これまでの死傷者は
19:27死者600人を含む4700人以上
19:30捕虜になることを拒み
19:37自ら命を絶つ兵士もいるといいます
19:40動けなくなっていた兵士に
19:46ウクライナ兵が近づいた瞬間
19:48首に何かを押し当てました
19:52この後破裂音が聞こえ
19:56ウクライナ軍は兵士が自決したとしています
20:00負傷し捕虜となった別の兵士は
20:10こう証言しました
20:11犠牲となった兵士たちの映像を見た
20:28元北朝鮮軍の少佐、チャ・リヒョクさんは
20:44北朝鮮の体制を守るために
20:59多くの青年が駆り出され
21:01自分の国ではなく
21:03外国であるロシアのために死んでいます
21:07どれだけ惨めなことでしょう
21:12あまりにもかわいそうです
21:15プーチン政権の幹部と会談を重ねている
21:22キム総書記
21:24北朝鮮は今後
21:27最大3万人を追加で派兵する見通しだと
21:31ウクライナ側は分析しています
21:33ここからは国際部の長砂デスクにも
21:39加わってもらいますけれども
21:40この兵士の犠牲と引き換えに
21:42北朝鮮が軍事技術を得ているということでしたけれども
21:47この北朝鮮の軍事力って
21:48どれほど進化していると見ていますか
21:50駆逐艦について言えば
21:53韓国の専門家から
21:55携帯電話で例えるなら
21:572G、2Gからいきなり5Gになったくらいの驚きだという声も出ていることです
22:02北朝鮮軍の動向に詳しい関係者によりますと
22:06この他にも新たな防空システムが
22:09平壌ですとかその周辺で導入されたとみられていまして
22:13ロシアの軍事協力の可能性というのがあります
22:16着々と装備の更新が行われている印象です
22:20北朝鮮は軍の重要機密まで提供しているわけですよね
22:25その見返りとしてどこまで得ようとしていると見ていますか
22:29そうですね
22:30ロシアは核ですとか原子力潜水艦の技術までは渡さないだろうという見方が大半なんですけれども
22:37北朝鮮は人工衛星ですとか通常兵器
22:40それにロシア軍がウクライナで使用する北朝鮮製の弾道ミサイルの発射データなどで
22:46ロシアからの協力を得ていると指摘されています
22:49ただ北朝鮮が最も得たいのはですね
22:52朝鮮半島有事の際にロシアが出てくるかもしれないぞと
22:57アメリカや韓国に見せつけられる
22:59そうした安全保障体制を築くことだと思います
23:02見せつけるということですね
23:04そしてこの軍事技術に加えてですね
23:07北朝鮮はロシアから経済的利益も得ているという指摘もあります
23:13派兵や兵器の輸出によって日本円でおよそ3兆円相当と推計されていますけれども
23:18こうした利益も北朝鮮にとっては大きいですか
23:21そうですね
23:22戦争特需と言っていいほどだと思います
23:26ロシアへの武器輸出国、共用国としてですね
23:30存在感を高めるだけではなくてですね
23:32ロシアへの経済圏につながったということも大きいと思います
23:36先月、キム総書記、キモ入りのですね
23:39ビーチリゾートが北朝鮮東部に開業しました
23:42ロシアの外交関係者も招かれていまして
23:46観光客誘致をですね
23:48念頭にした動きというふうに見られます
23:50さらに地方ではですね
23:53ロシアからの小麦粉が流通しているとも言われているんですけれども
23:57国民生活の向上にですね
24:00このウクライナ情勢に伴う経済的利益
24:02どこまでつながるのかというのは
24:04今まだちょっと不透明です
24:06ではロシアはですね
24:08今後北朝鮮との関係をどう利用していこうとしているのか
24:13見ていきたいと思いますけれども
24:14こちらのウクライナ情勢をめぐっては
24:17アメリカが停戦の中華用になっていますけれども
24:20ロシアはこの停戦には応じない
24:22ウクライナへの攻勢を強めています
24:24こうした姿勢にトランプ大統領は強い不満を持って
24:28ウクライナに対しては兵器の供与を再開している
24:31またこうした中で北朝鮮はですね
24:34追加の3万人破兵という発表も出ているわけで
24:38ロシアはどういうふうに出てこようとしていると
24:40見ていらっしゃいますか
24:42アメリカでかなり大きな動きがあったんですけれども
24:45ロシアとしてはあまり変わっていないというふうに
24:47私は見ています
24:48ロシアは軍事力で前線を押していくことができる
24:53先ほどの話もありましたけれども
24:55それでウクライナがどんどん領土を失っていく
24:58それをもとに圧力をかけて
25:00より有利な条件を作っていくということを
25:04ずっと続けています
25:06そもそもロシアは4つの州を併合したという立場ですので
25:12そこが全部取れていない段階で止まってしまうというのは
25:17負けになります
25:18ウクライナが取られたままになるということなので
25:21トランプ氏が言ってきていることは
25:24その負けを受け入れて妥協してくださいということなので
25:29なかなかそれには応じにくい
25:32ただその難しいことをトランプ大統領は熱心にやったわけですね
25:37その妥協する道を取引で探ることができるかということを
25:42やってきたわけなんですけれども
25:44実際にはプーチン氏は応じずにロシアは攻撃を続けていく
25:49その話している途中はですね
25:52例えば北朝鮮の問題で
25:55さらに北朝鮮兵が出てくるということになれば
25:57トランプ氏も会話が中断してしまう恐れがあったので
26:02そこで控えていた可能性もあるとは思いますが
26:05ここからは控える必要がなくなってきているんじゃないかと思います
26:08このロシアと北朝鮮の関係の強化がですね
26:11東アジア全体にはどういう影響を及ぼすと見ているのか
26:15中国という存在もありますけれども
26:16そうですね
26:17ロシアは何年か前は北朝鮮に制裁をかける側の
26:23国際秩序の側だったんですけれども
26:25北朝鮮とともに制裁を破る側になってきている
26:29それでこの軍事協力をしてきている
26:32そして中国との立場ともちょっと変わってきている
26:35そういうことで中国とロシアが違う立場で
26:39ロシアと北朝鮮の軍事協力が進むということが実際に起こっていますので
26:44よりこの情勢が複雑化していくと
26:48それがもう止まっていないという状況だと思います
26:50こうしたパワーバランスが変わりつつある中で
26:53決して日本もひと事ではないなと感じます
26:56今日どうもありがとうございました
26:57ありがとうございました
26:58ありがとうございました
26:58ご視聴ありがとうございました

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