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  • 2025/6/5

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トランスクリプション
00:00東京郊外国立にある私立の名門 緑ヶ丘高校に一人の少女が転校してきた
00:08なお松岡慶子という
00:10その慶子にとって最も気がかりだったことは 父和夫が常に持ち歩いている謎のトランクであった
00:20緑ヶ丘高校は厳格な校則により 生徒を管理することを教育方針としていた
00:27ある日慶子は理不尽な下着検査に耐えかね 生活指導主任愛原と衝突
00:34あわや退学という立場に追い込まれた
00:37加えて慶子は生徒たちを陰で支配する 不気味な不良グループベニバラ組のターゲットとされた
00:46転校からひならずして慶子は 学校とベニバラ組を敵に回すことを余儀なくされたのである
00:53四面楚歌の慶子にとってクラスメイトの広見 ラグビー部の監督山地
00:59そして生徒会長である美少女竹村美希の励ましだけが 心の支えであった
01:06そんなある日 父和夫はついに慶子に謎のトランクを 開けてみせる決意をしたのである
01:14聞いてくれ ケイコ
01:18あれは戦争が終わって まだその余人がくすぶっていた頃のことだ
01:26戦争とは言っても お前たちにとっちゃ
01:32民間のような遠い世界の出来事にしか思えないだろう
01:44だが確かにあったことなんだ
01:51国民の血涙を絞った大戦争の果てに 日本は破れ
01:57焦土と化した
01:59父が戦死して路頭に迷った母は
02:04私を連れてその頃 ある格式の高いお屋敷で家政婦をしていた
02:10母はお屋敷の人々の食糧を確保するために 毎日足を棒にして
02:18飼い出しに歩いていた
02:21お屋敷には キミコちゃんというお嬢さんがいた
02:27物資が欠乏していることは キミコちゃんの変わりはなかった
02:32こうやったよ
02:34ボウダンガだった
02:36これをこうやって擦ると パイナップルみたいな匂いがくんだ
02:42うーん
02:44嗅いでごらん
02:46ほんとだ いい匂い
02:49私たちはそうやって空腹を紛らし 小さな恋人のように暮らした
02:56そのことが お屋敷の奥様の怒りに触れた
03:00そうして 母も私もお屋敷を出された
03:08キミコさんのことも いつしか忘れるともなく忘れた
03:1410数年が経った 私は暗くして教師になった
03:28ある日 私は久しぶりにお屋敷に赴いた
03:32いらっしゃいませ
03:34母が亡くなったんで
03:36長年世話になったお屋敷にも 知らさなければならんと思ったのだ
03:40まあそこ これ誰だかわかるかね
03:44キミコさんですね
03:48さなぎも蝶になったんだよ
03:50お父さんは
03:55和尾さん 私パイナップルを見るたびに
03:58あなたを思い出していました
04:02防弾ガラスの匂い
04:04あの頃は本当に何もありませんでしたわね
04:07でも 夢だけありました
04:09今は腹を空かせて 夢を追ってる時代じゃない
04:13世は高度成長だよ
04:15まさに国破れて 産がありだな
04:18だが 私の思いは違っていた
04:23世の中は高度成長を謳歌していたが
04:27その反面 全国的に公害問題が深刻になり
04:31国栄えて 産がなしといって良い状態だったからだ
04:37防弾ガラスしか 遊び道具のなかった時代を共有している
04:41キミコの思いも同じだった
04:45私にとって キミコは
04:47キミコは 失われた産がに等しい 宝物だった
04:53私たちは 炎のような恋をし
04:57結婚を誓い合った
04:59だが それは 格式の高いキミコの家の許すところではなかった
05:05私たちは 駆け落ちするほかはなかった
05:11私たちは 貧しいながらも幸せだった
05:15女の子に恵まれ その翌年には
05:19もう一人の子供が生まれることになった
05:23え? 子供を産って言うんですか?
05:26ああ
05:28今日 先生から聞いた
05:33お前の体は 子供が産める状態ではないそうだ
05:40家で結婚 出産と
05:43休む間もなく 体を濃くしてきたからな
05:48このままの状態で 子供を産んだら
05:51母体が危ないそうだ
05:54辛いだろうが
05:57今度の子供は 諦めてくれ
06:00できません
06:02キミコ
06:04この子のためにも どうしてももう一人欲しいの
06:07弟でもいい 妹でもいい
06:11兄弟がいるのよ この子には
06:13キミコは 女の子を産んだ
06:19キミコは 女の子を産んだ
06:22ケイコ
06:25それがお前だ
06:28キミコ
06:34キミコ
06:36キミコ
06:37キミコ
06:38キミコ
06:39だが
06:40それから間もなく キミコは 医師の器具が的中し
06:43帰らぬ人となった
06:45キミコ
06:46キミコ
06:47キミコ
06:48キミコ
06:50キミコ
06:51キミコ
06:52キミコ
06:53キミコ
06:55キミコ
06:56キミコ
06:57キミコ
06:58キミコ
06:59キミコ
07:00キミコ
07:01キミコ
07:02キミコ
07:03キミコ
07:04キミコ
07:05キミコ
07:06キミコ
07:07キミコ
07:08キミコ
07:09キミコ
07:10キミコ
07:11キミコ
07:12キミコ
07:13君は育てられるかね。僕に面倒も見られるのじゃないかね。
07:17いえ、やってみます。
07:18気構えだけじゃどうにもならんのだよ。
07:21私の屋敷に引き取った方が子供の将来の幸せにつながるとは思わんか。
07:30言われてみれば、その通りかもしれないと私は思った。
07:35そして苦悩の果てに、身を切られるような辛さの中で、私は長女をお屋敷に託す決意をした。
07:43これでいいのだ。
07:45思いつつも、私は一松の後ろめたさを打ち消せなかった。
07:50おじいちゃんや、おばあちゃんの言うこと聞いて、元気で暮らすんだぞ。
07:56もういいだろ。これで今後、この子と君は赤の谷んだからね。
08:00さあ、出してくれ。
08:01私は男で一つで、ケイコを育ててきた。
08:14だが、服一つ買うにしても、ケイコの姉のことを思わずにはいられなかった。
08:19どうしているだろう。
08:22ケイコが6つなら、その子は7つ。
08:26ケイコが7つなら、その子は8つ。
08:29親らしく、その子にも服を買ってやりたかった。
08:33だから私は、どこに転勤したときも、その子のために買った服を持ち歩いてきたんだ。
08:46じゃあ、これは全部、お姉さんのために買ったものなのね。
08:51人は、エメシーと思うかもしれない。
08:55しかしこれは、親らしいことを何一つしてやれなかった、私にできるたった一つの償いなんだ。
09:04でもお父さん、どうしてお姉さんの名前も言えないの?
09:09どこでどうしているかもしれないの?
09:15何年か前に、懐かしさに耐えかねて、
09:20一度だけ、成長した姿を見に行ったことがある。
09:26だが、それっきりだ。
09:31そのお屋敷ってどこにあるの?
09:34ね、教えて。
09:40姉さんと会いたいのか?
09:45どんな人かな?
09:50私は、お前たちを合わせる気はない。
09:56どうして?
09:59いくら兄弟とは言っても、
10:01お前たちは、
10:03飛び違った流れ星のように、
10:06別々に揃った。
10:07まさら、無理にあっても、
10:11幸せが訪れるとは限らない。
10:14いや、むしろ、
10:16思わぬ波乱が起きるかもしれない。
10:19私は、
10:20それを恐れる。
10:22お父さん。
10:23それにね、
10:25先方とは、
10:26全く他人になることで、
10:27こっちも了承したんだ。
10:29だから、
10:30お前も遠くから離れて、
10:32姉さんの幸せだけを祈っていてほしい。
10:36それだけに、
10:38してほしいんだ。
10:39分かったよ、
10:43お父さん。
10:47結婚?
10:51私に姉さんがいたなんて、
10:54嬉しいような、
10:55悲しいような、
10:57不思議な気持ち。
11:00変だね。
11:02なんだか涙が出てきちゃった。
11:05お父さん、
11:06何もかも話してくれて、
11:09ありがとう。
11:12でも、
11:12気持ちの整理がつかないの。
11:15ちょっと外を走ってくるわ。
11:21私の、
11:23心の辛さを、
11:24分かってくれるね。
11:36この空の下、
11:57まだ見ぬ姉が、
11:58どこかにいる。
11:59慶子は、
12:00やはり一目、
12:01会いたかった。
12:02だが、
12:03その術はなかった。
12:05その頃、
12:06緑ヶ丘高校では、
12:07慶子の処分問題をめぐり、
12:10深夜まで、
12:10職員会議が、
12:11紛糾していた。
12:13はい、
12:13よく分かりました。
12:15じゃあ、
12:16他には、
12:16どれかか。
12:17あ、
12:17清水先生。
12:18とにかく私は、
12:22松岡慶子のような、
12:23粗暴な子を置いて、
12:25クラスを運営していく、
12:25自信はありません。
12:26先生、
12:27ちょっと。
12:28山地先生。
12:29松岡の弁護も、
12:30いい加減にしてもらえませんか。
12:32担任の清水先生まで、
12:33こう言ってるんですよ。
12:34いや、
12:35そうすると、
12:36退学に反対してるのは、
12:38山地先生と、
12:39高宮先生だけですな。
12:41まあ、
12:41これは、
12:42血を取るまでもなく、
12:43処分は決定したと言っていいでしょう。
12:46いや、
12:46この名門校には、
12:47ああいう突っ張りは、
12:49ふさわしいとは言えませんな。
12:51待ってください。
12:53問題は、
12:55松岡がなぜ突っ張ったか、
12:56ということだと思うんです。
12:58それは、
13:00拘束が不当だと思ったから、
13:01じゃないでしょうか。
13:04第一、
13:05突っ張るという言葉に、
13:06決して攻撃的な意味はありません。
13:09突っ張るというのは、
13:10何かに押しつぶされまいとする、
13:12悲しい行為じゃないでしょうか。
13:13その点も理解もせずに、
13:16松岡を退学処分にすれば、
13:19我々は一人の生徒を、
13:20自暴自棄に追いやることになると思うんです。
13:24それじゃあ、
13:24山地先生は、
13:26あの子の今後に、
13:27責任を持てると、
13:28言うんですか。
13:28担任の清水先生が、
13:36責任を持てないとおっしゃるのなら、
13:39僕が責任を持ちます。
13:45おはよう。
13:45おはよう。
13:46おはよう。
14:16今夜8時、
14:21学校のプールサイドに来い。
14:24それが嫌なら、
14:25退学せよ。
14:27学校が退学させなくても、
14:29我々が追い出す。
14:30おはよう。
14:35おはよう。
14:37おはよう。
14:40結構。
14:41校長先生が、
14:42すぐ来いってさ。
14:44そう。
14:45きっとこれだね、
14:47私。
14:47失礼します。
14:59君の処分を伝える。
15:08君は、
15:09この学校に転校してきたばかりであり、
15:12すべては、
15:12この学校に慣れてないことから、
15:14起こったと思う。
15:15したがって、
15:17今回は特例として、
15:18あえて処罰はしない。
15:21私、
15:23退学じゃないんですか?
15:24ただし、
15:27君が、
15:27あいはら先生に対し、
15:29本当な言動に及んだことは間違いない。
15:33その点については、
15:35謝罪するように。
15:36いいね。
15:47先生、
15:48どうもすいませんでした。
15:49よーく反省するんだ。
15:57今度問題起こしたら、
15:58退学だぞ。
16:02山地先生、
16:04この子の責任を持つと、
16:05大見を切られましたが、
16:08大言相互と公約は、
16:10ひっぺがすときが、
16:10一番痛いもんですよ。
16:11先生。
16:31私のために、
16:32先生にまでご迷惑をかけてしまって、
16:35どうもすいませんでした。
16:36よかったな。
16:41はい。
16:42はい。
16:42ご視聴ありがとうございました。
16:43ご視聴ありがとうございました
17:13ご視聴ありがとうございました
17:43ご視聴ありがとうございました
18:13ご視聴ありがとうございました
18:43また来たの
18:52ご視聴ありがとうございました
19:22ご視聴ありがとうございました
20:22ご視聴ありがとうございました
20:52あんたたちがなぜあたしを目の敵にして追い出そうとするか
20:56わけを聞きたいんだよ
20:58ご視聴ありがとうございました
21:04ご視聴ありがとうございました
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