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ショートトランスクリプション
00:00:00太平洋上に浮かぶ小さな島、伊予島。
00:00:07今から61年前、この島で壮絶な戦いが繰り広げられました。
00:00:16太平洋戦争を巻き、この島は日米の激戦地となりました。
00:00:22アメリカ軍が5日で陥落できると考えていた戦いは、
00:00:25日本軍の抵抗により、36日間にも及び、
00:00:29およそ2万人の日本兵が帰らぬ人となりました。
00:00:35玉砕の島、伊予島。
00:00:37避けることのできない死と向き合いながら、
00:00:39戦い続けた兵士たちを支えたもの。
00:00:43それは家族と交わした手紙でした。
00:00:47最近、とんと頼りが来ないので寂しいです。
00:00:51田植えが終えたら、子供たちの写真、頼む。
00:00:55お父さんは大元気ですから、安心しなさい。
00:01:00伊予島の兵士たちと家族を結ぶ手紙を届けた、
00:01:04一人の若者がいます。
00:01:07伊予島では、2万人の兵士が本土からの手紙を待っています。
00:01:10せめて手紙だけでも。
00:01:12愛する人の顔が見たい。
00:01:15声が聞きたい。
00:01:19携帯電話もメールもない時代、
00:01:21兵士たち一人一人のちぎれそうな心を支えた手紙。
00:01:25思いを込めた手紙だ。
00:01:28はい。
00:01:31アメリカ軍に囲まれ、孤立のような伊予島に、
00:01:34若者は命をかけて手紙を届けたのです。
00:01:37アメリカ軍に囲まれ、2年が経とうとしていた昭和18年。
00:01:56日本は戦局の悪化に伴い、学生を兵隊に徴収する、学徒動員を決定。
00:02:04それまで徴兵を免除されていた学生も、続々と戦場へ駆り出されていった。
00:02:08その渦中に、僕はいた。
00:02:15学生の多くが、戦争に遺産で志願していた。
00:02:29自分が戦うことなど、想像していなかった僕も、時代の渦に巻き込まれていた。
00:02:34元々が変身くらいなら、後ろ足を持っている。
00:02:38お前たちも晴れて、火事がいいか。
00:02:41ほら動くんねんねん。父ちゃん、痛いから。
00:02:44ほら動くと耳まで切っちゃうべ。
00:02:47耳までかよ。
00:02:48ひひひ。心配するな。
00:02:50あなた。
00:02:52何そんなん。世の末みたいな顔してんだ。
00:02:56んだけんちょう。
00:03:00まさやしは兵隊で行ってられるんだが。
00:03:02まったく大丈夫だ母ちゃん
00:03:06同じ海軍でも内地勤務に応募するんだから
00:03:09だから前線にはきっと行かないです
00:03:12甘いちろいこと言って
00:03:16やっと
00:03:18大丈夫だ
00:03:22ここに見り見ろな
00:03:28ところが実際に配属されたのは
00:03:30三重県の鈴鹿航空隊
00:03:32最前線で戦う戦闘機の具になるための
00:03:36厳しい訓練が待っていた
00:03:38もうダメです
00:03:45何でその様
00:03:48大学までがつまってご両親に対して
00:03:50恥ずかしい玉のが続けろ
00:03:52九十八
00:03:54赤猿のやつ
00:04:00それと狐だ
00:04:03似てる似てる
00:04:06ここの教官を見てると
00:04:08動物園にいる気分になってくるよ
00:04:10あれで
00:04:11鈴鹿動物園だ
00:04:13鈴鹿動物園
00:04:14それいいや
00:04:14小物2匹
00:04:16大物はおらんか
00:04:19せっかく帰ったんだ
00:04:26もう少し見せてごらん
00:04:29はっはっは
00:04:41ようにとる
00:04:42お前たちの観察力はなかなかなものだ
00:04:48ただし
00:04:49私が後ろにいたのに気づかなかったのは
00:04:52これはまずい
00:04:54戦闘機乗り食べ物
00:04:56たとえ
00:04:57いたずらをしていても
00:04:59広報六次方向への注意を怠ってはいか
00:05:02いいな
00:05:04はい
00:05:05一丸司令
00:05:19諸君ら
00:05:23輝かしき未来の
00:05:26帝国海軍軍人たる者
00:05:28一丸里之介海軍少将は
00:05:30帝国海軍史上初の夜間飛行を成し遂げた
00:05:33戦闘機乗りの草分けで
00:05:35後進の指導に熱心に当たっていた
00:05:37帝国海軍軍人たる資格を
00:05:40当時はここ
00:05:42鈴鹿航空隊の司令官でもらった
00:05:44いいね
00:05:49そこの学生
00:05:55はい
00:05:57一式立候の弱点を述べてみよう
00:06:00えっと
00:06:02長所は習いましたが
00:06:05弱点は習っておりません
00:06:07バケモン
00:06:08伊加諸君
00:06:09航空機を持って戦闘に臨むとき
00:06:13最も留意すべき点は
00:06:17搭乗機の弱点である
00:06:21一式立候の最大の弱点は
00:06:26防弾装備にある
00:06:29このことは
00:06:31しっかりと
00:06:32頭に入れておくように
00:06:34いいな
00:06:38はい
00:06:39最後に
00:06:42諸君に一つ
00:06:43言っておきたいことがある
00:06:46この戦争は
00:06:48やがて終わる
00:06:50故に
00:06:53命を
00:06:56無駄にするな
00:06:57いよ
00:07:06一丸司令官との出会いが
00:07:20僕の人生を変えることになる
00:07:22僕の人生を変えることになる
00:07:28はい
00:07:30じゃあ皆さん気をつけ
00:07:32家族全員の写真なんて久しぶりですね
00:07:38そうだったかな
00:07:40海軍では厳格な指導者として恐れられた一丸でしたが
00:07:44私たちにとっては優しい父であり
00:07:47良き夫でした
00:07:49うーん
00:07:51酸っぱい
00:07:52こっちは甘い
00:07:53よし
00:07:54どっちかな
00:07:59うまい
00:08:00こっちはこっちは
00:08:01よし
00:08:06ちょっと甘い
00:08:07みえこったらさっきからむいてばっかりで
00:08:10ちょっとしか食べてはしないじゃない
00:08:12この時
00:08:15すでに一丸は
00:08:16用事場への不倫を命じられていたのです
00:08:21行ってまいります
00:08:22行ってまいります
00:08:25春子
00:08:26どうした
00:08:27お父様が見送ってくださるなんて
00:08:28珍しいと思って
00:08:31そうか珍しいか
00:08:33それじゃあ雨が降るに違いない
00:08:34傘を持ってきなさい
00:08:36いえ
00:08:38みえこ
00:08:39ちょっと来なさい
00:08:45お母様の言うことよく聞くんだよ
00:08:48はい
00:08:53それでは行ってまいります
00:08:56行ってらっしゃい
00:09:02行ってきます
00:09:03行ってきます
00:09:34全員が笑顔で収まった家族写真
00:09:46全員が笑顔で収まった家族写真
00:09:59これが私たちの最後の写真となりました
00:10:02イチマルが海軍司令官として
00:10:08イオジマに赴任した昭和19年夏
00:10:12グアム裁判が制圧され
00:10:14日本の戦局は一層厳しくなりました
00:10:17アメリカはそこにB-29を配備し
00:10:22日本本土への爆撃準備を開始します
00:10:24アメリカの次の目標はグアムサイパンと東京の中間地点にあるイオジマでした
00:10:36日本にとってこの島は本土を守る最後の拠点となったのです
00:10:41すでにイオジマでは幾度かの爆撃を受け
00:10:50滑走路の至る所で補修作業が行われていました
00:10:53ふだるような暑さの中で食料や弾薬も乏しく
00:10:58湧き水さえありません
00:11:00この島の劣悪な環境は2万を超える兵士たちを日々苦しめていました
00:11:06水飲みてぇ
00:11:10この島はマクモに雨の降られるんだよ
00:11:13ここへ来てから一度も来てるぞ
00:11:16東京を南へ1200キロ
00:11:18太平洋のこと
00:11:19これは61年前のイオジマの様子を伝えたニュース映像です
00:11:24水不足に苦しむ兵士たちは一生瓶を木にぶら下げ
00:11:28朝露までも飲んでいました
00:11:30さらにアメリカと十分に戦うだけの兵器もありませんでした
00:11:35そんなイオジマにイチマルは赴任したのです
00:11:38ユーグルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルル
00:12:08海軍司令官、一番少将閣下のご同尺である!
00:12:15司令官閣下に、敬礼!
00:12:38うわぁ!
00:12:43司令官閣下の前で何やってるか?
00:12:45内地からお運び下さった貴重な補給物質を大切に遭え!
00:12:48はい!
00:12:50閣下、見苦しい割れ様めをお見せして、申し訳ありません!
00:12:54ただ、このところ、敵の攻撃が激しく、輸送機が満足に到着しておりませんもので...
00:13:00ところで、赤田昭雄さん。あのヤグラ、あれは何のためにあるんだ?
00:13:05はい、敵機の来週を警戒する監視庁です
00:13:08だったらあの兵はなぜ空を見てごらん
00:13:10航空機は地を張っては飛ばんぞ
00:13:13も、申し訳ありません
00:13:14おい、はい
00:13:16ほら、お前、旅行を監視しておる
00:13:21申し訳ございません
00:13:23失礼しました
00:13:25敵E29の配備は年内には100機を超す
00:13:31来年には150
00:13:33いや、200機を超すかもしれん
00:13:36そうなると本土爆撃は近い
00:13:39今やこの島は祖国を守るための最後の砦だ
00:13:45肝に銘じよう
00:13:48はい
00:13:49失礼します
00:13:51野戦有名の中村です
00:13:54ご苦労様です
00:13:55ありがとうございます
00:13:57こちらが内地宅の手紙です
00:14:00どうかよろしくお願いいたします
00:14:01了解しました
00:14:03はい
00:14:05すぐに郵便所で仕上げしますので
00:14:14待っててください
00:14:15斉藤、はい、行くぞ
00:14:17はい
00:14:19内地からの手紙だけは
00:14:22唯一兵隊たちの楽しみでして
00:14:24浜田山方面です
00:14:26わかりました
00:14:27すぐ届きますから
00:14:28待っててください
00:14:29ちょっと待っててください
00:14:30ちょっと待ってください
00:14:32落ち着いて
00:14:33お待ちしてください
00:14:34すぐ詰まります
00:14:34ちょっと待って
00:14:35待ってください
00:14:36お待ちしてください
00:14:37お待ちしてください
00:14:39当時、戦地と故郷の家族を結ぶ手紙は
00:14:42軍事郵便と呼ばれ
00:14:43無料で届けられていました
00:14:45そこで働く野戦郵便局員は
00:14:48内地から派遣され
00:14:49頼りを待ちわびる兵士たちから
00:14:51どこへ行っても歓迎されました
00:14:53また、食料不足に悩む
00:15:00洋島には
00:15:0015歳以下の少年たちが動員され
00:15:03野菜作りなどに重視していたといいます
00:15:05親元を離れ
00:15:13遠い戦地で暮らす少年たちにとって
00:15:15故郷からの手紙は
00:15:18何よりも心の支えとなりました
00:15:20気をつけ
00:15:28本日着任された一丸司令官閣下である
00:15:35どころ
00:15:37創業を続けてくれ
00:15:39最近ここも爆撃が激しいため
00:15:43現在構築中の地下司令室へ引っ越しの準備です
00:15:46その頃、岩島では
00:15:50アメリカ軍の上陸に備え
00:15:52地下壕が掘られていました
00:15:54深さ20メートルに穴を掘り
00:15:57全長18キロに渡る地下要塞を築くというものでした
00:16:01中に潜んで
00:16:03敵の攻撃から身を守り
00:16:05戦いをできるだけ
00:16:06長引かせるという作戦でした
00:16:08そのため
00:16:13岩島には本土から次々と
00:16:16補充兵が送り込まれました
00:16:17この時期
00:16:27岩島に集められたのは
00:16:2930代から40代の中年の男の人たちばかりで
00:16:32中には銃の扱い方も知らない人もいました
00:16:36気温が60度にもなる地下で
00:16:41彼らに与えられたインゴは
00:16:43ひたすら穴を掘るということでした
00:16:45何よりも彼らを苦しめたのは
00:16:48耐えがたい喉の渇き
00:16:50一日に水筒1本だけの水で
00:16:56過酷な作業をしなければならなかったのです
00:16:59艦島に潸した
00:17:17ああああああ
00:17:23さあ
00:17:25水田の似ていだ
00:17:27やめろ
00:17:40異様のドルーズだぞ
00:17:41これ
00:17:42海軍司令官1万小小学科の調査である
00:17:48ご苦労である
00:17:52藤井をかけているとは思うが
00:17:56広告の明暗を分けるときだ
00:17:59一刻も早く地下号を完成させてくれ
00:18:03はい
00:18:0361年前に兵士たちが苦労して築いた地下号とは
00:18:23どのようなものだったのでしょうか
00:18:25今回政府の特別の許可を得て
00:18:31一丸たちがいた
00:18:32海軍地下司令部号に入ることができました
00:18:35司令部号の
00:18:36地下号ですか
00:18:38テレビカメラがこの中に入るのは初めてのことです
00:18:46この地下号は全長およそ200メートルに及びます
00:18:531日の作業で掘れる距離はわずか1メートルだったといいます
00:18:58中には防毒マスク
00:19:01そして無線機など当時使われたものがそのまま残されていました
00:19:07このドラム缶は水不足に苦しむ兵士たちが
00:19:15雨水を貯めるために使ったものです
00:19:17これで雨水を貯めてください
00:19:21そして
00:19:25このベッドは一丸が使っていたものです
00:19:34この部屋に夫はいたのです
00:19:36全ての兵士たちによる穴掘り作業は
00:19:42昼夜を通して行われました
00:19:44伊予島から生還した大曲さんは
00:19:50過酷な作業を今でも覚えています
00:19:52全部栄養支柱になっちゃうんです
00:19:55そういう体でそういう仕事をやるからね
00:19:58全部倒れちゃうんですよ
00:20:01それでね
00:20:02これはね
00:20:03僕もこれやっていたらね
00:20:05もう全部戦争しないとね
00:20:07全部兵隊がもう全滅するんじゃないか
00:20:10昭和19年10月
00:20:16フィリピンのレイテ沖海戦が僕の名人だった
00:20:19この戦いで日本は多くの戦力を失い
00:20:24仲間の航空兵たちが次々に戦死した
00:20:27一式陸航の基調を任された僕は
00:20:36ここで初めて戦うことの恐ろしさを思い知らされた
00:20:39僕は命からがら日本に戻った
00:20:44そして鈴鹿航空隊時代からの友人
00:20:48上野と再会した
00:20:49根本
00:20:51上野
00:20:56根本
00:20:58そっか
00:21:00レイテか
00:21:01よく戻ってこれたな
00:21:04レイテでは
00:21:06友軍がたくさんやられたよ
00:21:08なあ上野
00:21:12こんな戦争に何の意味があるんだ
00:21:16戦争で死ぬなんてまっぴらだ
00:21:21そうだな
00:21:25戦争さえなければな
00:21:28やりたいこといっぱいあったのにな
00:21:32絵画学校に通って
00:21:35パリに留学して
00:21:37街角のカフェで
00:21:38うるわしのパリ娘と芸術を語ってさ
00:21:40たまにはお前も遊び来い
00:21:45ちょっと手狭の部屋だけど
00:21:47お前一人ぐらいなら止めてやる
00:21:49あ、でも彼女がいたら遠慮するんだぞ
00:22:04何本
00:22:04ここで俺たちが逃げ出したら
00:22:09結局
00:22:10俺やお前の代わりに
00:22:14誰か死ぬ
00:22:15それが戦争なんだよ
00:22:20上野
00:22:21絵を描くことが大好きだった上野さん
00:22:28根本さんにとって厳しい訓練を共に乗り越えた親友でした
00:22:35全ての組み合わせが決まったところで
00:22:42我が手にも出撃要請が下った
00:22:44これから発表するペアには
00:22:46岩島周辺に出没する
00:22:47敵艦隊への来撃を命ずる
00:22:50出発は明日早朝
00:22:51それでは発表する
00:22:53まず上野ペア
00:22:54はい
00:22:55鈴木ペア
00:22:56はい
00:22:57選ばれたペアは今晩十分に休養を取り全雷を尽くせ
00:23:02その他の者も次への備えを怠るな
00:23:04以上
00:23:04俺が先になった
00:23:18ああ
00:23:20必ず戻ってこいよ
00:23:34しかし上野さんは戻っては来ませんでした
00:23:52岩島へ緊急物資輸送の要請が下った
00:24:01先日飛び立った連中が一騎も戻らなかったことは知っておるか
00:24:05はい
00:24:06戻らなかったところがたどり着いた者もおらん
00:24:10ただの一騎もだ
00:24:12あの精鋭部隊を持って人もだ
00:24:16ともかく島では物資がなく
00:24:19おそらく兵士たちは弱っている
00:24:21お前たちが頼りだ
00:24:22今度こそは何としてでも成功させてくれ
00:24:25はい
00:24:26海軍司令部が地下号への移動を始めていました
00:24:35この通信室
00:24:38はい
00:24:38失礼します
00:24:42おお
00:24:43喜べ
00:24:45もうすぐ武士が来るぞ
00:24:47はい
00:24:48ありがとうございます
00:24:49失礼しました
00:24:51手紙だ手紙だ手紙だ手紙だ
00:24:55近いのうちに武士が来るぞ
00:24:57おお
00:24:57手紙だ
00:24:58斉藤
00:25:03うろこめ
00:25:04武士が来るぞ
00:25:06手紙もですか
00:25:07はい
00:25:07ほらみんなに報告しろ
00:25:10はい
00:25:10その説はご丁寧
00:25:16兵士たちは家族にあって手紙を書き始めました
00:25:20ここに伊予島の兵士たちが家族にあてた200つの手紙があります
00:25:30ふるさとを懐かしむ兵士から両親へ
00:25:35今年は裏の柿の木は実りましたか
00:25:41秋ともなると内地のあの澄み切った青空
00:25:45果実などを思い出します
00:25:47お元気でいらっしゃいますか
00:25:49最近トント頼りが来ないので寂しいです
00:25:53ピアノを愛した兵士から母親へ
00:26:01いつもながらお母様の心配している顔が目に浮かびます
00:26:06笑っていきますから安心してください
00:26:09戦いです
00:26:11人も草も木も山も
00:26:13みな戦いです
00:26:14私もその戦いに行きます
00:26:18松本
00:26:26佐賀の唐津か
00:26:27はい
00:26:28一丸司令官学科と同居です
00:26:32そうか
00:26:33一丸閣下も唐津だったか
00:26:36はい
00:26:37戦闘機の
00:26:40神様と言われた方です
00:26:43しかし
00:26:46島には今
00:26:48戦闘機が
00:26:5010機もない状況です
00:26:52閣下の気持ちは
00:26:55どんなでしょうか
00:26:58そうだな
00:27:02赤田少佐
00:27:06これから洋島は
00:27:09一体どうなるんでしょうか
00:27:11難しいことを聞くな
00:27:16はい
00:27:18戦地からの手紙は
00:27:39全て検閲を受け
00:27:41不認知など軍の機密に触れる内容があると
00:27:44黒く塗りつぶされました
00:27:45検閲を担当していたのは
00:27:47通信参謀の村上さんでした
00:27:49急に手紙は増えまして
00:27:52検閲お願いいたします
00:27:53その山が検閲済みの分だ
00:27:55はい
00:27:56それでは私はこれで
00:28:01後ほど伺います
00:28:02失礼します
00:28:09いや
00:28:12だいぶあるな
00:28:13はい
00:28:14量が多いのは構いませんが
00:28:16秘密保持が緩くて困っております
00:28:17堅苦しい真似はいい
00:28:19座りなさい
00:28:21はい
00:28:22では失礼いたします
00:28:24なあ村上参謀
00:28:28はい
00:28:29ことによると今度の便が最後になるかもしれん
00:28:35となれば
00:28:36これらは最後の手紙
00:28:38つまり遺書になる
00:28:41遺書
00:28:42これも頼むぞ
00:28:49はい
00:28:50お疲れいたします
00:28:52村上さんも
00:28:58しっかりと検閲しろ
00:29:02はい
00:29:03以上か
00:29:15検閲
00:29:44私も時子も元気でいるね
00:29:45ケンイチは自転車に乗れるか
00:29:48局の前から東の方に転がすとすぐ乗れるようになる
00:29:53乗れるようになったら知らせ
00:29:55自転車はよく手入れすること
00:29:59時子は手伝ってやりなさい
00:30:01みんな勉強し
00:30:03手伝え
00:30:04こちらはとても元気だから安心してくれ
00:30:12昭和20年2月
00:30:13アメリカの激しい攻撃で
00:30:16伊予島は孤立化
00:30:17本土からの輸送機が次々と撃ち落とされていた
00:30:20アメリカの伊予島上陸作戦が目前に迫っていた
00:30:25その頃
00:30:27伊予島への緊急物資輸送の命を受けた
00:30:30一番機がランポーへ変身しておりますが
00:30:33我が機も追わなくてよろしいでしょうか
00:30:34このままでいい
00:30:36進路右3度変身
00:30:37進路右3度変身
00:30:39スミス島がそろそろ見えてくるはずですが
00:30:45砂というよりも岩だからな
00:30:47見落としたか
00:30:49心配するな
00:30:51このまま投降度を保ち直進
00:30:53はい
00:30:54投降度確認要素
00:30:56要素
00:30:57初めての伊予島
00:31:00無事にたどり着けるか不安だった
00:31:04前方に島陰発見
00:31:07伊予島です
00:31:10やった
00:31:13やり渡り軍隊士
00:31:15着陸対戦に入ろう
00:31:27火葬路の足場が悪いぞ
00:31:33注意しろ
00:31:33はい
00:31:34斎藤 北斗
00:31:41はい
00:31:41何やってるの大切な手紙を
00:31:44はい
00:31:44俺は先行くから
00:31:46はい
00:31:46おい
00:31:50おい
00:31:51おい
00:31:52こりゃお祭り騒ぎだ
00:31:54大根だ
00:32:10大根があるぞ
00:32:11焼夷
00:32:15野生郵便の中村です
00:32:18おかげさまで
00:32:19久しぶりに仕事ができます
00:32:21根本です
00:32:22それはよかった
00:32:23内地当ての手紙を
00:32:25朝で持ってきますので
00:32:26よろしくお願いします
00:32:27わかりました
00:32:28はい
00:32:29手紙だ
00:32:34手紙だ
00:32:35手を出さないでください
00:32:36ちゃんと指示し分けします
00:32:38総員成立
00:32:45任務ご苦労であった
00:32:48はい
00:32:49ありがとうございます
00:32:49赤田
00:33:19どうか
00:33:20あのー
00:33:43よかったらどうぞ
00:33:47どうぞ
00:33:49これも僕のもどうぞ
00:33:52ありがとうございます
00:33:53ごめんなさい
00:34:10本物のごめんなさい
00:34:12武器も食料もない
00:34:21なんて戦長なんだ
00:34:42バカマン
00:34:4410閣下
00:34:4910閣下
00:34:51攻撃704飛行隊根本将尉です
00:34:56ご苦労だった
00:34:58はい
00:34:59あの
00:35:01鈴鹿練習航空隊で訓導を受けた
00:35:04根本です
00:35:05あの鈴鹿動物園か
00:35:10はい
00:35:11そうか
00:35:13後方六次方向への用心を 怠らなかったようだね
00:35:17相棒はどうした
00:35:19それが
00:35:20上野はこの前の出撃で
00:35:24そっか
00:35:27君
00:35:31この一式陸上攻撃機
00:35:34これはいい戦闘機だ
00:35:36この機は
00:35:38最新の電端を装備しているのか
00:35:40はい
00:35:42一式陸航の弱点であるボーダー装備も
00:35:44厚いゴムを翼の下に貼り付け
00:35:46改善されています
00:35:47この島はね
00:35:49度重なる攻撃でまともな戦闘機など
00:35:52ないにしとし
00:35:53だから君
00:35:55戦闘機の身の進化は
00:35:58戦闘機を失った時にこそ
00:36:00問われるんだ
00:36:01はい
00:36:03戦闘機に乗って10年目
00:36:15訓練中に事故を起こしてね
00:36:17将来ある若者に大怪我を負わせて
00:36:20俺は二度と戦闘機には乗れない体になってしまった
00:36:25いや
00:36:27伊予島は初めてか
00:36:28敵の上陸は近い
00:36:31一刻も早く決戦の準備を進めればいいか
00:36:34この島の兵士たちのこと
00:36:45身に焼き付けておけよ
00:36:47はい
00:36:48この島で彼らは
00:36:52祖国の石杖となる
00:36:53わけして
00:36:57無駄死にではない
00:36:59この島を取られたら必ず
00:37:01今度は焼けの腹となる
00:37:04何としてもこの島だけは守り抜く
00:37:10この戦争も今に終わる
00:37:17お前が祖国の未来のために生きろ
00:37:22命を無駄にするなよ
00:37:29はい
00:37:32あのもう少し待ってもらえませんか
00:37:38内地あての手紙を相棒が持ってくるんです
00:37:40お願いします
00:37:40ともかく急いでください
00:37:42グスグスしてるとこの気まで敵機の標的にされてしまいます
00:37:44終わりましたよろしくお願いします
00:37:45寝本将尉
00:37:50傷病兵を乗せてもらいたい
00:37:53はい
00:37:53しかしこんな大人数は
00:37:55乗れるだけで構いません
00:37:56頼みます
00:37:57分かりました
00:37:59みんな手に立ってくれ
00:38:01はい
00:38:02もう無理です
00:38:15すいませんがここまでです
00:38:18みなさん必ず戻ってきます
00:38:21もうしばらくの間
00:38:23辛抱してください
00:38:24グスグス
00:38:29カッカー退去
00:38:30根本
00:38:31もういて
00:38:32はい
00:38:34入手
00:38:35あカッカー
00:38:39カッカー
00:38:40すいません
00:38:41ともかく参考まで
00:38:42分かった
00:38:43いつも
00:38:43さらに
00:39:13サイドー!
00:39:21ガチャガチャ!
00:39:35ガチャガチャ!
00:39:37ガチャガチャ!
00:39:43ガチャガチャ!
00:39:45ガチャガチャ!
00:39:47ガチャガチャ!
00:39:49ガチャガチャ!
00:39:51ガチャガチャ!
00:39:53ガチャガチャ!
00:39:55ガチャガチャ!
00:39:57ガチャガチャ!
00:39:59ガチャガチャ!
00:40:01ガチャガチャ!
00:40:03ガチャガチャ!
00:40:05ガチャガチャ!
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00:40:09ガチャガチャ!
00:40:11ガチャガチャ!
00:40:12お待ちしております。
00:40:42お待ちしております。
00:41:12お待ちしております。
00:41:42お待ちしております。
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00:43:36お待ちしております。
00:43:38お待ちしております。
00:43:54郵便で
00:43:55はい
00:43:56数日後手紙は送り返されてきました
00:44:08伊予島への輸送が中止となったのです
00:44:12私と一丸を結ぶ唯一の糸が断ち切られました
00:44:24根本さんによって届けられた2月10日付のこの手紙が
00:44:28一丸からの最後のものとなりました
00:44:31昭和20年2月19日
00:44:41アメリカ軍はついに伊予島上陸を決行します
00:44:442万人の日本軍に対し上陸したアメリカ軍は6万人
00:44:50アメリカ軍は一気に海岸線を制圧しました
00:44:55そしてその4日後には島の南端にある
00:45:01すり鉢山に清浄機を掲げます
00:45:03この写真は伊予島の激戦を物語る
00:45:09最も有名な1枚となりました
00:45:11塚田部屋入ります
00:45:14はい
00:45:14伊予島は物資輸送止めと決まった
00:45:25手紙はどうするんですか
00:45:29消費
00:45:29伊予島では2万人の兵士が本土からの手紙を待っています
00:45:35せめて手紙だけでも
00:45:37あの島には祖国のために戦う仲間たちがいるんです
00:45:44お前たちには伊予島援護のため爆撃を命ず
00:45:50友軍のいる伊予島を爆撃しろとおっしゃるんですか
00:45:57島の南側はすでに壊滅状態だ
00:46:00容器を散き出す
00:46:01敵のいる南側を爆撃しろ
00:46:04出発は明日午後
00:46:05はい
00:46:09根本文大臣
00:46:16何されてるんですか
00:46:19あの島には
00:46:22ポキオマ戦士たちがたくさんいる
00:46:24しかし
00:46:25今回の任務は爆撃です
00:46:27もう一度
00:46:31手紙を届けたいんだ
00:46:32その頃
00:46:37私たちの一式立行は
00:46:39再び伊予島を目指し
00:46:40初めての夜間飛行に挑んでいた
00:46:42青ヶ島通過
00:46:455度を左返信
00:46:475度を左返信
00:46:484を揃おう
00:46:52鳥島の島影を確認
00:46:55よし
00:46:57鳥島上空で2度左
00:46:58了解
00:47:00鳥島上空で2度左
00:47:01左
00:47:07木更津基調理入電です
00:47:09石切りっ子到着予定
00:47:11援軍です
00:47:12おお
00:47:13我々はまだ見捨てられてはいないそう
00:47:15夜間飛行になるな
00:47:2211時方向に光のようなものが見えます
00:47:25光?
00:47:26おい佐藤
00:47:2811時方向にやるのは何だ
00:47:30izen
00:47:36を
00:47:49洗っている
00:47:54しんばく
00:47:58ナトルが死んだぞ!
00:48:05爆弾投下準備!
00:48:07爆弾投下準備完了!
00:48:09爆弾投下準備!
00:48:30爆弾投下!
00:48:35落ちたか!
00:48:39手紙を
00:48:45手紙を落とす場所を探す
00:48:50戦いしてくれ
00:48:51頼む
00:48:53佐藤平様が
00:49:02佐藤
00:49:07しっかりしろ佐藤
00:49:09大使
00:49:11大丈夫か
00:49:12大丈夫です
00:49:14すいません
00:49:16引き上げるぞ
00:49:19これは根本さんの乗る一式陸航に
00:49:28アメリカ軍が一斉に砲撃をした時の写真です
00:49:31夜空に向かって伸びる光が
00:49:34無数の弾の後です
00:49:36奇跡的に岩島から戻れた攻撃機は根本さんたち一機だけでした
00:49:42この時の搭乗員だった佐藤さんはこう振り返ります
00:49:50光が見えたんだよね
00:49:53夕刀の
00:49:55光が見えたんですか
00:49:57これが夕刀だなと
00:49:59武者振るという話があるけどね
00:50:02本当に私は武者振るしたのやる時は
00:50:04体が震えたんですよ
00:50:06武者振るってこんなもんかな
00:50:08報告いたします
00:50:14二丸二丸
00:50:15勇軍一式陸航の爆撃あり
00:50:17敵部隊損傷陣大の模様
00:50:19デカした
00:50:20撤着陸は強行したのか
00:50:23北方に遠ざかったとのことです
00:50:27やはり無理だったか
00:50:29必ず航空隊基地に
00:50:32打電しろ
00:50:33我へ
00:50:36ごご支援を感謝し
00:50:39はい
00:50:40ネモス将尉
00:50:54陽島から伝聞だ
00:50:56陽島から
00:51:03我
00:51:06航空支援を
00:51:09感謝す
00:51:11陽島
00:51:12一丸
00:51:14いてるぞ
00:51:16閣下は
00:51:20拳でしたか
00:51:26上陸から5日目
00:51:32島の南側を
00:51:34制圧したアメリカ軍は
00:51:35北に向かって進みます
00:51:37しかし
00:51:38日本軍は島に
00:51:39張り巡らした地下壕に潜り
00:51:41戦いを自給船に
00:51:42持ち込んだのです
00:51:43この作戦は
00:51:49日本軍にとっても
00:51:51長く
00:51:52苦しいものとなりました
00:51:53本当の地獄は
00:51:55ここから始まったのです
00:51:57地獄は
00:52:27お父様に行け!
00:52:28さあ!
00:52:30しかしは…
00:52:33どうぞ…
00:52:38今…今水やるだな…
00:52:53あっあっ、何だって?
00:52:56荒里の桜んぼ、腹いっぱい、痛い。
00:53:02桜んぼが食えるよ。
00:53:06深く、漆黒。
00:53:11山から、山寸っぺんに。
00:53:15お前や、似合わないけどな。
00:53:26寺島。
00:53:36あ、あ、寺島。
00:53:39桜んぼ、食うんだろ。
00:53:42死ぬな。
00:53:45死ぬなよ。
00:53:47寺島。
00:53:56お前、天神、まだ泣いてないじゃないか。
00:54:10寺島。
00:54:15照らすな!
00:54:16寺島の兵士たちの心は、いつも家族のもとにありました。
00:54:2739歳の父から、疎開先の娘たちへ。
00:54:31お父さんのところは、まだまだ暖かです。
00:54:34羨ましいでしょう。
00:54:36けれども、飲む水はありません。
00:54:39お父さんは、みっちゃんの入るきれいな温泉に、入りたいと思います。
00:54:43もう何十日も、お風呂に入ってません。
00:54:48また、お手紙ください。
00:54:51さようなら。
00:54:53二人の娘は、父の手紙を、郵便受けの前で、毎日のように待っていました。
00:55:00当時はやっぱり嬉しかったでしょうね。
00:55:04それは嬉しいです。
00:55:06楽しく遊んだこととかね。
00:55:08それはもう、しばらく夢みたいに考えますよね。
00:55:10子供の心にも。
00:55:13これは、私も同時に来た。
00:55:16そうですね。
00:55:1710月8日に出した、みっちゃんのお手紙がつきました。
00:55:20元気よく、お友達と一緒に運動や勉強していることが分かって、お父さんも嬉しく思いました。
00:55:25お手紙を読みながら、みっちゃんがどんなに大きく良い子になったかを。
00:55:28お、お父さんが戦争に出るときは、みっちゃんはまだ学校に行ってませんでしたね。
00:55:39それが3年生になって、お母さんのもとを離れて暮らせるようになっていないですね。
00:55:46新婚の夫から、みおむの妻へ。
00:55:48かわいい子供とお前のそばに、いつの夜までも一家の主語として、2人の幸福と健康を望む俺だ。
00:55:58安心されたし、強く立派な母になってくれ。
00:56:03頼む。
00:56:04この小さいですね。
00:56:11妻は今も夫の手紙を大切に持っています。
00:56:17本当に、この手紙が支えて生きてきたんですよね。
00:56:21この手紙はもう、枕元に毎日のように読み明かしました。
00:56:26このとき、旦那さんは何歳ですか?
00:56:2830歳。
00:56:29小島さんは?
00:56:3020歳です。
00:56:32後ろに階段かな。
00:56:3530歳、20歳。
00:56:41赤ん坊の写真をいつも身につけていた夫は、その子供の顔を一度も見ることはありませんでした。
00:56:48伊予島の劇戦が伝えられるようになった頃、私たちの元にある依頼が来ました。
00:56:59ラジオ放送ですか?
00:57:02はい。
00:57:04お子様方の元気なお声で、最前線にいる兵隊たちを励ましていただきたいのです。
00:57:10はぁ。
00:57:12ラジオに出たら、お父様帰ってくる?
00:57:15お父様帰ってくる?
00:57:18そうね。きっと帰ってきますよ。
00:57:26何描けばいいんだろう?
00:57:29お父様は、美恵子を描くことなら、どんなことでも大喜びよ。
00:57:33そうか。どんなことでもいいんだ。
00:57:36心配するようなことは描いてダメよ。
00:57:39わかった。
00:57:40うーんと楽しいこと書くといいわね。
00:57:44美恵子は伊予島の父に向かって、一晩かかって作文を書き上げました。
00:57:50しかしその内容は、軍部の意向に沿うように書き換えられたのです。
00:57:54たくさんの軍艦を浮かべ、飛行機を飛ばし、数知れぬ爆弾の雨を落ち込む。
00:58:02あの憎きアメリカ兵を、今、物当たりに引き付けて忙しく戦っておられる。
00:58:07こうした手紙を読まなければならない娘が、不憫でなりませんでした。
00:58:12私は、横浜市浜国民学校、初等科4年の一丸美恵子でございます。
00:58:17ありがとうございます。
00:58:22美恵子は、ラジオの作文を書いたときの写真を、今も大切にしています。
00:58:28そして、その内容を今でも覚えているといいます。
00:58:32これが、あの、前線に送るゆうべのときに。
00:58:37これ言うと、涙が出ちゃうんで、ちょっと待ってください。
00:58:43たくさんの軍艦を浮かべ、飛行機を飛ばし、数知れぬ爆弾の雨を打ち込むアメリカ兵を、今、目の当たりに引き付けて、
00:58:52勇ましく戦っておられるイオ党の皆様、本当にご苦労様でございます。
00:58:57そこだけ覚えています。
00:58:58あとはもう何を言ったかは全然覚えがないんですけれど、
00:59:03そこは未だにもうスラスラと出てくるんですね、不思議に。
00:59:09幼くして父と別れた娘。
00:59:13このラジオが父に宛てた、最初で最後の声の手紙となりました。
00:59:18上陸13日目、アメリカ軍は島の3分の2を占領し、日本軍を島の北側に追い詰めていきます。
00:59:30この時点で、当初2万人いった日本軍のうち、1万6000人が戦死しました。
00:59:40アメリカ軍は僅か4000人になった日本兵にも容赦なく火炎放射器を向けたのです。
00:59:52ああ!
00:59:57そして昭和20年3月9日
01:00:04日本はどうなるんだろう
01:00:13何でしょ
01:00:26爆雲じゃないな
01:00:28B29だ
01:00:50急い数だ
01:00:52100キン
01:00:54いや200キン以上入るぞ
01:00:56この日グアムサイパンテニアの基地を飛び立ち
01:01:05イオ島の上空を通過したB29は300キンも上ります
01:01:10その大変態は見上げるイチマルたちを
01:01:14嘲笑うかのように延々と続きました
01:01:16目的地はテイト東京
01:01:26横浜から見た東京の空が真っ赤に燃えていました
01:01:32東京大空襲です
01:01:35この島を取られたら間違いなく本土は焼け野原となる
01:01:44またイオ島からだ
01:01:51この頃になるとイオ島から次々と伝聞が送られてきました
01:02:03おい勝手に入るな
01:02:10大本屋からの返信です
01:02:21これを
01:02:26イオ島に打ち返せというのか
01:02:30この島で彼らは祖国のため
01:02:39礎となる
01:02:40だが決して無駄死にではない
01:02:45大本屋は
01:02:47イオ島を見捨てたのか
01:02:50金空晴れて秋風吹き
01:03:01月影落ちて涼し泣く
01:03:07思えばどうし故郷の空
01:03:13泡が父母日が濁す
01:03:19今すぐやめさせます
01:03:22今すぐやめさせます
01:03:24かまわん
01:03:26少年たちの歌声がイオ島を悲しく包みました
01:03:38失礼します
01:03:45恩師の卵です
01:03:46ん?
01:03:49松本
01:03:52お前恩師のタバコの正しい吸い方を知っているか?
01:04:09いえ
01:04:11うん
01:04:12この菊の拷問を上にして済んだよ
01:04:16そうすると拷問が灰となって父兄には当たらんそうだ
01:04:20勉強になりました
01:04:23そうだ
01:04:27サガモン同士一緒にやるか
01:04:29いえ
01:04:30もったいやりません
01:04:31もったいやりません
01:04:32この後に及んでもったいなかもあるか
01:04:35一本取れ
01:04:37はっ
01:04:44おい食わへんか
01:04:46火場つけてやる
01:04:47いちまるは
01:04:49松本さんに
01:04:50ある重要な任務を任せることになるのです
01:04:54いいな
01:04:55かっかから
01:04:56おいが
01:04:57一緒にやろ
01:04:58はい
01:04:59はい
01:05:08この後
01:05:09いちまるは
01:05:10松本さんに
01:05:11ある重要な任務を任せることになるのです
01:05:14お母さん
01:05:30お母さん
01:05:44oscar
01:05:47すげえ
01:05:50すげえ
01:05:52ああ
01:05:53ああ
01:05:54すげえ
01:05:55ああ
01:05:57二話
01:06:01二話
01:06:03ずま
01:06:05tell
01:06:07二話
01:06:09二話
01:06:12そう
01:06:16ちゅうで
01:06:21なんで
01:06:42戦うこともできず
01:06:47保留になることも許されない少年たちは
01:06:49自ら命を絶ったのです
01:06:53当時17歳だった大越さんは
01:07:00二人に一発ずつ手術弾を渡したんです
01:07:04一人一発ではもったいないですから
01:07:06二人に一発ずつ渡してお腹へ抱いて
01:07:09亡くなる時にお母さん弾幕魔お母さん
01:07:13あと女の人の名前を呼ぶ
01:07:15奥さんの名前だと思うんですよね
01:07:17上陸27日目
01:07:20イオ島では全ての暗号文が破棄され
01:07:23残った兵士たちに総攻撃の命令が下されました
01:07:39そして大本営が
01:07:47イオ島玉砕を発表しました
01:07:4917日夜半を起死
01:07:52最高の指揮官を認討に
01:07:54広告の特徴と安泰性を機能にし
01:07:57全員通りとなる強調日を観光し
01:08:00都の打電が
01:08:02事務通信貼り
01:08:04イチマルは一人部屋にこもり
01:08:09私たちでも大本営でもなく
01:08:12ある人物にあって
01:08:14一心に筆を走らせていたといいます
01:08:16それはこのイオ島で戦った
01:08:20全ての兵士たちの思いを込めた
01:08:22最後の手紙でした
01:08:24そして
01:08:33本土の皆さん
01:08:35さようなら
01:08:37イオ島から最後の伝聞が届きました
01:08:46キレッ
01:09:01キレッ
01:09:01キレッ
01:09:04キレッ
01:09:14村上参謀
01:09:18はい
01:09:19これを君に預ける
01:09:24ユーズベルトに与える賞
01:09:30敵国アメリカの大統領にあてた手紙でした
01:09:34これが俺の遺書だ
01:09:37最後の手紙だ
01:09:40最後の
01:09:42必ず届けよ
01:09:45通信参謀としてのお前の最後の任務である
01:09:51松本兵装
01:10:10はい
01:10:11お前は今度を目指せ
01:10:15なぜですか
01:10:18お前にはこの一丸の伝令として
01:10:22この島で見たすべてのことを祖国に伝えてもらいたい
01:10:27しかし私は戻ったら
01:10:29戻ったら速やかに
01:10:31この島の兵士たちのことを伝えよう
01:10:34この我々の生き様を未来の日本に生かすことも大事な務めだ
01:10:47みんな
01:11:04よくここまでついてきてくれた
01:11:09この一丸
01:11:14この一丸
01:11:14レオいまし
01:11:17ここまでついてきてくれてくれました
01:11:22お前の伝令としてきてくれさせてくれさせてくれさせるために
01:11:32かっか
01:11:47私がおとりになります
01:11:50その間にかっかは残った者たちを連れて
01:12:02私は今の産の方によっきりして
01:12:08私は今の産の方によって
01:12:12お金を負けたの
01:12:15お金を負けたの
01:12:17お金を負けたの
01:12:22あらゆる
01:12:27お疲れ様でした。
01:12:57お疲れ様でした。
01:13:27お疲れ様でした。
01:13:57お疲れ様でした。
01:13:59お疲れ様でした。
01:14:03お疲れ様でした。
01:14:15お疲れ様でした。
01:14:17お疲れ様でした。
01:14:19お疲れ様でした。
01:14:21お疲れ様でした。
01:14:23お疲れ様でした。
01:14:25お疲れ様でした。
01:14:27お疲れ様でした。
01:14:29お疲れ様でした。
01:14:31お疲れ様でした。
01:14:33お疲れ様でした。
01:14:35お疲れ様でした。
01:14:37お疲れ様でした。
01:14:39お疲れ様でした。
01:14:41お疲れ様でした。
01:14:43お疲れ様でした。
01:14:45お疲れ様でした。
01:14:47お疲れ様でした。
01:14:49お疲れ様でした。
01:14:51お疲れ様でした。
01:14:53お疲れ様でした。
01:14:55お疲れ様でした。
01:14:57お疲れ様でした。
01:14:59お疲れ様でした。
01:15:01タッカー
01:15:11メモト
01:15:13ただいま参りました
01:15:15ありがとう
01:15:22タッカー
01:15:25よちを無駄にするな
01:15:31タッカー
01:16:01タッカー
01:16:06タッカー
01:16:07必ず
01:16:08タッカー
01:16:14タッカー
01:16:20タッカー
01:16:26タッカー
01:16:38タッカー
01:16:40タッカー
01:16:44タッカー
01:16:54タッカー
01:16:56タッカー
01:16:57タッカー
01:16:58タッカー
01:16:59タッカー
01:17:00タッカー
01:17:02タッカー
01:17:03タッカー
01:17:04タッカー
01:17:06終戦後、私たちは夫の実家に身を寄せていました
01:17:14そんなある日
01:17:31思わぬ来客でした
01:17:32伊予島で一丸の部下だった松本さんが突然訪ねてこられたのです
01:17:49伊予島から生きて帰ってきた方がいらっしゃるなんて夢にも思いませんでした
01:17:55恥ずかしながら掘り落として終戦を迎え
01:18:01戦死された閣下や戦友たちに申し訳なく
01:18:05今までお伺いもできずにおりました
01:18:10いいえ
01:18:12ご無事で何よりでした
01:18:14きっと
01:18:17伊予島も喜んでいると思います
01:18:19お嬢ちゃん
01:18:30お名前は
01:18:32美恵子
01:18:33そう
01:18:35お嬢ちゃんが
01:18:37美恵子ちゃん
01:18:39奥様
01:18:43閣下は
01:18:45お嬢様のラジオ放送をご存知でした
01:18:48え?
01:18:50通信隊の部下が
01:18:51偶然聞いておりまして
01:18:54伊予島に戦っておられる
01:18:57伊予島の皆様
01:18:59本当にご苦労様でございます
01:19:01私は
01:19:02道丸美恵子でございます
01:19:04閣下にお知らせしよう
01:19:06そうか
01:19:09はい
01:19:09とても元気なお声でした
01:19:11ん?
01:19:13そうか
01:19:13自分が
01:19:17閣下にお伝えしました
01:19:19よかったね
01:19:27美恵子
01:19:27お父様
01:19:28ちゃんと
01:19:29美恵子がお手紙読んだの
01:19:31分かってたって
01:19:31本当?
01:19:32ねえ
01:19:33本当?
01:19:35お嬢ちゃん
01:19:35嘘はつかないよ
01:19:37お父様
01:19:38なんて言ってたの?
01:19:44閣下は
01:19:44そうか
01:19:47そうかと
01:19:54何度も
01:20:00無理しそうに
01:20:02おっしゃられました
01:20:03このことだけは
01:20:10奥様や
01:20:13お嬢様に
01:20:16どうしても
01:20:19お伝えしたくて
01:20:20ありがとう
01:20:35いちまるに
01:20:48生きて帰るよう命じられた
01:20:49松本岩尾さんは
01:20:51戦闘で負傷し
01:20:53捕虜となり
01:20:542年後
01:20:55生還しました
01:20:56松本岩尾さんは
01:21:02全国の遺族のもとを訪れ
01:21:04戦友たちの最後を
01:21:06伝え続けたといいます
01:21:07とにかく
01:21:10伝えなきゃいけないと
01:21:11とにかく
01:21:12遺族遺族遺族遺族
01:21:13遺族でしたね
01:21:14死ぬまで
01:21:16そうでしたね
01:21:18いちまるが亡くなって
01:21:2161年
01:21:233人の娘は
01:21:27今
01:21:28穏やかな生活を送っています
01:21:30今
01:21:40今でも3人は
01:21:41いちまるの手紙を
01:21:42大切にしています
01:21:44戦後
01:21:46辛い状況の中で
01:21:47いつも娘たちを支えたのが
01:21:50伊予島から届いた
01:21:51父の手紙でした
01:21:53次女
01:21:57としこが特に大切にしている
01:21:59手紙があります
01:22:00としこへ
01:22:03お手紙とおはがきありがとう
01:22:05富士山を見ながら
01:22:07勉強したり
01:22:08どんぐり拾いをすることは
01:22:09日本中の疎開児童の中でも
01:22:12幸せの人と思わねばなりません
01:22:14お父さんは大元気です
01:22:17安心しなさい
01:22:18元気でこの冬を越しなさい
01:22:20戦地にて
01:22:21父
01:22:22元気の上に台がつくほど
01:22:26元気なんだなと思って
01:22:28いました
01:22:30今でもそれは思います
01:22:33その言葉っていうのは
01:22:37としこさんにとってはやっぱり
01:22:39励みになる言葉だったんですか
01:22:40そうですね
01:22:41もう
01:22:41こじけそうな時には
01:22:44そういう
01:22:45気持ちを持たなくちゃいけないと
01:22:48思って
01:22:48暮らしたこともありました
01:22:50あそこの島からどうやってね
01:22:54その思いが伝わるかと思いますよね
01:22:58そういう方が
01:22:59一生懸命
01:23:00これも積んで持ってかなきゃっていう
01:23:02気持ちがなかったら
01:23:04届かないものだったと思います
01:23:06それを届けてくださった方があった
01:23:08ということを今知って
01:23:10本当にありがたいことだと
01:23:12おかげさまだと思っております
01:23:13おります
01:23:15イオウジ前の最後の爆撃から戻った後
01:23:39終戦を迎えた
01:23:41私にはやり残したことがあった
01:23:47家族たちのそして兵士たちの手紙を届けることができなかった
01:23:55イオウジマの兵士たちは教えてくれた
01:23:59どんな極限の状態にあっても家族を思いやる優しさを
01:24:06私は彼らの生きた証を届けようと思ったのです
01:24:14根本正義さんはイオウジマから奇跡的に生還しました
01:24:21その後特攻に出撃する直前終戦を迎えました
01:24:26それから50年
01:24:3075歳になった根本さんは再びイオウジマに降り立ちました
01:24:39あの時一度しか手紙を届けられなかったという思いを胸に
01:24:45戦後イオウジマに眠る遺骨や遺品を拾い集め
01:24:49ご遺族のもとに届けて歩きました
01:24:52生まれてきたイオウジマはその人のちゃんとした人生が
01:24:55存在感があって人生があったはずなんですから
01:24:59イオウジマのところに
01:25:01ここがあずま戦争でいまして
01:25:02床に亡くなったんですから
01:25:04この遺品だけは50年になろうと51年になろうとやっぱり耐えてきて
01:25:10なんとか見つけうるもんでしたら
01:25:13見つけていきたいと思っています
01:25:16根本さんはその生涯を
01:25:22イオウジマで散った兵士たちのために捧げました
01:25:252006年11月
01:25:34玉砕から61年目のイオウジマ
01:25:38今年も多くの遺族が
01:25:46父、夫、そして兄弟の眠る
01:25:50この島にやってきました
01:25:51最後の場所だね
01:25:58その後から上陸したっていう
01:26:01もう一階りもなく
01:26:03愛する人の顔が見たい
01:26:13そして声が聞きたい
01:26:1861年前
01:26:24この島で散っていった2万人の兵士たち
01:26:28イオウジマには忘れてはいけないこと
01:26:42伝え続けなければならないことがあります
01:26:46アメリカ海軍の主官を要請する
01:26:59アナポリス海軍兵学校
01:27:01夫、イチマルが玉砕の直前に書いた手紙は
01:27:08ここにありました
01:27:09イオウジマの戦闘が終結した後
01:27:12アメリカ兵が手紙を発見
01:27:14この場所に今もイチマルの思いが
01:27:18大切に保管されています
01:27:37イチマルがルーズベルト大統領に宛てた手紙です
01:27:40夫がこの中で訴えているのは
01:27:44戦勝国のアメリカは戦争が終わった後にこそ
01:27:48全世界の平和と安定に寄与すべきであるというものです
01:27:52私はイチマルが最後に手にしたものが
01:27:58武器ではなく
01:27:59一通の手紙であったことを
01:28:02嬉しく思います
01:28:03私はイチマルであったことを
01:28:13私が飛今の心を bildしてしまったと
01:28:15物事で本当に感じています
01:28:16人物が落とすべきであるという
01:28:17音楽を持っています
01:28:18私はイチマルであったことを
01:28:19皆が忘れているという
01:28:21ご視聴ありがとうございました
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