バッハ カンタータ 第140番 1. 目覚めよと呼ぶ声あり BWV.140

  • 7 年前
1723年(37歳のころ)、バッハはライプツィヒ・トマス教会のカントルに就任しました。
カントルとはオルガン演奏などで、教会音楽を仕切る合唱指揮者です。
就任してからのバッハは、日曜を主とした礼拝用のカンタータを300曲以上作りました。
多くが紛失するなどしましたが、それでも200曲近くが現存しています。
教会カンタータはルーテル(ルター)派の礼拝の、説教の前後に演奏されていました。
歌詞はその日に朗読される使徒書簡や福音書などを説明する内容です。
難しい聖書の内容を歌にすることで、より咀嚼しやすくしようという試みです。
通常、カンタータは全体合唱に始まり、アリア、レチタティーヴォ、重唱、合唱を経て、 最後に合唱によるコラール(讃美歌)で締めくくるという構成ですが、バッハのものはそうした形にとどまらず、様々な手法で書かれていまカンタータ第140番は典型的な「コラール・カンタータ」の形式に基づいています。
作曲家フィリップ・ニコライのコラールを全7曲中、第1曲、第4曲、第7曲で採用。
コラールの原点となっているのは、マタイ福音書第25章1から13節です。
この章句が朗読される三位一体節後第27日曜日用に第140番は作曲されました。
「目覚めよと呼ぶ声あり」は作品全体と第1曲のコラールのタイトルです。
これと第4曲「シオンは物見らが歌うのを聴く」は特に有名で、
後にオルガン作品「シューブラー・コラール集」に編曲されています。

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