- 一昨日
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ショートトランスクリプション
00:00me
00:06これ
00:08ん
00:12相馬の地図も 銀行強盗容疑で採用する
00:24じゃん 君は自ら進んで強盗などやる娘ではない
00:29誰が何と言おうと 僕は君を信じているからね
00:33あったとっ 静子
00:37私もお前を信じている お前は
00:41命の危険にさらされて 奴らのいいなりになったんだ
00:47誇り高いお前にとっては 脅迫に屈していなりになったことを認めるのは
00:52死ぬほど辛いことかもしれん だから
00:56警察には 実をありのままに話すんだ
00:59わかったな お父様
01:04静子
01:11ちづこ
01:17逮捕されたその日から 静子は睡眠を取ることすらほとんど許されず 必要な取り調べにさらされた
01:28ああ タケシの言ったことなら我々だって聞いている
01:44人工房との試合は俺だ
01:48静子は何の関係もねえ
01:51静子は俺が中で脅かしてやらせたんだよ
01:54俺だ
01:56俺が犯人だ
01:58ん
02:01ん
02:05しかしな奴は君に惚れていた 追い詰められて生きがって自分一人で罪を引っかぶったとしか思えん
02:12刑事さんは人間の今あの際の言葉さえ信じないんですか
02:17人を疑うのが我々の仕事だ
02:20君だって銃を構えて銀行に押し入った
02:23そのことだけはまさか否定はできまい
02:27ええ
02:29銀行の婚姻さんやお客さんたちにはすまないことをしたと思ってます
02:34だからどんな処罰でも受けます
02:39ただあの時の私は怖くて怖くてどうしようもなかったんです
02:45私は誘拐され銀行強盗を手伝えって言われて
02:50裏切りは許さねえぞ
02:53デンのライフルがお前を狙ってることを忘れるんじゃねえ
02:56わかったか
02:58それからは連中に監視されて
03:01逃げる隙もなかったんです
03:08なに泣いてる
03:10私はたとえ撃ち殺されてもいいなりになるべきじゃなかった
03:15それだけの勇気を持てなかった自分が情けないです
03:20主張なくてを聞くのいいが
03:23自分のしだかしたことをよく見てみろ
03:26これは銀行のビデオに残っていた君の姿だ
03:339月1日
03:35東都銀行渋谷支店
03:379月3日
03:41公和銀行新宿支店
03:43もし君が銃で脅かされ
03:46生命の危険にさらされて
03:48こういうことをしたというのなら
03:50もちろん緊急避難で無罪だ
03:53だが
03:54その気配がこの画面のどこかに欠片手もあるかね
03:59事実なら電がとっくに白状してるんだ
04:02千鶴子はそりゃ財閥のお嬢さんだけどさ
04:06家出しからは金に困ってたんだよ
04:09それに反りの合わねえ親父の面当てもあったんじゃないの
04:12銀行強盗やろって言い出したんだよ
04:15そう
04:16俺たちじゃないよ千鶴子がだよ
04:18それで俺たちも引き連れちまってさ
04:21千鶴子はお嬢さん面白してるからみんな騙されるけど
04:25すっげー不良なんだぜ
04:28いや本当だっては刑事さん
04:30共犯の靖も前もやはり同じように言ってるんだ
04:33君は進んで銀行強盗やったってね
04:36そんな嘘です嘘ですそんな話
04:39どう嘘なんだね
04:41もし君が脅かされていたという証拠が一つでもあるというなら出してみたまえ
04:46そうすれば我々も納得するがね
04:49そんな証拠は何一つない
04:51千鶴子は絶望のどん底に叩き込まれた
04:54いつまでも手こずらせないでほしいな
05:00君がいくら大丸構造の娘だからってここじゃ通用しないんだよ
05:05大罰霊状に
05:15未成年であるため名前こそ伏せられていたらそれが大丸千鶴子であることはもはや周知の事実となっていた
05:26くしょう天の奴ら
05:29千鶴子を脅迫して強盗させたことが分かれば罪が重くなるそれでこんなデタラメ抜かしてやがるんだ
05:35問題は千鶴子さんが脅迫されたって証拠さ
05:39それさえ見つかれば間違いなく千鶴子さんは釈放される
05:43お前ならそれを見つけることができるよ
05:46静子には雅人がいる忍さんもいる
05:49俺の出る幕じゃねえ
05:51道よ
05:52まだ覚醒剤の後遺症の残ってる優子さんを残して俺一人で歩くわけに行かねえ
05:57スタート
06:14スタート
06:21スタート
06:24あんたもバカだね
06:35あっさり吐いちゃえば落差してもらえるのにさ
06:37出ないと今夜も真夜中に叩き起こされて
06:41また取り調べだよ
06:43そのたんびにこっちまで目が覚めちまってさ
06:46いい迷惑なんだよ
06:54だいまる千鶴子差し入れが届いてます
07:24千鶴ちゃん僕は何度も面会に来た
07:28だが今は取り調べ中とかで
07:31どうしても面会禁止の処置を解いてもらえない
07:34差し入れの品は忍さんが整えてくれたものだ
07:39君は今たった一人でどんなに辛い思いをしていることだろう
07:44なのに僕は何一つしてあげることができない
07:48だが僕の心はいつも君に寄り添っている
07:52この腕で抱けないのなら
07:55心で君を抱きしめる
07:57いや君は一人ではない
08:00忍さん
08:02お父さん
08:04太鼓さん
08:05和歌山先生
08:06エリカさん
08:07そして静子お母さん
08:10みんな君が決して望んで銀行強盗などしたのではないことを信じ
08:15君を案じている
08:16その人たちのためにも
08:19千鶴ちゃん
08:20くじけるな
08:21くじけそうになったら
08:24人間にとって一番素晴らしい言葉を思い出すんだ
08:27それは希望の二文字だ
08:45あなたとさん
08:56もし再びあなたに会えたなら
09:00今度こそ立ち直ります
09:03その日まで耐え抜きます
09:06どんな辛いことがあっても
09:09春の嵐のその夜中
09:12二人の緑も生まれたら
09:16同じ海辺のその里に
09:19一人は広き別荘に
09:21一人は狭き静谷に
09:25この物語は吉谷信子の結婚
09:30数日後
09:49千鶴子は強盗事件の範囲を否認したまま
09:53東京地検に送検された
09:55密室状態で
09:57ただ一人戦わねばならぬ孤独感に苛まれ
10:00千鶴子の精神力も疲労の極に達していた
10:04だが正人の愛だけが
10:06過労死で千鶴子を支えていた
10:09だから事実なら何度もお話しした通りです
10:11どうして分かってくれないんですか
10:14会長
10:17千鶴子さんが銀行行動と一味に加わったことについてどう考えますか
10:21君たちは私から一体どんな言葉を引き出したいんだ
10:24父親としての詫びの言葉がね
10:27そうです
10:28お嬢さんはこれだけ世間を騒がしたんですよ
10:30私は謝罪する必要などは認めない
10:33私はこれまでの娘の生き方を必ずしも認めてはいない
10:40ただ自ら進んで
10:42銀行行動を働くような娘でないことだけは信じていい
10:45たとえ世間が何と言おうと
10:47娘がやっていないことに関して
10:50私は詫びる必要を認めない
10:52ただし
10:53たとえ脅迫されたといえ
10:56娘が押し入った二つの銀行や
10:59そこに居合わせた人々に関して
11:01ご迷惑をおかけしたのは事実だ
11:04したがって
11:04その銀行や
11:06この方々に対して
11:08私はできる限りの見舞企業を支払わせていただいた
11:11今の私にできるのはそれだけだ
11:14時間ありませんから失礼します
11:15会長もう一言お礼します
11:17謝罪もしねえだと
11:22ふざけるな
11:23微引きもいい加減しろ
11:25親がなってねえから娘が悪働くんだよ
11:28馬鹿野郎
11:29また嫌がらせですか
11:32私も耐えられません
11:35手紙だってこんなに来てるんですのよ
11:39あなた
11:50一言世間に住まないと詫びてください
11:53そうすれば少しは世間の風当たりも和らぎますわ
11:57そんなことは分かっておる
11:59だが私が頭を下げてわびれば
12:02千鶴子は何と思う
12:04それは取りも直さず千鶴子が脅迫されずに強盗を働いたことを
12:09私が認めることになる
12:11そんなことはできん
12:13私だけでもあの子の支えになってやらねば
12:16しかし会長
12:18この事件のために我が南部開発に対しては
12:22いやばボイコット運動が起こっております
12:24我が社の経営しますホテルやゴルフ場のコンペニまで
12:28キャンセルの申し入れが相次ぎこのままでは
12:30経営にも影響を及ぼすことは必死です
12:32その件に関しては
12:34会長である私が全責任を持つ
12:38千鶴子のためなら
12:40南部開発など潰れても困う
12:43しかし会長
12:44あなた
12:45あなた
12:46ちょっと待ってください
12:48みんな何のために集まったんですか
12:51弁護士さんを囲んで
12:53どうしたら千鶴ちゃんを救えるか
12:54それを話し合うためじゃありませんか
12:56弁護だなんて
12:57千鶴子みたいな不良は早く大丸けて縁を切ってくれて
13:01少年院でもどこへでも行けばいいんです
13:03何を言うんだ
13:05それが18年も娘を育ててきた母親の言う言葉か
13:10よりによってあんな不良を育てたなんて
13:12私後悔しております
13:14バカ
13:15口がすぎるぞ
13:17ことと次第によっては私はお前と別れる
13:20それほどまでに千鶴子のこと
13:23私出て行きません
13:28大丸家は何もあなた一人の力で気付いたわけじゃありませんわ
13:34お前という女は
13:36お父さんやめてやめてください
13:47このままでも千鶴子一人のために大丸家も南部開発も崩壊してしまう
13:52どうしよう
13:55どうしたらいいかしら
13:58私も憂慮しております
14:00それでこれから
14:01竹岡さんのところにご相談に浮かがつつもりでおります
14:05竹岡さんって
14:06あの財界の大御所の
14:08そうです
14:09会長でさえ頭の上がらない
14:12ただ一人のお方です
14:14竹岡さんさえ乗り出してくだされば
14:16会長も千鶴子さんなど切り捨てざるを得なくなりましょう
14:21お願いします
14:23てりまさん
14:27千鶴子さんに対する容疑は単に銀行強盗ばかりではなく
14:31重刀法違反
14:33建造物不法侵入
14:35銀行に対する営業妨害等が絡んでおります
14:38それも二度にわたってですからね
14:41それが脅迫によるもんだと証明することは
14:44これは
14:45容易ではありません
14:47一流の弁護士のあなたをもってしてもですか
14:50お父さんどうなっちゃったんですか
14:52お父さんどうなっちゃったんですか
14:54いや大丈夫だ
14:56いやこんとこだ
14:58時々この辺がきゅんと痛んでね
15:00おじさまお疲れになってるんですわ
15:02一度お医者様に見ていただいたほうが
15:04いやいやそうもしておれんのだ
15:06限りの見えてきた会社の対策も立てればならんしな
15:10では僕が千鶴ちゃんの方が
15:12お父さんどうなっちゃったんですか
15:14お父さんどうなっちゃったんですか
15:16お父さんどうなっちゃったんですか
15:18はい
15:20では僕が千鶴ちゃんのことは引き受けます
15:22私もお手伝いします
15:24そうか
15:26頼むぞ
15:28頼むぞ
15:30しのぶ
15:32家族の一員が逮捕された時
15:36近親者は不安と戸惑いのうちに雑事に
15:40暴殺されるものである
15:42しのぶと正人の場合もまさにそうであった
15:45まず弁護士との打ち合わせ
15:48家庭裁判所から赴いてきた火災調査官に対して
15:52千鶴子の出生の秘密を含め
15:54大丸家の複雑な家庭の事情の説明
15:58千鶴子の処分の軽いことを願うために
16:02その署名集め
16:04千鶴子さんのために署名をお願いします
16:06私たちこれから図書館に
16:08大学受験で忙しいの
16:10でも千鶴子さん元の同級生よ
16:12お願いします
16:14頼むよ君たち
16:16お願い
16:22これに二人には目撃者探しが加わる
16:26千鶴子が銀行に押し入った時
16:28向井天たちが千鶴子を脅しているのを
16:32誰か目撃した者はいないのか
16:34その証言さえ得られれば千鶴子は釈放される
16:38その悲願からであった
16:40忍はいつも正人のそばにいた
16:43冗談じゃねえぜ
16:44あの時は銃を突きつけられて
16:46ただ光栄ばっかりでよ
16:48何も覚えちゃいねえんだよ
16:50でももう一度よく思い出してください
16:52うるせえなこっちゃ行かわしいんだよ
16:54ちょっと待ってください
16:55やめろって
16:58ついぼう
17:00ついぼう
17:02その時忍の胸を驚くべき想念がよぎった
17:21いつまでもマサトとこうして歩いていたいという思いである
17:26だがそれは千鶴子に対する裏切りだ
17:29忍は急いでその思いを打ち消した
17:32手は
17:34ごめん
17:38ごめん
17:40ごめん
17:46おう
17:48目撃者探しなんかしても無駄だぜ
17:50え?
17:51そいつは俺がとっくに当たってみたかな
17:53千鶴子が脅迫されたの見たってやつは誰一人癒しねえんだ
17:56千鶴ちゃんのことは僕がする
17:58どうして君はそう余計なことに関わり合うんだ
18:01お前には任せておけねえから
18:03お前はあてにならねえからな
18:07何だと
18:09いつかお前は千鶴子がしゃぶづけになった時に一度見捨てかけた
18:14一度裏切った奴は二度裏切る俺の経験ではな
18:18千鶴ちゃんは僕の婚約者だ
18:20二度と裏切らないと誓っている
18:22花部いくらお前でも無礼は許さんぞ
18:25いや俺だって本当にそうならなきゃいいと思ってるぜ
18:29本当に千鶴子を頼むぜ
18:32千鶴子を頼むぜ
18:46おつかれさま
18:47今日も千鶴ちゃんのためにいろいろありがとう
18:49いいえ
18:50マシトさんこそおつかれさまでした
18:52またした
18:53はい
19:02あらエリカさん
19:04あらエリカさん
19:06忍さん
19:07あなたこの頃きれいになったわね
19:09エリカさんたら
19:11女は恋をするときれいになるってほんとね
19:16あなたは今恋をしている
19:19それも恋してはならぬ人に日に日に激しく
19:23でもそれは悲劇にしか結びつかない痛ましい恋を
19:28おやめなさい忍さん
19:30何のこと
19:32私には分からないわ
19:34神様
19:48私は千鶴子さんが一日も早くかえってくることを願っています
19:52でも同時に千鶴子さんさえ二度と帰ってこなければ
19:58マサトさんといつまでも一緒にいられる
20:02そう願う気持ちもあって
20:07私は一体どうしたらいいんでしょう
20:12このままマサトさん奪ってしまいたい
20:17先生
20:30聞いてらしたんですね
20:32君は今懺悔をしているんだね
20:36私は懺悔の言葉は誰にも言わない
20:40ことまろうに千鶴子さんの恋人のマサトさんを
20:45好きでたまらなくなってしまうなんて
20:49そんな自分をどうしようもないなんて
20:52私恐ろしい女です
20:54横島な女です
20:57横島の女は自分の横島さんに気づきはしないよ
21:01マサト君はいい青年だ
21:04このところずっと行動を一緒にしている君が
21:06惹かれるのも無理はないと思う
21:08しかし千鶴子さんが牢獄で審議している今この時に
21:13マサト君を奪おうとするのは
21:15悪魔の囁きに負けた背徳の行為だ
21:18悪魔の囁き
21:20恋の苦しみに耐えられなくなったら
21:26もっと苦しんでいる千鶴子さんの身に思いを馳せて祈りなさい
21:30私も祈ろう
21:34はい
21:37神様のお力につかって
21:40マサトさえの思いを受けします
21:48この時和歌山は知ったのである
21:51千鶴子も炎の少女であるが
21:54四兄弟忍もまたうちに炎の魂を秘めた娘であることも
21:59和歌山は不安を覚えずにはいられなかった
22:03翌日忍山里の必死の要求が実り
22:11ようやく千鶴子との石鹸禁止の措置が解除された
22:15私自発的に強盗やったんじゃないかしら
22:21えっ
22:24やったんだろうやったんだろうって朝から晩まで責められると
22:28なんだか自分でもそんな気がしてくるの
22:31何を言ってるんだ
22:32いいかい
22:33君はやがて家庭裁判所の審判を受けることになるな
22:36家債は普通の裁判と違って
22:38高裁も最高裁も
22:40つまり二審も三審もないんだ
22:42大抵はただ一度の審判で処遇が決定されてしまう
22:46やってもいないことをやったなぞと言おうものな
22:48君はおしまいだぞ
22:50少年行きは間違いなしだ
22:52それでもいいわ
22:54私も疲れた
22:56しずちゃん
22:58少年に行けば
23:00お父様だってきっと私を見放すわ
23:04その方が大丸家のためにもいいのよ
23:08しずちゃん
23:09僕がついてる
23:10焼け起こしちゃダメだ
23:12どうせ私は少年行きよ
23:16しのぶさん
23:18そうなったら
23:20あなたがマサトさんと結婚してね
23:23キスコさん
23:25分かってるのよ
23:27あなたがどんなにマサトさんのことを好きだか
23:30何を言ってるの
23:33マサトさんにはあなた以外には
23:35私の遠慮はいらないわ
23:37どうか
23:39マサトさんを幸せにしてあげて
23:42しずちゃん
23:47ちずちゃん
23:49時間です
23:53ちずちゃん
23:56もう一度言う
23:58希望の二文字を忘れるな
24:02また来るからね
24:04マサトと結婚してほしいと
24:07ちず子が訴えた言葉は
24:09しのぶを電流のごとく突き刺していた
24:12今しのぶの心は
24:14人生の愛で抑えようもなく膨れ上がっていた
24:18大丸
24:24大丸
24:26おめごうとうむすめ
24:28いつまでかばうつもりなさよ
24:30南部開発なんかつぶりちまえ
24:32大丸
24:34大丸
24:36大丸
24:42大丸
24:44大丸
24:54大丸
24:56大丸
24:58君はまだこうゆえの闇に踏み迷ってるようだな
25:02小ゆえの闇と申しますと
25:04どんな賢明な人間でも
25:06子供ゆえには闇に踏み迷ったように
25:10愚かになるという意味だよ
25:12今の君はそれだ
25:14ために南部開発の株も下落する一方だ
25:18君の後援者の私としても有料に耐えん
25:24どうかね
25:26いっそこの際千鶴子さんの席を抜いては
25:30千鶴子の席を
25:32千鶴子さんと君とは血のつながりもないことだし
25:36はっきり絶縁を宣言することだ
25:40そうすれば世間も納得する
25:44お断りします
25:4618年間
25:48手塩にかけて育てた娘の
25:50席を抜くわけには
25:52しかし君
25:54我が国郵送の大企業に築き上げた
25:56南部開発の事業にひびを入れることあるまい
26:00たかが一人の強盗娘のために
26:04強盗娘
26:06竹岡さん
26:08千鶴子は強盗娘ではありません
26:10ただいまの言葉は
26:12お取り消しください
26:14悪事を働いたからこそ
26:16警察に捕まってるんだろう
26:18警察の間違いです
26:20だからこそ千鶴子は
26:22脅迫されて強盗を働いたと
26:24することなく主張しているんです
26:28私もそれを信じ
26:30大丸くん
26:34大丸くん
26:35大丸くん
26:36お誰か
26:37豪造は会長職の激務に加え
26:39千鶴子が家を出て以来の辛労の余り
26:42ついに倒れた
26:44病名は心臓神経症であった
26:48大丸くん
26:54大丸くん
26:56大丸くん
26:57起こしてくれ
26:58私には仕事がある
27:00お父さん
27:01何を言ってるんだ
27:02お前は働く好きなんだ
27:03何も考えないで少し休め
27:05少し休めそうよお医者さんもそうおっしゃってたわ 頭部回しにしてなきゃダメだって
27:13すみませんけどしばらく付き添わせてください分かった 教会の方は何とかする
27:20まさとさん ちょっと
27:24お父様の病状のことお聞きになったね ほっとしました心臓神経症というのは精神的なものが原因で心臓の機能
27:40そのものには何の障害もないそうですね 普通はそうですしかし
27:45会長の場合はその精神を痛めつけられるような出来事が続いております お医者が言うには
27:53いつ心不全や心筋梗塞へと進行しないとも限らんということです それでは毎日ということもこれも千鶴子のせいよ
28:01あの子もお父様の気持ちをずたずたにしたのよお母さんそんなことを言っている場合では 手島さんお父さんの病気の治療法はないんですか
28:10ただ一つだけあります 医者が行ったんではありません
28:14竹岡さんがそうおっしゃいました 竹岡さんがその件についてぜひとも正さんと話がしたいとかね
28:22今日の午後屋敷の方にお見えになるそうです わかりました
28:31お父さん ああすまんなしの分
28:39ん 道さん
28:42君も 邪魔するぜ
28:47お父さんに何をするつもりなの 俺は病人に手を出そうとセコい男じゃねえ
28:52大丸さんよ あんたがぶっ倒れたって聞いたんで復讐する前に死なれちゃかなわねえと思って見に来たんだ
29:00どうやら今は大丈夫そうで安心したぜ 君ちょっと待ってくれ
29:06何だい 君に物を頼めたきりじゃないが
29:13千鶴子に会ってきてくれないだろうか
29:16千鶴子に どうしても
29:19一言だけ伝えてもらいたいことがあるんだ
29:22あんた会長職だけあって人使いが荒いぜ
29:25ちょうど来た仇の俺までメッセンジャーに使ったのか そういうことならマサトに頼みだ
29:31マサトさん今 竹岡さんに呼ばれてお屋敷に帰ってるし
29:35道をさお願い お父さんの頼みを聞いてあげて
29:39冗談じゃねえ 俺は何かと札に目つけられてうっかり面は出せねえんだ
29:45ん
29:47ん
29:49あっ
29:56お父さん 今何を頼もうとしたの
30:01私が倒れたことを千鶴子が知ったらなんと
30:06自分のせいだと責任を感じて 絶望のあまり
30:11警察の言いなりになって あらぬ罪を受け入れかねないや
30:16今すでにそうしているかもしれんのだ 日の分
30:20お前でもいい 千鶴子にあって伝えてくれないか
30:25私のために信念を曲げてはならんと でも私お父さん一人にしていくわけでや彼は
30:33早く行くあっ
30:36お父さん しっかりして大丈夫 お父さん
30:42千鶴子のためか
30:50それで 父の病気の治療法とおっしゃいますの
30:53いや実に簡単なことだ お父さんに喜びを与えてあげることだよ
31:00喜び
31:01竹岡様がおっしゃいますには それはマサトさんがしのぶさんと婚約
31:06なさる以外にはないということです 何だって言う
31:10お父さんの心の中で 君は血のつながったしのぶさんと一緒に
31:15なってほしいという願いに変わりはないはずだ その願いを
31:21実現してあげることだけが お父さんを救えるんだよ
31:26冗談をおやめください 僕にはチルちゃんという婚約者がいるん
31:31です それは二人だけの約束で誰も認めているわけじゃ
31:36ない
31:39さんの婚約を大体的に発表すれば 大丸家も不良の千鶴子さんを切り捨てた
31:45とみなし 世間は一文にもなく納得する
31:50マサト
31:52私としてもかけがえのない財界人の大丸君を 失いたくはない
31:58何も言わないで 私の頼みを聞いてはくれないだろうか
32:04チルちゃんはどうなるんですか 僕はチルちゃんを絶対に裏切るわけにはいか
32:08ない でもこのままではお父様はいつ万一って
32:12ことも あなたそれでも構わないっていうの
32:17会長を見下ろしにするか シノブさんと婚約してくださるか
32:21道は二つに一つしかないんです マサトさん
32:28スマネーなうまくまぶり込ませてもらって
32:43すまねえな うまく潜り込ませててもらって
32:57いっていって お前には燃焼でフェオになったからよ
33:00はい 行くぞ
33:03はい
33:13お父さん
33:29気の毒になぁ 多分君のせいでこんなことになったんだよ
33:34あまり心配をかけない方がいいんじゃないか 何もかも白鳥しまった方がお父さんだって喜ぶよ
33:43そう 話してくれるか
33:51それじゃまず最初の銀行強盗の同期から話してもらおうか
34:01私は極を それは誘導尋問だぞ
34:05さあなぁ
34:07ああああああああああ ああああああああああああああああああああ
34:16大丸はあんたがあくまで無実を貫き通すことを願っている 俺はそれを伝えに行く
34:22どうせば 弱気を出しちゃダメだぞ
34:25ありがとう
34:29かまるは早く逃げて
34:30しのぶさんもまだともあんたをたくるために必死でやってる
34:35ここからてれるから頑張れ
34:39僕もずいぶん悩んだんだ
34:47僕もずいぶん悩んだんだ
35:01それで何と返事をしたの
35:05返事はまだしていないんだな
35:07決めたんだ
35:08お父さんの命には変えられない
35:11しのぶさん
35:13僕と婚約してくれないか
35:16さとさん
35:18いや
35:19君は僕が千鶴ちゃんを愛していることを知っている
35:22その君が承知するはずないこともわかっている
35:25だから婚約するだけでいいんだ
35:28別に結婚しなくたっていい
35:29婚約だけ
35:31僕らの婚約でお父さんの病気が解放に向かったら婚約は解消するんだ
35:35そうすれば千鶴ちゃんも傷つかずに済む
35:39どう考えてもそれ以外方法はないんだ
35:42この時しのぶの心は
35:45まさとを奪えという悪魔のささやきで満たされていた
35:49何をするんだ
35:52まさとさん
35:53結婚しようってことは
35:55女が一緒のうちにめったに聞く言葉じゃないのよ
35:58それが形だけだなんて
36:01馬鹿にしないで
36:03婚約するのならするで
36:05どうして本気で言ってくれないの
36:07しのぶさん
36:09私だって女よ
36:12私がまさとさんのことをどう思ってるか
36:15まさとさんだって知ってるでしょ
36:18千鶴子さんのためと思ってこらえてきたけど
36:22私もう我慢できないの
36:25まさとさん
36:27私のこと
36:28好き
36:29嫌い
36:30どっち
36:32君はどうかしてる
36:34落ち着くんだ
36:36答えてくれないのね
36:38まさとさんの手大嫌いよ
36:40もう二度と会いたくないわ
36:42しのぶさん
36:44そりゃ
36:47僕だって君のことが好きだった
36:50君がこのうちに来てからずっと
36:53まさとさん
36:55でもね
36:57僕には千鶴ちゃんがいる
37:00言わないで
37:01千鶴子さんのことは言わないで
37:04千鶴ちゃんにすまない
37:09こんなことしたら
37:11僕らは地獄に落ちる
37:14地獄に落ちるのなら
37:15私も一緒に落ちるわ
37:17千鶴さん
37:19愛してる
37:21しのぶさん
37:23君は
37:41君は
37:41見え
37:42君は
37:43君は
37:43君は
37:45君は
37:49君は
37:51君は
37:51君は
37:51これでいいのよ
37:59これで大丸家も南部開発も安泰だわ
38:04なんだかやけに元気だね
38:15昼から彼氏が面会に来んだってさ
38:19時間です
38:24ただいまより大丸雅人と松本忍さんの
38:38婚約発表の記者会見を行います
38:40突然のご婚約ですが何か特別な理由でも
38:46いやこれは前々から決まっていたことです
38:50それで式の一人はいつですか
38:52まだ詳しい一人は決まっていません
38:55大丸雅人も父親として
38:58お二人の婚約を祝福しておられる
39:00忍
39:01それは言うまでもありません
39:02これは
39:03忍さん今の気持ち聞かせてもらえませんか
39:06はい
39:07よろしいです
39:09まずは
39:11今の大丸雅人の後を進めること
39:14まだそういうことであり
39:16今では間もなく正解です
39:17きつい
39:20あいつら
39:22私に隠れてあんなことをするとは何事だ
39:28私が喜ぶとでも思っているのか
39:31ええそう思いますわ
39:33体が心に嘘をつきませんわ
39:36先ほどの心電図の検査でも
39:38あなたの心臓の具合ずっと良くなっておりましたのよ
39:42内心
39:43二人の婚約を喜んでらっしゃる証拠じゃありませんの
39:46しかし千鶴子がこのことを知ったら何とも
39:49計り知れないほどのショックを覚えるに違いない
39:52手順君
39:53記者でも呼んでくれ
39:55私がこの婚約を認めていないことを発表するんだ
39:58それは不可能です
40:00ご尽力くださった竹岡さんの皮に泥を塗ることになります
40:04お前
40:13やっぱり千鶴子を裏切ったな
40:16あんたもあんただ
40:20あんたが女でなかったら俺は死ぬほどぶん殴ってやりたい
40:23殴るんなら僕を殴れ
40:26忍さんは僕の頼みを聞いてくれただけだ
40:29お父さんの命を救うために
40:31それもあるだろうが要するに言い訳を
40:33千鶴子が
40:36千鶴子がかわいそうじゃねえかよ
40:39やめて
40:44マサトさんは私が好きだと言ってから婚約したのよ
40:47殴るんだって私を殴って
40:49好きなら千鶴子を裏切ってもいいってのか
40:51てめえらけだものだ
40:54道を
40:57しのごさんたちは確かに間違いを犯したかもしれない
41:00しかしなそれが間違いだと分かっていても
41:04私は自分の心をどうしようもない時がある
41:06その心を抑えるのが人間でもないじゃないか聞こう
41:10マサトさんの言い名付けであった千鶴子さんを好きになった
41:14それもそうなろうと思ってなったのか
41:16そうじゃないだろう
41:17自分で自分の心の動きをとどめようがなかったはずだ
41:21今のしのごさんとマサト君と同じようにだ
41:25聖書にもこうある
41:30まず罪なき者が石で打てと
41:36マサト
41:40どこへ行くんだ
41:41千鶴ちゃんに会いにです
41:43面会の約束があるんです
41:44何
41:45よくおめおめえと顔が出せるの
41:48千鶴ちゃんを救いたいという僕の気持ちに変わりはない
41:51それにしのぶさんと婚約したことを隠し立てはできない
41:55僕ははっきり告げるべきなんだ
41:58私も行きます
41:59だが千鶴子に何と言って話すべきか
42:11しのぶもマサトも思い悩んでいた
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