プレイヤーにスキップメインコンテンツにスキップフッターにスキップ
  • 2025/6/3

カテゴリ

🎥
ショート
トランスクリプション
00:00小子がここ早負けに家事手伝いとして住み込んでから2週間が過ぎる
00:30小子さん稽古場をみだりのぞきにしてはいけないって言ってはるでしょ
00:38それはせん 先生の舞姿があまりお見事なものですから
00:42またお父さんが見えてますよ 父が
00:46小子さんには本当に気を使いますのよ 少年院帰りの人には優しくしてあげないとカットして何をされるか分かりませんし
00:57囚人はどんなつもりで雇ったのか知りませんけど
01:00いつ辞めていただいても結構ですのよ 私は
01:04早山先生 お邪魔いたしております
01:08戸賀さん あなたの娘さんはひどい嘘つきですな
01:16あの 証拠が何か
01:19そうでしょ 家事手伝いということで雇ったんだ
01:23暇さえあれば稽古場ののぞき見
01:25どうも私に稽古をつけてほしいらしい
01:28お願いいたします どうか手ほどきを
01:30これだ 何度言ったら分かるんだね
01:33武学は女子供にできるものではない
01:35なぜ許されないのですか 女には
01:38なぜば何もない しきたりだ
01:40でも
01:41小子 娘がお世話になりまして
01:45あの これはお口に合いますかどうか
01:48どうぞ
01:49私はもう子供じゃないんです あまりたびたび訪ねてこないでお父さん
02:00親ばかだよ親ばか ここはお前にとってはいわば的地だ
02:06私も母さんも夜も心配で心配で眠れなくてな
02:10私なら大丈夫 お父さん
02:13先生の前であまりぺこぺこしないで 私恥ずかしくて
02:16お前のためを思えばこそだ 早山さんは学人としては一流だ
02:21私はいわば民間の 武学愛好家でしかない
02:28元気でな また来るからね
02:35お父さんの番ですよ ああ
02:41変だな今日のお父さん 気になるんですか
02:45陽子のことが こう突然に仮支所の話が来てはな
02:52陽子は刑務所では防犯署だったそうだ それで特例としての仮支所
03:00私は陽子の父親だ 身元引受人として
03:05迎えに行くつもりだが いったい陽子に何を言ったらいいか
03:11くよくよしても始まりませんよ 陽子は出てくるのは明日です
03:18おい そんな手はないぞ
03:21お前こそ今日は変だ
03:25しょうこさんが つらい思いをしてるんじゃないかと思うと気になって
03:30でも僕は 早山家には波紋同然で顔も出せませんし
03:37てつやさん おたにさんですよ
03:41やあ おたに
03:44てつや 俺は決めた
03:49決めたって何を
03:51お前 俺に言ったろ
03:53京子さんと生涯を共にする気があるかって
03:56俺は 京子さんと結婚する
03:59そうか
04:01お前がそういうのを待っていた
04:04今更 俺に断りはいらん
04:07それで 京子さんの返事は
04:10それが プロポーズはまだなんだ
04:13なんて言ったらいいか わかんなくてな
04:15何をやってるんだ 法廷では有弁家でならしているお前が
04:20勝手が違うよ 一生一度の言葉となると
04:24先生は奥さんと結婚なさるとき 何と教えましたか
04:30
04:33忘れたな
04:34私はよく覚えていますわ あなたダンスパイティの帰りにこうしちゃいました
04:39信子さん 日本は間もなく独立します
04:43僕らも二人で独立した生活を
04:45よしなさい 三十何年も前の話は
04:50お谷 俺はプロポーズの言葉ぐらい簡単なものはないと思う
04:55何の工夫もいらない
04:57愛情さえあればいいんだからな
04:59愛情さえか
05:01そうだな
05:03テツヤ ありがとう
05:15ここのゼロを一つ増やしてきたまね
05:17え?
05:18だいぶ手つきも慣れましたね
05:28明日はあなたのご両親に
05:30上司として挨拶に伺わせていただきます
05:33薬が欲しければ
05:35幸せそうな顔をするんですよ
05:37どうぞ
05:53いや小谷さん 何のご用です
05:56京子さん
05:59僕と
06:01連れ添ってください
06:03人前でプロポーズですか?
06:10僕はまだ駆け出しの弁護士です
06:13幸せにして差し上げるとは言い切れません
06:16しかし
06:17あなたのためならどんな苦労でもします
06:20大谷さん
06:23いいんです
06:25返事は今日でなくとも
06:27どうしたの?
06:37これは…
06:38そうか
06:39貴様ら京子さんにまで覚醒剤を
06:41そんなものやっていません
06:42じゃあこれは何だ?
06:44やっていません
06:46警察に訴えてやる
06:48いいんですか?
06:49愛する京子さんまで豚箱に入ることになっても
06:52貴様…
06:55待ちなさい
07:02君が演じようとしているのは何だ?
07:07漫才学です
07:09私には困りとしか見えん
07:12君は10歳以上に自分を立派に見せようとしている
07:16身を張れば前の品格は落ちる
07:19下手でもいい未熟でもいい
07:21立派に見せようとする前に
07:23まず
07:24己の心に正直であることだ
07:26それが舞の鉄則だ
07:28はい
07:29立派であるよりも正直であること
07:32その言葉は正子の心に深く染み入った
07:37よし
07:38もう一度
07:39はい
07:50何事だ
07:54追っ払ってきなさい
07:55はい
07:56はい
07:57Tetsuyaさん…
07:58ほら出てきたでしょ?
07:59どうもありがとう
08:00
08:01しょうこさん
08:02少し痩せましたね
08:04いいえ
08:05仕事はちっとも苦には
08:06辛いのは何年辛抱しても
08:20不楽を教えていただけるのぞみがないことです
08:22いただける望みがないことです 私師匠の会に戻って哲也さんに習った方がいいと思うんです
08:29いや それはダメです
08:32僕の指導だとどうしても君に甘くなってしまう 粘って粘って
08:38先生を動かすんです 正子さん
08:42武学をきちんと身につけるまでどんな辛いことがあっても早まけにとどまる そう僕に約束してください
08:49はい すみませんでした 弱音を吐いたりして
08:56ねてっけ さん あれをたり先生じゃない
09:02おとん
09:11おたり
09:13ん 大谷別よ
09:17大谷 どうしたんだ
09:20京子さん
09:23京子さんが 京子さんがどうかしたのか
09:26アドスが 覚醒山
09:30覚醒剤 知らんかもしれんが本当だ
09:34京子さんは坂井に 無理やり今シックスイラージを覚えさせたに違いないんだ
09:40坂井 その男でしたら京子さんと一緒に昼過ぎに挨拶に来るはずです
09:47ん アヤマさんに何もかも話せ
09:52両職谷 覚醒剤のことなど絶対先生ご夫婦に話したいか
09:57ショックが大きすぎるじゃあこのままおっときというのかを谷 坂井がどんな悪党か
10:03それはもう先生に話しただろう 先生を信じるんだ
10:10ショーコさん 君も覚醒剤のことだけは先生ご夫婦の耳には
10:18はい 黙っています
10:20テツヤさんは早負けには出入り差し止めの人なんですよ
10:31それはあてつけがましくうちの近所で相引きするなんて
10:35ショーコさん テツヤさんと二度と会ったりしたら
10:40ここをやめてもらえますからね
10:42奥様
10:44そうなればもう武学は習いませんわね
10:47お母さんよく帰ってきてくれたわね
11:11さあ上がって
11:14どうぞ上がるくださよ
11:17お邪魔します
11:19さあ 京子 早く
11:25京子さん あの子は一度見た顔だな
11:34蘇賀塩子さんです
11:36ああ 相模悪竜会会長だったとか言う
11:40先生 本日お伺いいたしましたのは
11:48私の真実の姿を知っていただきたいからです
11:51おお 真実とは
11:53私は今でこそ社長と立てられておりますが
11:588年も少年刑務所で過ごした男です
12:02私も生まれた時から不良だったわけでは
12:08私の父は貿易会社を営んでおりましたが
12:14私が7つの時に他人の借金の保証人になったばかりに
12:20自殺いたしました
12:21それからです
12:24うちが貧乏のどん底に叩き込まれたのは
12:27わずか10円の卵一つさえ買えない生活でした
12:32盗みを覚えたのも
12:36近くの庭取り小屋から
12:38たった一つの卵を取ってすすったのが初めでした
12:42それからは恐喝 障害
12:46悪いことは大抵いたしました
12:49しかしある時
12:52気がついたんです
12:54これではいけない
12:56私は
12:58父の志を継いで
13:01貿易の会社を復活させるべきではないかと
13:03そして始めたのが
13:06現在の会社です
13:08お嬢さんはその私の秘書として
13:12この上なく尽くしてくださっています
13:14なんとお礼をしてよいのか
13:18芸術家肌の先生はこの男の巧みな口車に騙されていらっしゃる
13:24でも私は
13:26私に何ができるのかしら
13:29いやよく素直に打ち明けてくださいました
13:32立派であるより正直であれ
13:35あなたは私の心情にぴったりの方だ
13:38ありがとうございます
13:39少年院での娘さんを
13:42こだわりもなく雇っておられる先生なら
13:44きっと私のこともご理解いただけると思っておりました
13:48じゃあ京子は毎日楽しく働いているんですね
13:53えええ社長さんはとても優しくしてくださいますし
14:03では何も心配することはない
14:05坂井さん何もおもてなしはできませんが
14:09珍しい武学の面とか衣装があります
14:11ご覧になりますか
14:13ぜひお願いいたします
14:15ではどうぞこっちで
14:16さあどうぞ
14:17京子さん
14:27お話ししたいことが
14:30そう
14:34知ってたの
14:37恐ろしい薬はやめてください
14:40小谷さんもてつやさんも心配しています
14:43私も何度もやめようとしました
14:47でも
14:48でも
14:50京子さんは意思の強い方です
14:54やめようと思えばやめられないわけが
14:56このままでは一生境の買い殺しに
14:59さっきの身の上話はてたらめね
15:10ああ
15:11日本人は涙に悪いからな
15:13俺の親父はまだピンピンしてるよ
15:16コツコツ働くだけが取り柄の小役人さ
15:20コツコツ働いたところで
15:22どうせ人間60でポンコツ
15:2470でボケて甲骨
15:2680でガイコツだ
15:28それなら
15:29若いうちに悪の花をパッと探したほうがましさ
15:32あんたのような悪は初めて会うね
15:36俺も自分の悪さにはぞっとするよ
15:39俺の心の面は
15:42この面のようにおぞましい
15:44しかし
15:45自分で自分が怖いぐらいの悪党にならない限り
15:49この世はのしやがれん
15:51悪竜界の頃のお前も
15:53ひたすら自分を怖いものにしようとしていたはずだ
15:56どうだ
15:57俺の片腕にならないか
16:00家事の手伝いより
16:02事業の手伝いの方が面白いぞ
16:04これが返事か
16:09坂井さん
16:10京子
16:11何してるの
16:12はい
16:12すぐ参ります
16:13さあ
16:15行きましょう
16:17しょうこさん
16:21おたにさんにあったら伝えてください
16:24私のことは
16:26諦めてくださいと
16:28京子さん
16:30これで一段落ですね
16:37まだ明日がある
16:40明日は京子さんが出た女子大の同窓会だ
16:43友達は上流階級のお嬢さんばかり
16:46紹介してくれますね
16:48いやです
16:49私の友達まで利用しないでください
16:52無駄な口応えを追いしなさい
16:54あなたは薬の力に負けて
16:56どうせ私の言うことを聞くんだ
16:58行きたくても行けないんですよ
17:07小谷が京子さんのことで苦しんでて
17:12目を離せない状態なんです
17:14まあ出迎えは
17:17私たち二人でいいじゃないか
17:19私は心を込めて
17:23陽子に昔の罪を詫びるつもりだ
17:26私もです
17:31でも許してくれるでしょうか
17:35陽子は
17:48あなた
17:48陽子は
17:50いや陽子は二時間も前に出所したそうだ
17:53あひこさんという友人が
17:55身元引受け人として迎えに来てくれたらしい
17:59私たちにはこれを読んでくれたことだ
18:03陸崎が書いてあるんですよ
18:08陽子はまだ私たちを許しては
18:23ねえこれからどうする親子取りでもぶらつく
18:43それとも中間がいい
18:44まだ何をする気も起きないよ
18:53ドクボーから出てくると
18:56空ってこんなに大きかったのかって思うよ
18:58この空
19:00もうすっかり秋の色だね
19:03何が秋の色だねえだよ
19:05これからどうすんのか決めてよ
19:07復讐するんだったら復讐する
19:10旅に出るんだったら旅に出る
19:12あたしはね
19:13あんたの行くところだったら
19:14もうどこだってついておこうと思う
19:15まあトイレ
19:16トイレは別だけどね
19:17どうしちゃったの
19:20本当にまこう
19:22ただの刑務所ボケさ
19:24あさお
19:28何しにきやがった
19:29しょうこが少年院を出たときには
19:33盛大な迎えがあったぜ
19:35元白百合組組長さんの出迎えが
19:39ヘドロくさい塩風と
19:42決して美貌とは言えない女一匹だけじゃ
19:44わびしすぎる
19:46あたしは美貌だよ
19:48出所は言ってみれば出船だ
19:50きのうにわかるをつげて
19:53明日にてめえをたたき出すには
19:54出船の儀式がいるぜ
19:57だからこうすんなよ
20:00さあ
20:20あんたもやってみな
20:22元気を出す元気もないのか
20:34だがな
20:38シャバは刑務所ほどラグじゃないぞ
20:41誰も飯を食わせちゃくれねえからな
20:44仕事が欲しけりは
20:48俺のあたについてきな
20:49あいつのキゾさんには目がくらむよ
21:02まったく
21:02あいつについてってみるか
21:07え?
21:08俺もできるだけのことはやったよ
21:22警察に訴えてもみた
21:25たとえキョークさんが捕まっても
21:28中毒なら病院で治せる
21:30その方がいいと判断したからだ
21:33ところが
21:35ああ 坂井ねえ
21:37やつが覚醒剤と関わりを持ってる疑いは
21:42濃厚だね
21:43じゃあなぜ逮捕しないんですか
21:45いわだ内定中ですしね
21:48それに人権問題はって
21:51手続きは面倒なんですよ
21:53まあ 我々に任せてみてください
21:57もう2、3ヶ月後には
22:00まあなんとか兵でもできるでしょ
22:02そんなに待てるか
22:04キョークさんはボロボロに咲いてしまう
22:07じっとしていられなくてな
22:09俺は最近の坂井の病状を洗ってみた
22:12これだ
22:14やつは昔と違って
22:23知能犯罪ばかり十数件もかさえている
22:26結婚詐欺
22:27手形の博位などで酷訴されてはいるんだが
22:30やつは法律の抜け穴を利用して
22:31いずれも証拠不十分で
22:33不寄存に持ち込んでいるんだ
22:35ところが葉山さんはすっかり坂井を信用して
22:38俺の話には耳も傾けてくださらん
22:43その書類を読むには時間もかかる
22:45生き生人と話をしてみてくれ
22:48生き生人
22:50あの人だ
22:56お前をここまで引っ張ってきたのは
22:58あの人に会ってもらうためだ
23:03あのおばさん
23:07私に意地をしよう
23:14覚醒剤にやられてふけちゃってね
23:19これでも3年前までは
23:21医者のお嬢さんだったのよ
23:25電車の中で坂井に声かけられて
23:29恋をしたのが運のつきね
23:33薬の味を覚えさせられて
23:36何もかも巻き上げられて
23:40かわいそうに
23:42さっきあんたたちが話してた
23:43京子さんとしても
23:46いずれは私のこの姿よ
23:52小谷 何としても京子さんを救おう
23:55別屋 行ってくれるのか
23:59いや 俺は京子さんと顔合わせられる立場じゃない
24:04葉山先生に働きかけるよ
24:06京子さんも二親が家へ帰れと言えば
24:08きっと帰るはずだ
24:22大して京子も見ていないはずだな
24:43あなた
24:54哲也さんがお見えになりました
24:56哲也君が
24:58会いたくない
25:03これが先生のお言葉です
25:05待ってください 重要なんです
25:07坂井という男について
25:08ぜひお話ししたいことだ
25:10お帰りください
25:12もし会っていただけないのでしたら
25:14せめてこれだけは読んでいただきたいんです
25:16これは
25:17坂井という男についての資料です
25:19もし
25:24どうすりゃいいんだよ
25:30翔子さんに頼もう
25:32翔子さんに頼んで
25:34先生に渡してもらうんだ
25:37翔子さん
25:40翔子さん
25:45翔子さん
25:47哲也さんと二度とあったりしたら
25:49ここを辞めてもらえますからね
25:52翔子さん
25:54スカインでも出てるらしいな
25:58やむをえ
26:00これは残しておこう
26:04his
26:06役所さん
26:09岩井
26:10
26:12岩井
26:13av
26:14
26:15てつやさん
26:15許してください
26:18
26:21
26:23
26:26こんなでも信用なさるんですか
26:28いえそういうわけでは
26:30疑えばこそ
26:31こそ私にこれをお店になったどうぞお気になさらないでください デマを気になぞ
26:38これを持ってきたく来てたよというところは部学会を追放中だそうですね 多分その恨みをねに持って
26:44デマをベッチ上げたんですよ それに違いありませんわ
26:49坂井さん嫌な話はこれくらいにして京子をちょっとお借りしてもよろしいかしら お母様何のこと
26:57いいえねさっき見たらとっても素敵なブラウスがあったのよ 同窓会に来ていくのにちょうどいいんじゃないかと思って
27:05どうぞどうぞ私は待ってるんです さっきょうこ
27:16今日かいいどうぞ
27:21こっちの方が似合うんじゃないねっ
27:27きょうここれをええ ちょっとこの間夏風邪をひいた時にお医者様が
27:36風邪ぐらいでこんなに注射の跡が
27:39やめて
27:44あなたまさか
27:52どういうことなの
28:01わけを話してちょうだい ねっ
28:04
28:05
28:07つねて帰りますわ わけはお話しするまでもないでしょう
28:12さあきょうこ
28:13まちな
28:14まちなってんだよ
28:16おっさん
28:18私の知り合いには 週刊誌の編集長も何人もいる
28:22スキャンだら喜ぶんですよ
28:24特に
28:25武学の名門のご霊場が 覚醒剤中毒だというのをね
28:37何 それで逆に金をおどしとられて帰ってきたというのか
28:41あなた 坂井さんはまるで見かけては違う怖い人で
28:47あなた 警察にお願いしましょう
29:00やめなさい やめんか
29:03なぜ なぜですの
29:05考えてもみなさい
29:07娘が覚醒剤中毒だということが 公になれば
29:10私は総務区に辞書を提出せねばならん
29:13そうなれば早負けが伝えてきた 武学の伝統は終わりだ
29:17でも
29:18このままではきょうこ
29:20あれのことを諦めなさい
29:22なんとしても早負けを守らなければならんのだ
29:26お願いです
29:28かけさせてください
29:30まだ分からんの
29:32先生
29:37明日は
29:39外国からのお客様の前で回ればならん
29:42稽古の仕上げをしてくる
29:47大丈夫ですか奥様
29:50翔子さん
29:52あなたも不良だったのなら
29:54覚醒剤の世界に詳しいでしょう
29:56私 それだけには手を出したことありません
29:58そんなはずないでしょう
30:00その道の彼役の人でも知っているなら
30:02その人に話して
30:04京子を戻せるようにしてほしいの
30:05ねお願い
30:06私本当に何も知らないんです
30:08何も知らないんです
30:26京子さん
30:27おっと
30:33ウロウロするのもいい加減にしな
30:35ああ
30:37
30:39ああああああ
30:57ヒロインが来るまではって始めるの待ってたのよ
31:02ああああああああ 気分でも悪いの
31:06よっちんしばらく
31:13ああああああああ
31:17あたいつ婚約したの あの人はつとめ先の社長さ
31:23私ロイヤルボイルの坂井です 私丸びしの都市だと申します
31:29丸びし銀行というと泉田田さんでいらっしゃる 政務をご存知て
31:35これはどうも
31:40
31:44応援はない 応援どうしたんだ
31:47しかし ってじゃん
31:49もう極差を救えるのお前しかいない
31:53心の底では まだお前は知っている
31:57あの人恐ろしい薬の力から引き戻せるのは お前の愛情しかないんだ
32:04聖子さんと分かりてくれ おたに
32:07そのことを知れば 極差は堺などから離れて戻ってくる
32:12なあ 徹夜
32:13一生の頼みだ
32:17おたに
32:18頼む
32:19おたに
32:25しょうこさんだけは裏切れん
32:29頼む
32:31頼む
32:33頼むよ
32:35なあ 徹夜頼む
32:44できないというのか
32:49もう 頼む
32:54おたに ちょっとここで
32:59お前 これで 坂井を殺す気なのか
33:04弁護士と丸々が 何を血迷ってたものはだろうがな
33:08だがな
33:10坂井に対抗するには これしか手段がないんだ
33:14おたに 馬鹿のことをするな
33:16何を考えてるんだ
33:20おたに 行こうぜ
33:22おたに
33:26おたに
33:27おい おたに
33:29おたに 止めるな
33:31行かす 行かす 行かす
33:39悪いけど
33:41こうでもしないと 思いとどまりそうにないもんね
33:46大教子さん
33:49おたに
33:50おたに
33:55おたに
33:56俺が 連れ戻してくれよ
33:58おたに
34:07お願いいたします
34:08
34:10
34:11私にも一緒に 京子を連れ戻しに行けというのか
34:14はい
34:15先生が帰れとおっしゃれば 京子さんもきっと
34:18お願いいたします
34:19行ったはずだ
34:21早間家を守るためには
34:22覚醒剤の味など覚えた娘と関わるわけにはいかん
34:26私は稽古がある
34:27行きなさい
34:28何をするんだ
34:36私 父のことを思い出したんです
34:38父は
34:40私がここに勤めに上がっただけで 心配してオロオロしています
34:44でも
34:45子供のためなら 成り振りなど構っていられない
34:48たとえだらしがないと言われても どんなことでもする
34:51それが親だって思うんです
34:55先生も本当は京子さんが可愛いはずです
34:58なのに京子さんを見捨てると
35:00立派であるより正直である
35:03そういつもおっしゃってるお言葉を 先生は自分で裏切っておられます
35:07君はまだ武学の いや芸の厳しさを知らんのだ
35:11何かを犠牲にしないで芸の道を極めた芸術家をおらん
35:15こんなところやめさせていただきます
35:20何?
35:22父の娘さんを再寄生にする
35:24武学ってそんなものなら 先生に習う気もなくなりました
35:29京子さんは 私一人でもきっと
35:32何よ
35:37あの ちょっとそのお客さんは?
35:39はい
35:40こんにちは
35:41テツヤさん
35:50あなたにはまだご挨拶していませんでしたね
35:55ロイヤル貿易の 坂井です
35:59何をするんですか?
36:00何をするんですか?
36:01失礼
36:02ほんの冗談です
36:04仮に僕の名刺もやぶいてください
36:06あなたが久喜さん
36:07さかいさんの会社は どんなものを扱ってらっしゃるんですか?
36:08主にアクセサリーです
36:10ブローチとかスカーフとか 帽子とか
36:12覚醒剤も扱ってるよ
36:14覚醒剤も扱ってるよ
36:15何をするんですか?
36:18何をするんですか?
36:19失礼
36:20ほんの冗談です
36:22仮に僕の名刺もやぶいてください
36:29あなたが久喜さん
36:31さかいさんの会社は どんなものを扱ってらっしゃるんですか?
36:34主にアクセサリーです
36:36ブローチとかスカーフとか 帽子とか
36:38覚醒剤も扱ってるよ
36:45さかいさん
36:50しばらくね
36:52どなたでしたかな?
36:53あんまりいろんな女を愛しすぎると
36:56誰が誰だか分からなくなるのも 無理はないけど
37:02あなたの発用よ
37:05何のことだか?
37:07音ボケ上手も昔のまんまで
37:10みなさん
37:14この男は
37:15女性には優しいし ユーモアはあるし
37:19会社の社長さんだし
37:23どこからどう見たって 立派な紳士です
37:28だけど
37:31それは見せかけだけ
37:34みなさん
37:35みなさんはお金持ちだけど
37:39それなりにイライラが終わりでしょ
37:43この男はそれに付け込んで
37:46さりげなく覚醒剤を進めます
37:49そりゃあ
37:51気分がすっきりしますよ
37:54一回だけなら大丈夫
37:57試しにやってみませんか
38:00ふっふっふっ
38:04だけど一回やったらもうおしまい
38:07財産をみんな吸い上げられて
38:11あたしのようになってしまいますよ
38:13だから絶対信用してはダメ
38:16めたらめもいい加減にしたまえ
38:19何をしてるんだ
38:20この女は頭がどうかしてるんだ
38:22あらくつまみ出さまる
38:24さあ
38:26さあ
38:28何やろ
38:29若井さん
38:31あんたの恨み屋根
38:323年見つけ狙いで喋ったってまだ足りないよ
38:35あんたのせいで父さんも母さんもクビ捨て死んだんだ
38:38そのお金で会社なんか作りやがって
38:41ちきしょう
38:43殺してやろ
38:44あんたの
38:46あんたの
38:47あんたの
38:48あんたの
38:49あんたの
38:50あんたの
38:51あんたの
38:52あんたの
38:53あんたの
38:54あんたの
38:56皆さん
38:58彼女の言ったことは本当です
39:01この酒井という人は
39:03今日も京子さんを利用して
39:05皆さんに近づくきっかけをつかむためにここへ来たんです
39:08だから僕は
39:11京子さんを迎えに来ました
39:13ははは
39:16何がおかしい
39:18これが笑わずに
39:20皆さん
39:22このクキ徹也という男は
39:24京子さんと正式に婚約までしておきながら
39:27京子さんを捨てて他の女を愛した男だと私は聞いています
39:33違うなら違うと言ってみたまえ
39:35彼は未だに京子さんに未練があるらしく
39:40ここに嫌がらせに来た
39:42おそらくそれが事実です
39:44皆さん
39:46この卑劣な男や
39:48先ほどの見苦しい女の言ったことと
39:51私の言うことと
39:53どちらを信用なさいますか
39:59どうやら分かっていただけたようですね
40:02貴様
40:03貴様
40:05貴様は言えません
40:08貴様は言えません
40:10貴様
40:12貴様
40:14貴様
40:16さあそろそろ行きましょうか
40:18貴様
40:20私も人間であんな不礼なこと言われては気分が悪くなりましてね
40:23気分が悪くなりましてね 皆さんはどうぞ最後まで楽しんでくださ
40:28では
40:31ねえ話してください
40:35今日さ
40:38今日がだん 強化だ
40:42熱としていたら 破滅するだけです
40:47さあ 帰るんです
40:53きょうこさん
40:57味なさい 薬が切れたらまた死ぬほど苦しみますよ
41:05
41:07ああああああ
41:13きょうこさん 何をしてるんです
41:16勇気を出しなさい
41:23その時しょうこの胸には嫉妬の感情はなかった
41:28たとえ自分の恋が実らなくとも
41:31きょうこを助けたい その真心だけがあった
41:35さあ 行きましょう
41:39おっと
41:42おっと
41:44きょうこさん
41:47うっ
41:48うっ
41:49うっ
41:50
41:50うっ
41:51うっ
41:52うっ
41:53うっ
41:54きょうっ
41:55うっ
41:56うっ
41:57うっ
41:58うっ
41:59くそ!
42:12翔子さん…
42:15私を敵に回す気か?
42:17翔子、もう一度考えなさい!
42:19考えすぎると大抵は間違うからね
42:22敵とは戦う、ぶちのめつ
42:24私のやり方はそれだけさ
42:26翔子さん
42:28ここは僕に任せろ!
42:30君は京子さんを連れて逃げるんだ!
42:33ティアさん
42:35早く!
42:37いいから早く!
42:39お母さん、早く
42:58亜田さん
43:00
43:02白子さん
43:03すっかり
43:04一身逃げる、京子としょう子の前に立ち塞がる男たちは
43:19それともうかた
43:20雷のみの証拠は知るよしもなかった